Archive for the ‘Playmobil’ Category

6
12月

収集・分類・陳列

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人には得手不得手があります。
それは博物趣味とて、同じこと。その主な要素である収集・分類・陳列に関して、『緋色の研究』でワトソンがホームズに対して行った評価を、自分で自分に対して下してみると、次のようになるでしょう。

・収集
得意。集めるための調査・探究力に長けている。
ネットを介し、世界中どこからでも入手せんとする意志と行動力も有する。

・分類
極度にムラがある。
きっちりと調べ上げ、その保管も専用の箱を用い、またパソコンでデータベース管理しているものがある一方で、集めておきながら何もせず、そのまま放ってあるものも散見される。

また、このムラは実作業のモチベーションにも当てはまる。
やる時は寝食を忘れてやるが、やらない時は全くやらない。
故に、蒐集品をダブって購入したり、逆にひとつだけ欠けるなどのミスを犯す。

・陳列
最も苦手とするところ。
基本、自分だけが眺めるものであり、その見栄えには無頓着になりやすい。加えて、収集したものは自らが愉しむためのもの、対外的に発表することではないという意識も強いため、スキルを磨く向上心も欠落している。

今回は、その最後の話。
最も苦手とする陳列の機会に恵まれました。

東京の台東区と文京区が跨るところ、いわゆる谷根千と言われるエリア。その谷根千の「谷」 谷中にあるカフェ「Couzt Cafe(コーツトカフェ)」にて12/1から始まった「プレイモービルコレクション展」に私物のプレイモービルを展示させてもらっています。

まずは、その模様をお店のブログで。

Couzt Cafe ブログ:プレイモービル コレクション展スタート!

このブログでも何度か触れたプレイモービルですが、改めてご紹介。
プレイモービル(Playmobil)は、1974年、当時の西ドイツで誕生した子供向けのおもちゃ。似たようなレゴが四角のブロックから新たな形を「創造」する遊びであるのに対し、プレイモービルは、ごっこ遊び。具象的なパーツを組み合わせて情景を「想像」する楽しさに長けています。その存在を20世紀後半に知り、2000年代の半ば頃まで夢中になって集めました。それだけでは飽きたらず、ディズニーにディズニーランドがあるように、プレイモービルにも「ファンパーク」というテーマーパークが世界5ヶ所にあり、その中のドイツ・フランス・マルタ、3ヶ所にまで足を運ぶほど。

プレイモービルコレクション展 at Couzt Cafe

今回の展示、メインは未開封のアイテム。「Playmobil Special」と呼ばれる、1994年から1年に12個発売されているシリーズで、その200超の中から80個を壁に並べてみました。普段、段ボール箱に収納していたこともあり、こうやって並べてみると壮観なこと。他には、本国ドイツ以外(アメリカ・イギリス・ギリシャなど)で発売されていたライセンス商品。更におもちゃ本体以外で、キャリングケースやカセットテープ、ゲームボーイソフト、カードゲームなどの周辺商品も並べました。

プレイモービルコレクション展 at Couzt Cafe

しかし、箱だけではプレイモービルの魅力は伝わりません。先に述べた「想像」に遊ぶ楽しさを示すため、実際にふたつのシーンを作成しました。

プレイモービルコレクション展「結婚パーティー」 at Couzt Cafe

ひとつは、結婚パーティー。
新郎新婦と参列者。パーティーを彩るバンドにカメラマンなどを、複数の商品からパーツを選択して作成。新郎新婦の右で侍女が焼く豚の丸焼きは、元々、海賊の商品に入っていたものです。

プレイモービルコレクション展「魔法の森」 at Couzt Cafe

もうひとつは魔法の森。博物趣味としては、こちらがメインと言わざるをえません。
壁が崩れた建物の中にある魔術師の研究室。1階では、森の小人達にレクチャーする老魔術師。2階では、望遠鏡で空を眺める老魔術師の弟子。かぎ鼻の老魔女と蛇の杖を持つ魔女が薬草と骨を煮込む。

プレイモービルコレクション展「魔法の森」 at Couzt Cafe

「陳列」をすると、「分類」と「収集」も動き出します。
陳列のためには遡って分類が必要。この数年、ふたつの大きな箱にただ放り込んでいたプレイモービルを綺麗に洗い、テーマ(警察・海賊・中世・宇宙…)毎に仕切り板を設け、デジタルデータ化したことで処分したCDの収納に使っていたケースに入れました。すると、見えなかったものが見えてきます。ダブって所有しているものが見えるのは良いとして、欠けているものが見えると、その先の行動はひとつ。更に遡っての収集が始まります。ここまで来れば、眠っていた欲望が目を覚ますのは自然の理。欠けているものを探すうちに、これも欲しいあれも欲しいと新たなアイテムが目の前に。

