音の出口
引っ越して,音楽環境を見直し。
特に居間で仕事部屋に設置したMacのiTunes音源を聴きたい。せっかくデジタルデータがあるんだから,いちいちCDを出し入れしたくない。更に欲を言えば自分なりに満足のいく音で。
システムの選択肢はひとつ。AppleのAirMac Express。仕事部屋に設置したMacからWi-Fiで音楽を飛ばし,AirMac Expressを介して居間に設置されたスピーカーで聴く。選曲はiPhoneを購入してから余剰となっていたiPod touchにインストールしたRemote。居間にいながらにしてiTunesの音源リストにアクセス。まさにiTunes専用リモコン(且つ,ネットも出来る)。
ここまでは即座に決まったものの,悩んだのが音の出口。最初に頭に浮かんだのはBose Wave System。これ一台でiTunesの音源はもちろん,CDもラジオも聴ける完結性(更に今ならばガラステーブルもプレゼント中)。しかし,最も聴きたいのはiTunesの音源。現時点ではCDやラジオの優先度は極めて低い(ちなみにラジオはRadioShark 2をMacに接続して聴取・録音)。だったら,割り切ってスピーカーだけでいいんじゃないか。そうやって色々と探していくなかで,タイムドメイン理論の2機種,Bauxarの「Jupity 301」と「Marty 101」に行き着く。
ネットで試聴できるショップを調べ,便の良い秋葉原へ。
聞き比べると上位機種である「Jupity 301」のほうが,確かに余裕のある音の出。「Marty 101」は同じ音を出すのに,無理して頑張っているような印象。しかし,そこに4万円もある価格差の価値を見出せるかと考えると二の足を踏む。だったら「Marty 101」を2台買って,Macにも繋げたほうが良さそうだし。などと色々悩んだ末,「Marty 101」に決定。色は白。シルバーはそこはかとない質感の安っぽさがちょっと気になって。
導入効果絶大。
上向きのスピーカーが居間という空間には効果的。こちら目がけて迫ってくる指向性が無いだけに落ち着いて聴ける,いわば環境としての音楽に。落語もちゃんとしたスピーカーで聴くと,臨場感が違うものね。今までは噺の中身だけ追えればいいやと思ってたけど,態度を改めて聞き直し中。 また就寝時の入眠効果にいっそうの驚き(居間で寝てんのかというツッコミは無しで)。お気に入りはSt.Gigaの「sound of the earth」シリーズ。特に八重山の一枚。寄せては返す波,虫の音。あまりの心地良さにアルバム一枚を最後まで聴いた記憶がないくらい,確実に途中で眠りに落ちる。これなら寝床に追加購入もあり。もちろんAirMac Expressの利便性も,後戻り出来ない満足度。「Remote」アプリで仕事部屋のMacにアクセス出来ることがこんなに快適だとは。
こうなるとCDというメディアが,ますます希薄な存在となっていく。人生に何がしかの影響を与えられた,また海外のCDショップで購入したなどの意味が付加されたものは別にして,図書館やレンタルショップで入手出来るものは基本的に売却する意気込み。その前段階として,売却予定のCDをiTunesへ取り込み直し。これまではAAC 256だった設定をAppleロスレスに変更。それほど良い耳は持っていないんだけど,幾つかのCDでは音の立ち上がりが良くなったり,全体にもやが取れてクッキリとした印象になったり。そうやって現時点で絞り込まれた保存予定のCDは30枚程度。本ではまだ出来ていないけれど,可能な限りの身軽な生き方を。