今年初はもちろん,本当に久しぶり(おそらく昨年7月のSigur Rós『Með Suð Í Eyrum Við Spilum Endalaust』以来)のCD購入。リマスタリングされた細野さんの『omni Sight Seeing』。見送るつもりでいたんだけど,時間潰しで入ったタワーレコードで発見して,ついそのまま。
『エサシ』から『プリオシーヌ』への全9曲。整えられたバランスと,その中から際立つ音の粒に改めて没入。今回,手にとって気がついたのは,これがちょうど20年前のアルバムだということ。随分,遠くまできたものです。
流れで今夜は『観光』でも読み返してみましょうか。
発売日前日にCDショップへ足を運んだなんていつ以来?。
それくらい聴きたくて堪らなかったSenor Coconut and His Orchestra『Yellow Fever (Senor Coconut Plays Y.M.O.)』。
内容はタイトル通りのYMOカバーアルバム。しかしやってるのはアトム・ハートさん,そりゃもうラテンです。たゆたうリズムとメローな音色に穏やかな多幸感。また『Limbo』に『The Madmen』,『Music Plans』などを題材とするその選択眼にも惚れ惚れ。
でも,YMO自体がチャンキーだからか,想像していたよりは違和感無かったなぁ(特に『Simoon』は溶け込みすぎ。東京発中近東経由南米?)。受けた衝撃という意味では,Kraftwerkのラテンカバー『El Baile Aleman』のほうが強烈。
これでYMOとKraftwerk,両巨頭を手中に収めたアトムさん,昨年のイベントライブに続いて,単独での来日ライブを是非。
Your Name is Coco はコメントを受け付けていません
ここの更新自体が随分,間が開いたので,ここらでひとつ,色々とまとめ書き。まずはこの一ヶ月で手に取ったもの,CD編(各CDのリンクはamazon)。
・うめ吉:『明治大正はやりうた』
俗曲や都々逸など,かつての日本で聴かれていた音楽を今に蘇らせたアルバム。存在は知っていたものの,きっかけを失ったまま幾月。ようやく拝聴いたしました。
その昔,エスニックやワールドミュージックなんて言葉がもてはやされたことがありましたが,気持ち的にはまさにそれ。今の自分からは全く隔絶された音楽なので,日本人でありながら何処か知らない国の音楽を聴いているような気分。勉強になります。今度は是非とも寄席に足を運び,生で聴きたいもの。
・Paul Anka:『Rock Swings』
Paul Ankaが歌う,名だたるロックのカバーアルバム
きっかけはラジオで聴いた『Jump』(Van Halen)。Aztec Cameraのもびっくりしたけど,このPaul Ankaバージョンはそれ以上。ゴージャスにもほどがある。他には『It’s My Life』(Bon Jovi),『Smells Like Teen Spirit』(Nirvana),『It’s A Sin』(Pet Shop Boys)等々。The Cureの『The Love Cats』までやられた日にゃ,言うことなし。
・芸能山城組:『恐山』
手に取った理由は,もちろんそのタイトル(管轄上,自分が死んだらこの山に行くはずなので)。調べたら,芸能山城組として初めてのLP(1976)。
耳をつんざく女性の悲鳴で始まり(ボリューム上がってたもんだから大変),そのまま「恐山」という名前から一般に想像されるであろうままのオドロオドロシイ雰囲気。でもなぁ,こういうの嫌いじゃないし,また確かに色々ありはするけれど,実際に行ってみると綺麗な所なんですよ。個人的には,そんな解釈にちょっと納得がいかないところも。
ライナーを見ると,作曲:渡辺宙明,編曲と演奏で井上尭之と大野克夫の名前が。
・一青窈:『一青想』
面影ラッキーホールを検索していたら,なぜか一青窈関連のサイトが引っかかる。何事かとプロフィールを見ると,井上陽水などと並んで,好きなアーティストの中に面影ラッキーホールが!(ちなみにオフィシャルサイトのプロフィールは書き換わってしまったのか,面影の名前は無し)。ということで,自分の趣味とあいそうな女性が気になるのは,中高生の頃も年をとった今も同じ。
知人情報によると,この人,ラジオで『幻の名盤解放同盟』を買ったなんてことも話してたとか。面影といい,完全にそっちの人なんすか?。
・『Red Tour e.p.』 The Album Leaf
23日に渋谷で行われたライブの物販コーナーにて,ツアー限定(終了後に一般発売開始とか)の言葉につられてつい。ライブは大満足でした。
方々からCDレンタル。
・楳図かずお 『闇のアルバム』
Amazonさんによると,1975年発売のLPにボーナストラックを加えたもの。
お目当ては2001年,NHK『フランス語会話』にゲストとして登場した時に
歌った『月の明かりに』。当時の見てはいけないものを見てしまったような
恐怖が蘇りました。