終わったかと思っていた旅が、再び始まってしまったようです。

プレイモービルコレクション展「お菓子の家」 at Couzt Cafe

プレイモービルコレクション展 at Couzt Cafe

31
1月

博物と幻想のプレイモビール

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失礼ながら、1日遅れのお話。

昨日、1/30はPlaymobilの父、Hans Beck(ハンス・ベック)の命日でした。2009年に亡くなって2年。仏教で言えば三回忌。

亡くなったのを知ったのは2009年も4月に入ってからでした。

・Imaginary Beings: 20090422 “Fingerspitzengefuhl”

Playmobilに最も情熱を注いだのは1998年から2005年頃にかけて。リアルタイムで発売されていたものはもちろん、1970・80年代のオールドものにも手を出しました(今でも未開封のまま大事に保管してあります)。しかし、その後は進化の袋小路と言いますか、ギミックやディテールにこだわった製品ラインナップについていけなくなり、Specialシリーズを中心に、どうしてもというものだけを厳選して買い求めるに留まっております。

そんなSpecialシリーズ、今年の目玉は何と言っても「サムライ」。

・Playmobil 4748 “Samurai”

Playmobil 4748 “Samurai” (via Playmobil.de)

かつての「空手家」や「忍者」を想起させるジャポニズムに心踊ります。数十体も買い求め合戦させたい。

このブログとしては、Playmobilの博物・幻想科学的な側面にも触れざるをえません。世界最大のPlaymobilのカタログサイト「Collectobil」より幾つか引用します(商品名は英語 / ドイツ語)。

Playmobil 4524 “Axe Man / Henker” (via Collectobil)

・Collectobil: Playmobil 4524 “Axe Man / Henker”

Playmobilファンにはお馴染み、「死刑執行人」

Playmobil 3933 “Forest Ghost / Waldgeist (via Collectobil)

・Collectobil: Playmobil 3933 “Forest Ghost / Waldgeist”

見た目の通り、イギリスの森に生息すると言われる樹木の精霊「グリーンマン」

Playmobil 3839 “Wizard’s Workshop / Magierwerkstatt” (via Collectobil)

・Collectobil: Playmobil 3839 “Wizard’s Workshop / Magierwerkstatt”

錬金術・天文学を思わせる魔法使いの研究室。

Collectobilに掲載されていないものですが、最後にこちら。Wunderkammer・Kunstkammerと並ぶ**kammerのひとつ、Schatzkammer。

Playmobil 4255 “Schatzkammer”

Playmobil 4255 “Schatzkammer”

こうやって並べてみると、我が事ながらもPlaymobilにはまった理由がはっきりと見えてきます。これからも静かに求め続けることでしょう。


14
6月

日中米合作

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6年ぶりの米国訪問から帰国。
書きたいことは多々あれど,例によってありすぎてまとめきれない悪い性格。追々,記していくことにして,ひとまずはこれを入手した満足感だけを。

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米国限定,Playmobil #5849。
ブリスターには手を出すまいと思っていたものの,Special #4539の「マンダリン・プリンス(Mandarin Prince)」と#4554「忍者(Ninja)」,このコンビはさすがに見逃せなかったよ。欲を言えば,空手家との日本コンビなら尚良しだったんだけど,武具を持つ者同士の対決ということで納得。

気になるのは,そんな日中コンビの背景を飾るプリント。微妙に手が加えられているものの,やっぱり宮島?。こういうのってやはり使用許諾取ってるよね?,それともフォトストックか何かから?。Geobra社に問い合わせしてみたい。

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Targetで破格の$2.99(Tax入っても$3.24)。思わず,3個も買ってしまう。全部,開けないんだろうな,きっと。

10
5月

All the Old Klickies

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失って気付く相も変わらずの愚かさ。

ハンス・ベック氏のニュースを追いかけることで,Playmobilへの想いが再び強まる。現在,唯一集めていると言えるSpecialの未入手分をまとめ買いしたり,長らく放置していたebayを久しぶりに覗いてみたり。その流れでここ5年ばかりの勉強不足を埋める意味も込めて『Playmobil Collector 1974-2009 – 3. Edition』も購入。

