Archive for the ‘ トンブリン ’ Category

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5月

箱だらけ

やっぱり、ギリギリにならないとやらない性格…

いよいよ本日、一箱古本市出店です。
「トンブリン」の屋号にて、Gallery Jin + classicoにおります。モデルルートが公開されていますので、そちらをご参照ください。

一箱古本市:5月2日の踏破コース

今回の一箱古本市のために専用の箱を作った(その顛末は下記リンクをどうぞ)からには、そこに並べる本も何か工夫が必要だろうと考えた結果が、どこまでいっても箱だらけ。

・tomblin: POWERED by HAKOBAKA vol.1
・tomblin: POWERED by HAKOBAKA vol.2
・YouTube: 一箱古本市の箱

出品本は以下のようになりました。
箱そのものの文化史を語るものから、箱を題材とした小説・漫画まで。半分はダブって持っているものかな。その容易さ故に書名に「箱」と入ったものが多い点(特に小説)が、まだ見ぬその他の本を探し切れていない弱点となっていますが、それでもこれだけ集まるから面白いですね。箱好きっていないようでいるってことが分かっただけでも満足。

箱という劇場 横山正
箱 – 工芸文化史の断層 郷家忠臣
五つの箱の物語 今市子
箪笥のなか 長野まゆみ
モンキービジネス「箱」特集 責任編集:柴田元幸
魍魎の匣 京極夏彦
びっくり箱殺人事件 横溝正史
北村薫のミステリびっくり箱 北村薫
箱男 安部公房
箱ちがい Robert Louis Stevenson / Lloyd Osbourne
箱の中の書類 Dorothy L. Sayers
箱の女 G.K. Wuori
箱少年 七戸優
スコープ少年の不思議な旅 巖谷 國士 / 桑原 弘明
ハコイヌ もっとそばに 佐藤英明
シャーロック・ホームズの回想 新訳シャーロック・ホームズ全集
美術手帖1978年4月号 特集:沈黙と饒舌の構図 ジャッドの箱とコーネルの箱
皇室のボンボニエール  扇子忠
Structural Package Designs Haresh Pathak
Po Shun Leong: Art Boxes Tony Lydgate
箱の家に住みたい 難波和彦
驚異の発明家の形見函   Allen Kurzweil
Playing the Orhestra 坂本龍一

また、箱の本だけではなく、本当の箱も幾つか。その中には今回、この一箱古本市の箱を作ってくれたハコバカさん製作のマトリョーシカ箱も。入れ子で且つ小さきもの。大好物です(笑)。

他には上記画像で黒く写る木箱も、なかなかのもの。医者の往診用薬箱。これもまさに「一箱の宇宙」。ギミックがたまんないです。正直、価格設定は強気なのですが、こんな箱もあるんだという話のタネにでも是非ご覧いただければ。

では、あと3時間弱。
皆さんのお越しをお待ちしております。

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28
4月

2008 一箱古本市 ありがとうございます

不忍ブックストリートの一箱古本市,第一日目に参加,無事終了しました。

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個人的趣味である月と兎という限定したテーマに絞ったことで,朧気ながらも確実に前方の道を照らされた一日。やっぱり自分が好きなものを手がけることが何かと楽しいことに繋がるんだなと。

準備段階からその兆候はあって,とにかく本を選んでいて楽しい。単純に自らの個人的嗜好を反映させられることはもちろん,テーマを絞ったことで結果的に様々な分野の本が横断的に並んだ景色もまた面白く。月的なる表現をするならば,まさに全方位反映的。

また会場ではそれぞれの本の内容を知っているだけに,お客さんとの会話も自分なりにではありますが上手く出来たのではないかと思います(ただ途中,兎担当が一箱古本市参加企画のスタッフとして席を外したため,その間に兎本に興味を示していただいた方々にはご不便をおかけしました)。

反省点としては,思い入れが強すぎて値付けが高めになってしまったものが幾つか。今回はまずテーマ優先だったのでそれほど望んではいなかった売上げですが,今後狙うようなことがあればそこは切り離せるようにならないと(その一方で,元々が好きな本だけに売れ残って家の中のスペースを占有されても気分が悪くならないのは思わぬ発見。売らんがために集めた自分では読まないような本が売れずに残って視界に入るのとは大違い)。あとはやはりマッチ箱のクオリティ。急ごしらえとはいえ,もう少しやりようがあったはず。それでもお買い上げいただいた皆さん,本当にありがとうございます。実は本が売れた以上に嬉しいのです。次の機会に向けて精進いたします。