・Various Artists 『Ooh Ooh Ahh: Moments of Musical Ecstacy』
邦題に一目惚れ。『エロスの花道 ジュ・テームだよ! 全員集合!!』。
中身はフランスのエロ親父,ゲンズブールの代表曲『ジュ・テーム』に触発
されて生まれた曲ばかり。正直,音楽としておもしろいかと言われると言葉
に窮するけれど,やっぱりスゴイ邦題の数々(googleあたりで検索してみて
ください),そして渾身のライナーには立ち上がって賞賛の拍手。
・川村結花 『home again』
面影ラッキーホールのプロフィールを見ていたら,あきてぃが作詞した曲が
あることを発見。残念ながら柳の下に二匹目の『夜空ノムコウ』(川村結花
作曲)はいなかったようですが,その暗喩(っつーか直喩だよ)に充ち満ち
た詞の世界は健在。
・清水ミチコ 『飴と鞭』
まともに曲を聴いたのは初めてかも。戦メリのメロディで一休さんを歌う
『メリークリスマスミスター一休さん』がツボ。
・The Beatles 『Revolver』
何を今更って感じですが。
最近,iTunesでカバー曲だけのプレイリストを作ることにハマリ中。で,
つらつらとライブラリを眺めていたら,『Tomorrow Never Knows』を
高橋幸宏とPLASTICSEXが歌っていることを発見。しかしオリジナルが
無いということで聴いてみようと思った次第。ちなみに同アルバムでは
『Taxman』もカバーされています(これまた高橋幸宏,そして意外と
言うかThe Power Station)。
Amazonに勧められたCDを借りる(買わないところがまぁね)。
・『代理母』 面影ラッキーホール
・『音楽ぎらい』 面影ラッキーホール
今までその存在を知らなかったことが非常に悔やまれる…。特にその歌詞世界は単純に賞賛するだけでは収まらず,無意味に悔しさや嫉妬が込み上げるほど。
タイミング良く,来月にはNHK FMでライブ音源の放送。巡り合わせの機微に感謝。
方々からCD借りる。
・『The Texas Chainsaw Orchestra』 The Texas Chainsaw Orchestra
ジャケも奏でる音楽も全く意に介さず,ただただバンド名にやられて手に取る。
ライナーを読むと,バンド名そのままにチェーンソーがメイン楽器。一聴,後,
爆笑。ほんとにチェーンソーだよ。音の高低もしっかりしてて上手いよ。しか
もカバーする曲の選択眼がまた良し。『Sabre Dance』ってなんだと思った
らハチャトゥリャン『剣の舞』だよ。チェーンソーで剣かよ。
他にもビートルズ『Birthday』,アラニス・モリセット『You Oughta Know』
など。笑った…。
・『男 宇宙』
各界の名だたる男・漢・オトコ達の歌曲を集めたコンピレーション。
横山やすし『さよなら大三元』,楳図かずお『へび少女』,ジャイアント馬場
『満州里小唄』…。チョーさんやアントンに至っては歌じゃなくて語りだし…。
CD1枚なのにケースは2枚用の分厚いものを採用というのも,大きいこと
は素晴らしいという男イズムに溢れております。
・『Pure Electric』 鈴木賢治
現Simpy Redのギタリスト,自分の中では永遠のギター小僧。1988年
のアルバム。坂本龍一『Ballet Mecanique』でのギターを聴いて以来,
無条件で好きなアーティストです。
・『Trans-Europe Express』(英語版) Kraftwerk
何を今さらですが,大昔に買った同名CDはドイツ版。故にもちろん歌詞も
ドイツ語。ということで,今の今まで英語歌詞でこのアルバムを聴いたこ
とがなかった。
1曲目の『Europe Endless』からものすげぇ違和感。完全にドイツ語に慣ら
されてた(意味は取れてないけど…)。唯一,ライブで体験している
『Trans-Europe Express』だけは大丈夫だったけど,それ以外はしっくりく
るまでちょっと時間がかかりそう。
CD 050203 はコメントを受け付けていません
アマゾンからCD,昭和のいる・こいる『そんなもんだよ しょうがない』到着。
元旦,鈴本演芸場での初コンタクトの余韻覚めやらず。そんなこんなでネットを徘徊していたらCDを出してたことを知り,すかさずワンクリック。
とにかく歌うまっ。唱歌風なんだけど男前な雰囲気も漂う不思議な歌い方。歌詞(作詞:高田文夫)はまんま漫才のネタ風味,ポジティブな諦観っぷりがたまらない。悲観や恨み辛みを口にしたって始まらない,そうそうそう,そんなもんだよ,しょうがないしょうがない。
しかし何と言っても,このCDの目玉は芸能生活35周年記念漫才の完全収録。そりゃもう25分間笑いっぱなし。笑いを堪えようとするととんでもない顔になるんで,街を歩きながら聴くの禁止。
そんなもんだよ しょうがない はコメントを受け付けていません
天気が良すぎるんでチャリ。
午前はいつもの所用,後,いつものレンタルCD屋。ラインナップは以下の通り。