初版を購入したのが,まさに5年前の2004年。そこから厚さも1.5倍増しとなった今回の第3版。1974年の発売開始から2009年までの約4,500品を収録。これは,飽きないなぁ。数がこれだけ膨大だと所有・未所有という個人的な想いはどうでも良くなり,その歴史の流れを目で追うだけでただただ楽しくて。販売国での違いや同じアイテムナンバーのバージョン違いなど,小ネタもしっかり。

それでもマニアの受難的な視点で言えば,ここに掲載されていないモデルの存在が気になるところ。特にマーチャンダイズ系に目立つようで,ウチにも2・3。これはやはり,知らせるべきだよね。また,巻頭の謝辞に記されている世界各地のコレクターやファンの名前に見覚えのある方もちらほら。皆さん,お元気のようで何より。なかには現地で直接お逢いした方もいたりして,久しぶりに連絡でもとってみたくなったり。

22
4月

Fingerspitzengefuhl

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相も変わらず,ネットの世界は偶然の連鎖に満ちている。

きっかけは先日購入したボードゲーム。その数学的意味を探っているうちに,ゲームで使用するコマの木工製作に関心が移る。ドイツの伝統工芸が関与していることが分かったところで,その他の気になるボードゲームを幾つかチェック。その多くが(再び)ドイツ製ということから,ニュルンベルクで毎年2月に開かれている国際玩具見本市を訪れたディーラーさんの報告記を読むともなく眺める。そうこうしているうちに思い出したのが,ニュルンベルクでおもちゃと言えばPlaymobil。今年はまだ新作をチェックしていなかったと,幾つかのサイトを訪問。その流れで最終的に辿り着いたのが,巨大掲示板のPlaymobil板。そして「ハンス・ベック氏に黙祷」の一文を目にすることとなる。

今年の1/30,Playmobilの生みの親であるHans Beck氏,御逝去。享年79歳。

Geobra Brandstätter (Playmobil Official)
Deutsch Welle

このサイトを立ち上げたそもそものきっかけは,まさにPlaymobil。気になる箱絵をスキャンしてアップしたり,海外のファンパーク訪問記をまとめてみたり。今でも好きな気持ちに変わりはないけれど,絶対的な熱量は明らかに下降。約3ヶ月,その報に気付かなかったことが何よりの証拠でもあり。

ネットを巡ると,イギリス・アメリカ・フランスなど,ドイツ以外の新聞社サイトの多く,またWiredにも記事が掲載されている。

・The Times 20090205: “Hans Beck: toy designer”
・The Telegraph 20090209: “Obituaries: Hans Beck”
・New York Times 20090206: “Hans Beck, Designer of Little Plastic People, Dies at 79”
・The Washington Post 20090205: “Inventor of Popular Playmobil Toys”
・Wired 20090204: “R.I.P. Hans Beck, “Father of Playmobil””

各記事を追いかけていると,生い立ちからPlaymobil誕生の逸話だけではなく,販売各国それぞれの製品に感じる文化的価値観の差,また新製品に対するGeobra社との意識の違いなど,あのPlaymobilの笑顔(benign smile)だけでは終わらない現実も幾つか見えてくる。それでも貫き続けた”no horror, no superficial violence, no short-lived trends”のデザインモットーに襟を正さねばと。

最後に個人的な思い出を少しだけ。
Timesにも記されている,ドイツを代表する100人として2000年に開催されたハノーファーのExpoでのドイツ館に飾られた石膏像。奇しくも会場を訪れ,しかもウチの娘と同じ像が立っていたのを見た時の喜びといったら。彼からの授かり物としてこれからも仲良くしていきます。

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Expo 2000 Hannover 01

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Expo 2000 Hannover 02

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My Daughter

23
10月

おパリ

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ご無沙汰なことで。
書きたいことは色々あれど,ひとまず。

先月半ば,初めてのパリへ。
主たる目的は諸々の博物館・ヴンダーカマー巡りだったわけですが,そこはほらやっぱりね。Playmobil好きとしては忘れちゃいけないところがあるじゃないですか。
土曜の昼下がり。パリ中心部,Denfert-Rochereau駅からRER(地域急行鉄道網)に乗り,Antony駅で下車。そこからバスのはずだったんだけど,どうしてもバス停が見つからず日和って駅前からタクシーを使用。10分ほどで到着したのが,待ちかねた「Playmobil FunPark Paris」。