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今日になってナンダロウさんのブログにて評価されていることも知りました。褒められて伸びるタイプなので非常にありがたいことです。

これにて沖縄から始まった怒濤の一箱古本市週間も無事終了。残念ながら5月に入ると血縁行事のため東京を離れてしまい,3日の古本市そのものはもちろん各種イベントにも参加できず(旧安田邸での旭堂南湖さんの講談は見たかった…)。ただ出来る範囲で何らかのお手伝いはしたいと思っています(とりあえず,初スポットが3ヶ所となる3日の古本市について簡単な道案内なぞを検討中)。

スタッフの皆さん,大家の皆さん,店主の皆さん,そしてお越しいただいた皆さん,ありがとうございます。当日のマスコット,月球食むKiller Rabbit共々,お礼申し上げます。
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26
4月

一箱古本市前夜

明日の一箱古本市の準備がようやく一段落。

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今回は「トンブリン:月兎耳堂」と題して,メンバー二人の個人的趣味である月と兎を副屋号とし,それぞれのテーマに絞った品揃えでご機嫌を伺いたいと思います。

簡単にそれぞれのお薦めをご紹介。まずは月から。

『10:56:20 PM EDT 7/20/69』
1970年。アポロ11号による人類初の月面着陸を報じたCBSニュースの記録本。内容はもちろんですが,出色はやはりそのカバー。月面の表情がエンボス加工で見事に再現されています。残念ながらそのカバーにやや難あり(背にヤケなど)ですが,まずは一目だけでも。
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『FULL MOON』
アポロ計画で撮影された写真の数々。海外版となります。小型の新装版もありますが,その迫力と美しさはやはり大型のこちら。

『ルナティックス』
『プラネタリーブックス 月と幻想科学』
私にとって月は,松岡正剛越しの存在であるところも非常に大きくて。特に『ルナティックス』は未だにその影響下にあり続けています。後者は荒俣宏との対談形式。昼の月に意識がいくようになったのはこの本のおかげです。

続いて兎。担当noriから届きました。

『アニマ 1986.12 特集1 ウサギ』
ウサギの生態写真、河合雅雄/松居直対談、世界のウサギの絵本リストなど充実しています。

『養兎全集』
家にも一冊あります。昭和13年4月6日購入 三重県安倍さんの署名あり。伴侶動物としてのウサギの本には書かれない歴史に興味があり入手しました。同じような関心の方がいらっしゃるかわかりませんが、淡々とした装丁、ウサギの図版も魅力的です。

『改訂アンゴラ読本』
こちらも装丁、裏表紙のウサギマークが気に入っていますが手放します。

『おさじさん 松谷みよ子あかちゃんの本』
沖縄で偶然出会いました。二冊目を出品します。水色のうさぎが出てきます。松谷さんの童話に出て来るたべものは本当においしそう。おさじの使命に徹する「おさじさん」の生き様にうたれて、『ゆっくりくまさん」の次に好きな絵本になっています。

『うさぎさんてつだってほしいの』
絵:センダック。絵本の中のうさぎというよりも、ときめき・あこがれの対象として見てしまう青年うさぎが出て来ます。佇まい、台詞の落ち着き具合も完璧です。

月と兎はわかったけれど残りの「耳」は?。これは月と兎,それぞれにまつわるCDを少しばかり。月は言わずと知れたMoonriders ,そして月岡芳年の『月百姿』をモチーフに作られたIkue Mori 『One Hundred Aspects of the Moon』などを。兎は担当一押しの『ウサミミ仮面のあるばむ おねがいマイメロディ くるくるシャッフル』。アニメ『おねがいマイメロディ』に登場する人気キャラクターだそうです。 そのジャケットを初めて見せられた時は正直どうしようと思いましたが,聴くとこれがジワジワと心を侵食。ちょっと気を抜くと口ずさんでしまっている自分に驚くまでに。