to rococo rot. 『.cd』
安心して身を委ねられます。
meg 『room girl』
岡村靖幸プロデュース曲『スキャンティ・ブルース』が聴きたくて。イントロでベースが鳴った瞬間,「あ,岡村靖幸」。でも『イケナイコトカイ』のカバーは食えねぇなぁ…。その一方でFlippers Guitar『Groove Tube』のカバーは気持ち良し。この差は原曲への個人的な思い入れの違いなのか。
野坂昭如 『ザ・平成唱歌集・巻之二』
愛聴盤となっている『巻之一』に比べるとどうにもパンチ不足。
つぼイノリオ 『あっ超ー』
説明の必要無し。『極付け!!お万の方』(期待と寸分違わない詞の世界),そして『金太の大冒険(お子様にも安心してすすめられるヴァージョン)』(これでもすすめられないと思うけど…),その他諸々,勉強になります。
Senor Coconut Y Su Conjunto 『El Baile Alaman』
大西洋を渡りラテンに染まったKraftwerk。『Expo2000(Mambo)』(このアルバムには未収録。コンピアルバム『ar』に入ってます)をはじめ何曲かは耳にしたことはあったけれど,ようやくフルアルバムで。
バカ最高!。本家以上に色気漂う『Showroom Dummies(Cha-Cha-Cha)』,まんまMartin Dennyな『Neon Lights(Cha-Cha-Cha)』,『Autobahn(Cumbia Merengue)』はエンジンかからずあきらめて車から降りるし(その際,何か言ってんのが気になる),ラストは本家の『The Mix』やライブ同様に『Music Non Stop』で終わるところもニクイ。オリジナルへの溢れる愛あってこそのこの完成度。いやほんとただただ素晴らしい。
『An Orchestrated Rise to Fall』(1st)
『One Day I’ll be on Time』(2nd)
『Seal Beach』(EP)
『A Lifetime or More』(On! Air! Library!とのスプリットアルバム)
『In A Safe Place』に触発されて,The Album Leafの過去音源をまとめ聴き(『In An Off White Room』除く)。個々のディスクで評価するならば一番は『Seal Beach』。一曲だけ選ぶなら『A Short Story』(『An Orchestrated Rise to Fall』内。約20分というタイトルとは裏腹な演奏時間)。
ただ我儘なもので,曲によってはあまりにも心地良すぎて逆に刺激や示唆に欠けるなんて不満を持ったり。何らかの特定の行動に集中しているわけでもないのに,意識の外側で奏でられる完全なBGMになること度々。となると,何もしない贅沢な時間に聴くのが最もはまりそう。雨の休日,夏休みの爺ちゃんちの縁側,旅先のホテルの窓からぼぉっと海を眺めながら…。そうしてるうちにうたた寝できたら尚良し。
ところで,ひとつ気になったこと。
『Seal Beach』の中の1曲『Brennivin』。これはやっぱりあのアイスランドの強烈な酒(通称「Black Death」)のことなのか。
The Name Comes from a Chopin Piece はコメントを受け付けていません
アイスランドにあるSigur Rósのスタジオを使用,そしてレコーディング自体にもSigur Rósの3人(ベースのGeorg除く)や,ex-múmのGyda(双子女性ボーカルの片割れ)などが参加したということで,これは聴かねばと思いつつもズルズルと延ばし延ばしになっていたThe Album Leafのアルバム『In A Safe Place』。ようやく聴きました。
結論。もっと早く聴けよっ!。
The Album Leafの過去音源を知らないので,どうしてもSigur Rósやmúmとの関わりから入ってしまうけれど,Sigur Rósほど孤高ではなく,múmほど甘ったるくなく,それでいて確実に両者の音をそこかしこで感じ,だからといってもちろんそのまんまというわけでもなく…。要はこれしか有り得ないという三位一体の融合。なかでも#1と#2の繋ぎは震える気持ち良さ。#1をバックトラックにドラムが入り,そしてエレピのバッキング。その汚れの無い無垢な音。またSigur RósのJónsiがボーカルをとっている『Over the Pond』は,まさしくSigur Rósでありmúmでありの子守唄のような穏やかな曲。
サイトにはPV(ピクミンみたい)やアイスランドの景色を収めたムービー(björkをBGMに荒野を走るわかりやすい作り)なども。また8月中に日本公演もあるとかないとか(この期に及んではっきりとしたアナウンスが無いんで延期っぽいけど)。これは絶対に行きたい。
The Album Leaf『In A Safe Place』 はコメントを受け付けていません