着いてみると郊外のロードサイド。アウトレットショップの多く入るショッピングセンターの一角にありました。何処の国もこういう場所の景色は同じなのね。

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エントランスの女性から(首にはPlaymobilロゴ入りのストラップ!)を購入し,入場。一本の通路から奥へと長い空間。その左右にプレイスペースがあり,一番奥に軽食と物販。入り口から奥までは普通に歩いて1分もあればたどり着けるくらい。

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園内は近在っぽい家族層でいっぱい。モノがモノだけに考えたら当たり前なんだけど,休日に家族で訪れるのには非常に適した場所。食事スペースはあるし,もちろんPlaymobilも遊び放題。街が出来るくらいに並んだ中世の家や,複数並んだノアの箱舟の姿はそりゃ壮観ですよ

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ただ極東のいちPlaymobil馬鹿としては,ガッカリするところも多く。
広大な敷地内に充実した施設の揃った本国ドイツと,限定品に加えて工場見学も出来るマルタ(移転してからは行ってないんだけど),これまでに訪れたこの楽しすぎた2ヶ所と比べちゃうと,ただ現行のPlaymobilで遊ぶだけというのはどうしても見劣りするよなぁ…。

密かに期待していたショップコーナーも,限定品の姿が無いのはもちろん,現行品を買うにもユーロ高(例のリーマンショックで9月頭に比べたら10円以上安くはなっていたけれど,それでもね)で日本で買ったほうがいいやと,結局手ぶらで退園。
正直,行ったという事実に満足感を覚えるってところかなぁ。いや,馬鹿としてはそれだけでも十分なくらいの満足感はあるんだけど,ちょっと期待が大きすぎました。

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5
7月

Human Behaivour

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Amazonさんから『Playmobil – Abenteuer der Weltgeschichte』到着。

ようやく購入のPlaymobilで綴る人類歴史絵巻。まさにコレクターの夢ですなぁ。個人的ツボはフェルメールの絵を模したもの。Playmobilで絵画は思いつかなかった。ちょっと残念なのは極東の話がほとんど無かったこと。まぁ,そもそも素体が半月眼の空手家と(勘違い)忍者だけじゃ難しいんだろうけど…。

なんてことをつらつらと考えながらページを捲るうちに,そこはかとない懐かしさ(と言ってる時点でダメ)に襲われる。新作を買ったのなんて思い出せないくらい昔の話だし,最後に購入したのはそれなりに最近の3月末とはいえ,エイプリルフールネタの部品取りという必要に駆られてのもの。とりあえずスペシャルだけでもチェックしておくかなと,久しぶりに海外ショップのサイトを幾つか巡回。

なんか,色々消えてるし…。

11
4月

Giving away secrets

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タイトルほどには偉そうな話じゃないけれど。

保身(色々固有名詞を使ったら,内心ちょっとドキドキなのよ)のために今年のエイプリルフールネタの種明かし,並びに覚え書き。

材料と使用方法は以下の通り。
Playmobil #3273「Traffic Signs」
アウトバーン・放射能などの標識用。
ただ正方形の標識は1個しか入っていないので,長方形のものを削って1個作成。この2個でアウトバーンのペア。同じ正方形を使用する必要のあったジャケ分の8個はさすがに作れないし,またそのためだけにこの#3273を4個も買えないので,こっそり後からPhotoshopで合成。

Playmobil #3905「Police Checkpoint」
トラフィックコーン,Dusseldorf駅名ボード,電卓用。
電卓は警官が手にしているボード(正式名称何て言うんだ?)を利用。出っ張っている半円部分を削って着色。
トラフィックコーンは普通に塗装。ただ#3905には2個しか入ってないので,もっと欲しい場合はこれを買い足すか, #3012「Go-Kart Black」#3013「同 Yellow」で補充。

・プリンタ用紙:三菱ケミカル「MLGNA4005 」
インクジェットプリンタ用の紙。交通標識,電卓,駅名のプリント用。シールになっているのでそのまま貼り付け。
ついでに去年作ったワイヤーフレームPlaymobilについても。
以前にも書いたけど,緑のラインはレトラライン(蛍光黄緑 0.5mm)。曲面に貼り付けるのに最適。

1
4月

35 Jahre Kraftwerk

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Playmobil #1970 「35 Jahre Kraftwerk」入手。

日本では一向に始まる気配を見せないiTunes Music Store(以下「iTMS」)。そのせいか,既に稼動している各国のiTMSについても関心が薄く,実際にその中を見に行くこともほとんど無し。しかし,そんなこちらの油断をあざ笑うかのように,ドイツ版iTMSにてとんでもない出来事が…。