最後にもうひとつ,自作の遊べるマッチ箱も作ってみました。箱の上半分の空間内で玉を転がして遊ぶというもの。月・兎それぞれにあったテーマでご用意。突貫作業故に細部のクオリティには正直難ありですが,まずはやってみないと始まらないので。

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それでは明日,「アートスペース・ゲント」さんにてお待ちいたしております。

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24
4月

来た見た良かった

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4/23,那覇の古書店とくふく堂で開催された「とくふく堂の一箱古本市」に現地参加してきました。現地からの更新予定が,ネット環境のトラブルで断念。1日遅れのレポートです。

まずは,とくふく堂さんのご紹介。
あの有名な第一牧志公設市場と通りを挟んで向い側,トクさんとフクさんによる通称”日本一狭い”古本屋。どれくらい狭いかはこの通り。

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左が開店当初からの本店,右が新たに誕生した支店。支店はともかく,本店は中ですれ違うことままならず。これは確かに日本一狭いかも。そんなとくふく堂さん,この4/23でめでたくも開店3周年。毎年記念イベントをされているらしく,昨年の2周年では座談会を開催,そして今年は一箱古本市開催となりました。

今回の出店は5店。沖縄の出版社「ボーダーインク」編集者,新城さんの「うっちん堂 本店」。「散歩社」としてホームページ制作やパンフレット制作を行う一方で,写真雑誌『LP』も作られている松本さんの「散歩社」,一箱古本市発起人であるナンダロウさんの「古本けものみち」。元アクセス店長,畠中さんの「普通女子の本棚」,そして不肖私「トンブリン」。ナンダロウさんと畠中さんは箱のみの出店です。

天気はあいにくの雨模様。でも,会場のとくふく堂さんはアーケードの中にあるので濡れる心配はありません。いよいよ12時,スタート。まずは互いの箱を見ながらご挨拶。これまでに参加した一箱古本市同様,このサイズなだけにその人となりが色濃く反映される面白さが。そして時間が経つにつれて見えてくるお客さんとの接し方もまた特徴的。新城さんはその沖縄言葉に加えて話自体も上手いから(聞けば,ラジオ番組にも出演されているとか),自然と懐に飛び込んでいく。松本さんもスリップに書かれた内容説明に加えて,その柔らかい物腰でコミュニケーション。で,自分はと言えば,スーパーアウェイな環境に腰が引け気味になりながらも何とか。沖縄の人の優しさに救われました。

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そんなこんなで店主同士やお客さんとの会話をしているうち,あっという間に終了時間の21時。降ったり止んだりの天気で思ったよりも客足が伸びなかったのは残念でしたが,それでも15冊が旅立っていきました。

撤収後,トクさん,新城さん,松本さんと那覇の社交街,竜宮通りの居酒屋「さかえ(女将さんがキュート!)」にて泡盛片手に打ち上げ。トクさんはプロ故,箱の中の残り具合を気にしていたけれど,出店者サイドは口を揃えてそれは違うと反撃。そりゃ確かに売れたほうが楽しいのは確か。でも,それよりもお客さんとの会話や出店者同士の出会いといったお金に換えられないものを享受出来る喜び,そしてそんな場が生まれたことこそが一番じゃないかと。それでも「延長させてください」,「僕が売りたいんです」と繰り返すんですから,何とも人の良い方です(そんなところが大好きなのですが)。

那覇という街に対するお三方の話にはただただ聞き役として頷くばかり。車社会で人は歩かないから,点と点の行動のみで線や面にはならない。何処の地方都市もそうなんだろうし,そうだということも分かっているつもりだけど,やっぱりそこに暮らす人の言葉は重い。

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本を媒介に街と出会い,人と出会い。無理をしてでも行って本当に良かった(これから,不忍ブックストリートの準備もあるんだけど…)。とくふく堂のトクさんとフクさん,新城さん,松本さん,ボランティアでお手伝いしてくれたきょうこさん,そしてお越し頂いたみなさん,ありがとうございます。

