これから仙台
上野から新幹線に乗って一箱古本市に向かいます。
仙台の街も久しぶり。お昼はやっぱり北京餃子。
twitterでも,どの店でこれ買ったなど,何らか呟いていると思います。
米国から帰国。
成田に着いて初めて,スワイン・フルが「フェーズ6」になっていることを知ったよ。例のサーモグラフィは無事に通過したものの,潜伏期間は最大で7日間。いつも以上に目立たずひっそりとした生活を。
2号から,シークレットワメトークの会場にて,私の消息を訊ねてくださった方がいらしゃったことも聞く。ありがたいことです。えぇ,ちょいとそこまで行ってましたもんで。
さて,現地にて幾つか備忘録を書いていたものの,何だかんだでアップする機会を失ったままの帰国。もったいないから,知らないふりして上げとこ。6/7からです。
場としての満足感は断然,Housing Works Used Book Cafe。古書とコーヒーとWiFiがあれば,他には何もいらない。それぐらいの居心地。日本でもブックカフェでWiFiが飛んでいる所はあるんだろうけど,身近ではちょっと知らないなぁ。あったら確実に長居を決め込みます。
新刊書店は眺めるだけで楽しくて。特に洋書は必要なものを決め打ちで探すだけに,全般をひやかす楽しさを久しぶりに。言うまでもなく,それぞれの書店で異なるセレクションの妙も,もちろん。
最後に画像もひとつ。グランドセントラルにて佇む,我がご主人様。今回もこの方のお付きとしての旅でありました。
今日も今日とて,空いた時間を利用しては地下鉄乗って西東(実際には街の形もあって南北メイン)。
・St. Marks Bookshop
・Shakespeare & Co. Booksellers
・Books of Wonder
・Skyline Books NYC
Skylineのみが古書店で,後の3店は新刊書店。St. Marksは入ってすぐにアート・グラフィック系の新刊が並ぶ。全編,幾何学的な直線がページを覆う『Grid Index』に夢中。牛若丸を思わせる造本もツボ。様々な図解イラストをまとめた『Show Me How』,実際に投函する封筒にイラストなどのデザインを施した『Mail Me Art』なども。後者は日本でも『絵封筒をおくろう』という同じ本が出ていたっけ。
Shakespeareはダウンタウンの店舗。普段眼にすることの少ないこちらの新刊小説を。文章と連動する形で多くの挿画が盛り込まれた『The Selected Works of T. S. Spivet』 。小説の体を利用したこの手の仕掛けには滅法弱い。また鳥の解剖図やコンパスなどを収めた仕切り箱を用いたカバーが,博物好きな心も掴んで離さず。未購入のDavid Lynch『Catching the Big Fish』も,ずっとこっちを見ているんだよな。
とは言え,これだけ気になるものが見つかっても購入したものはなし。スーツケースに残された少ない空きスペースや,道中,体に堪える重量という旅に起因する理由も大きい一方で,新刊書ならネットで安く買えるんじゃないかという下心も否定できない。申し訳なくも,書名だけを胸に刻んでそれぞれ辞する。
書店巡りは,これにて時間切れ。Bauman,そしてBook-Offに行けなかったのは心残りだけど致し方なし。
書店に限らず,旅先で行きたい場所を巡っていると,日本で同じ事をする際,如何にiPhoneに頼っているかがよく分かる。論理の飛躍が過ぎるけど,要は街歩き中のネット環境の有無,もっと言えばgoogle mapへの依存。GPSで自分の場所を確認,目的地をアドレスブックの住所から呼び出したら,あとは両者が交わるように歩くだけ。それが課金の問題で,海外で手持ちのiPhoneからネットするのは御法度(0の数が半端じゃない)。結局は書店を登録したgoogle mapをプリントアウトして持ち歩くか,もしくは既存のマップに手で場所をプロットしたものを作るか。ほんと,便利になったのかなってないのか…。
書店巡り,今日は3店。
・Strand Book Store
・Forbidden Planet
・Housing Works Used Book Cafe
Strandはさすがの集客で店内ごった返す。しかし,その雰囲気と膨大な本にあてられて眼が滑るというか,背の書名を眺めても上手い具合に咀嚼できない。分かりやすいところで,Taschenの大型本が半額近い価格で食指が動くも,パッキングのつらさを考えるとさすがに断念せざるを得ず。このためにスーツケースを買い足したら本末転倒もいいところ。それが出来てこその馬鹿なのかもしれないけれど。
疲れた心と体を休めるためにHousing Works Used Book Cafeへ。扉を開けるとすぐに二層吹き抜けの古書部,その奥にカフェ。天井の高さもあって,居心地の良い空間。カフェではWiFiが飛んでいるので,客の多くが持参のラップトップを開いている。ここぞとばかりにコーヒーを飲みながらiPhoneでgoogle map。
ちなみにここは書店もカフェもボランティアスタッフによる運営。売上げはHIV/AIDSへの医療サービスやホームレス・低所得者層への住宅サービスなどに利用されるとのこと。更なる内容についてはBookstoreのサイトから,上部の「SERVICES」を。
色々あって,先週半ばから7年ぶりのニューヨーク。ナンダロウさんに誘ってもらっていたシークレットワメトークに参加できず,申し訳ない限り。テーマであった仙台は,青臭い10代後半に2年間過ごした第二の故郷であることも尚更で。今でも何かの折には田舎への帰省時に途中下車,「火星の庭」にも何度か寄せてもらいましたし,またソウルフードのラーメン・焼きそばを食しに北京餃子へも。
さて,ニューヨーク。
何処にいってもやることは同じで,自由な時間は古書店に蚤の市。のはずが,その時間自体が少ない上に,他に優先して廻るべき場所も出来たりで,唯一,Argosy Book Storeを覗いたっきり。BaumanもSkylineもStrandも,まだまだこれから。
この街で古書店と言えば,6年前に訪れた際に最も強い印象を受けたGotham Book Mart。ただただ偶然に通りかかって入ってみたら,Edward Goreyゆかりの書店。レジ脇にはノベルティグッズが並び,2階ではちょうどゴーリーの展覧会も。店の雰囲気・スタッフの応対は素晴らしく,また猫のピンチョンもむっくり可愛くて。当時の日記は,本家に記したこちらとこちら。我ながら,ちゃんと裏を返しているところが可笑しい。
もちろん,今回の旅行でも訪れようということで,出国直前に現状をチェック。すると,2007年に閉店していたことが判明。また知らずに悔やむことをしてしまった…。それでも更に調べたところ,驚きの後日談も。この辺りは,帰ったらしっかりとまとめておきたい。時間を作って,書店のあった場所も訪れてみないと。