昨年に発売がアナウンスされながらもお蔵入りになっていたKraftwerkの旧作8タイトルのリマスター盤が,突如ドイツ版iTMSで期間限定独占リリース。それだけでも驚きなのに,更には8タイトル全て購入した人にはオリジナルPlaymobilのプレゼントというキャンペーンまで実施。しかし残念ながら,2月いっぱいで音楽配信・Playmobilプレゼント共に終了済み。先週になってようやくその存在に気づいた己を呪いつつ,限定Playmobilだけでもと一分の望みを託してebay.deを覗くと…。あったぁ!!。

35JahrePlaymobil01

やっと届いた現物,まず箱を眺めると「Kraftwerk」,そしてその上に「35 Jahre : 1970-2005」の文字が。もしかしてKraftwerk,今年で結成35周年?。ググッたら1stアルバム『Kraftwerk』は1970年リリース。知らんかった…(そういえばアイテムナンバーもしっかり「1970」だった)。つまり,このPlaymobilはリマスター盤発売記念兼,35周年記念ってことなのね。

しかし何がカッコイイって箱右下。ロボットとPlaymobilフィギュアのアイコンが奇跡のツーショット。たまらん…。こうなったら今度のライブではデカモビでロボットを作ってください。っつーか,ワイヤーフレームデカモビ,市販してください。
中身に目を転じると,どうやら彼らの音楽にちなんだ交通標識ボックス。メインは新装なったジャケデザインで標識化された8枚のリマスター盤なんだろうけど,個人的にはそれら以外のほうに釘付け。

35JahrePlaymobil02

ライブを再現するかのように入り口と出口の2種あるアウトバーン,「STOP」とセットで「Stop Radioactivity」を意味していると想像される放射能,「DUSSELDORF」の都市名も眩しい駅のプラットホームサイン,更にはおまけで電卓まで。しかし最も驚いたのはトラフィックコーン。オリジナルPlaymobilにはオレンジ色しか無いんだけど,これには緑色も同梱。ってことは,やっぱり1st・2ndアルバム,『Kraftwerk』,『Kraftwerk 2』の ジャケ!。この究極の記号化。仮にリマスター盤の標識が無かったとしても,Kraftwerk以外の何者でもないっすよ。

ところで,内容物は以上のアクセサリーのみ。箱には電卓を持ったワイヤーフレームのフィギュアがいたんだけど,中にはその姿無し。仕方ないんで,ちょうど1年前に入手した15年ぶりの本国公演を記念した限定Playmobil「#1234」を引っ張り出してきて撮影(→「Playmobil #1234」)。ちなみに電卓には「19702005」と打ち込まれています。

35JahrePlaymobil03

最後にPlaymobilの側から見た小ネタ。
「Collectobil」を見ると,今回のパッケージは1974年に発売された「#3204」の復刻パターンっぽい(→Collectobil)。
テーマカラーや細かいディテールが異なるだけで,デザインレイアウト,「丸b」付きのPlaymobilロゴ,交通標識という扱ってるテーマ,内容物写真の配置(アクセサリーとフィギュア1体)などは一緒。Kraftwerkがデビューした1970年にはまだPlaymobilは生まれていなかったけど,当時の雰囲気を醸し出すこのデザインを採用することでKraftwerkに敬意を表したgeobra社の心意気に強く感じ入りました。

13
9月

Confoderatio Helvetica

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ConfoderatioHelvetica

今頃になって知ったこと。
Playmobilを買うと入っているカタログには,楕円の中に1~3文字のアルファベットが書かれた記号が複数個,必ず記されている。後ろに様々な言語(文意は小さいパーツがあるという注意書き)が続いていることからすぐに国を表していることはわかるんだけど,その中で「CH」だけが何処の国だかわからず,そしてそんなわからなかったことも忘れるくらいに長いこと放置して早幾年。

今回,カードゲームを買って久しぶりに見たら,他の記号は1つずつしかないのに「CH」だけは4ヶ国語分あることに気付く。ここに至ってようやく理解。スイスだよ。検索したら(→Wikipedia),スイスの正式名称はラテン語で「Confoderatio Helvetica」。だから「CH」。そう言えばHelveticaフォント誕生の背景を遠い昔に読んだ記憶が。すっかり忘れてしまっていた己に嫌悪感…。

ということなので,もちろんドメインも「.ch」。散々ネットに触れてきてスイスのサイトに行ったことなかったのか,俺…(スイスの銀行になんか縁が無いもんな)。