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21
4月

那覇経由不忍ブックストリート

4/23,日本一(いや,もしかしたら世界一)狭い古本屋,那覇の「とくふく堂」さんにて開催される「一箱古本市」に参加することとなりました。

正直,こんなことになるとは思っていませんでしたが,一目会ったその日からとくふく堂さんの人柄に惹かれてしまった者としては,何かしらのお手伝いが出来ればという気持ちは持ち続けておりました。こんな私でよかったら。

しかも,もしかしたら現地に飛ぶかもしれません。GW前,しかも不忍ブックストリートの一箱古本市の準備も佳境に入ったこのタイミングでなんて我ながらちょっとどうかしてるし,また一箱古本市発起人であるナンダロウさんを差し置いて足を運ぶことにも出過ぎた真似をと思っていますが,やっぱり第一回ならでのは楽しさは味わいたいし,またやはり何かしら後に残る形でのレポートもあったほうがいいだろうということで。上手くいけば,現場の様子も随時お送りしたいと考えています。

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22
10月

秋も一箱古本市

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遠くからで、隣のお店の花に埋まってしまいましたが、
やなか銀座の雰囲気です。
「秋も一箱古本市」
今回はお客さんで行きました。
チラシ配布一カ所だけのお手伝いでごめんなさい。
「暴れん坊本屋さん」1.2 久世番子 新書館 各150円
「夕凪の街 桜の国」こうの史代 双葉社 100円
「リンカラン」  VOL.3「京都、古くて新しいもの。」 ソニーマガジンズ 300円
ネツサマシ ピタリン(薬の袋) 100円
を、購入しました。
「暴れん坊本屋さん」は、以前ほうろうさんで100円で購入した
「ウンポコ」という雑誌で読んで面白かったので前から欲しかった本でした。
持ち主も気に入っていて泣く泣く手放す様子。早速一気に読みました!
(その後新刊書店で3巻も購入)
書店バイト時代、注文するところまでは行かなかったのですが、
紙で手を切ったり、段ボールが重かったり、細かいところにうんうん頷いてしまいました。
決まったメニューでの配本の現場も知らなかったので、
本がまとまった数で売れて行くって大変なことなんだと。
「鉄子の旅」がアニメになるんだったら、これだって!と思いました。
一周してからやっぱり気になって戻った「リンカラン」のお店で
「メガネ男子」600円にもぐらっとしました。
巻頭グラビア大沼ショージさんなので..。
(ここの箱なんだかほんわりしていて好きでした。)
他、やなか銀座とライオンズマンションで、
帝都物語の外伝の本など、荒俣さんの本で数冊迷いました。
ピタリンを買ったお店は切手も沢山。
古いトピカル切手のカタログ(宇宙編)も気になりました。
箱は少なめだったけど、
おまけのしおりにつられて一周、
ゆっくり観るのが楽しくて、つい一周半してしまいました。
(全部集めてアクセスして、「!」 思わずにんまりしました。)
外側から見た一箱古本市は、出展者がキラキラととても楽しそうでした。
本出せる人で未参加の方は、参加した方が何倍も楽しいです!
うちは、前回前々回で出尽くしてしまったので、
本当に好きだったり、気になった本たちが無理なくじわっと増えて、
ぽたぽたと落ちるしずくがそのままたまって行くのを待ちます…。
そういう日本酒もあった気がしました。
あせると別の人の目で選んだようになってしまいそうなのと、
目的持って仕入れを始めてしまうと、部屋がより大変なことになってしまうので!
(大変になってみたい誘惑もありますが…。)
加福さん、南陀楼さんにご挨拶しました。
岡崎さん何度かお見かけしましたが、
タイミング合わず、前回の犬の本のお礼言えず。残念..。
また春に、です。
ふぉっくす舎 NEGIさんもお見かけしましたが、
見失いました..。
書肆アクセス 畠中さん、内澤さんは発見出来ず。
天気がよかったので、気持ちよく歩けたけど、人出は相当あったようです。
相方は一周したところでギブアップしていました。
高野ひろしさんに千駄木交流館で
前回の写真2枚いただきました。ありがとうございました。
地元のお母さんが娘さんと出していた?
りぼんのふろくやジャニーズの古本なども観るのも新鮮でした。
根津神社境内でもフリーマーケットがあり、
町中で色んな市が同時発生した日でもありました。