Archive for 11月, 2010

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11月

Deyrolle Pour Opening Ceremony

   Posted by: fumi    in Wunderkammer

all scarves (via Opening Ceremony New News)

ちょっとした手隙にあかし、戯れに「デロール(Deyrolle)」で検索。
すると、この9月にニューヨークのセレクトショップ「Opening Ceremony(オープニングセレモニー)」とのダブルネームでスカーフが発売されたとの情報が目に入りました。

・Opening Ceremony New News: 20100906 ‘FNO 2010: Deyrolle

このスカーフは、9/10にニューヨークのファッションブランド店が参加して行われたイベント「Fashion’s Night Out」にあわせて作られたとのこと。イベント自体のテーマが「A Parisian Flea Market」ということで、それにあわせてデロールが選ばれたということでしょうか。

デザインはデロールにある剥製や標本を万華鏡のように配置(撮影はフラン人カメラマン、Bastien Lattanzio)。白・青・黄と色違いで3種作られています。お値段は$95。

私自身、ファッションにおけるブランド志向があるとは思いませんでしたし、ましてやダブルネームものに食指が動くなんて考えられないことでした。しかしデロールとなると、やっぱり別なようで…。単にそこで扱われるブランドに対する愛情の違いだったようです。普段、スカーフを使うことは無いのですが、ならば額装でもよいのではと…。

ちなみに、デロールとスカーフと言えば、火事で燃えた2008年に復興を目的としてエルメスとダブルネームで出されたものがあります。画像だけですが、こちらにも掲載しています。

・Imaginary Beings: 20100527 ‘Go Do

blue scarf 01 (via Opening Ceremony New News)

blue scarf 02 (via Opening Ceremony New News)

white scarf 01 (via Opening Ceremony New News)

white scarf 02 (via Opening Ceremony New News)

yellow scarf 01 (via Opening Ceremony New News)

yellow scarf 02 (via Opening Ceremony New News)

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11月

The Brothers Quay at the Mütter Museum

   Posted by: fumi    in Movie

The Brothers Quay at the Mütter Museum (photo by Evi Numen via New York Times)

ひとつの山場を超えて、小休止。溜りに溜まった博物系ブログ巡りを再開しましたところ、いつも示唆と刺激に満ちた話題を提供してくれるブログ「Morbid Anatomy」にて、またも驚きの記事。ニューヨーク・タイムズの記事を引用し、ブラザーズ・クエイ(The Brothers Quay)が、フィラデルフィアのダウンタウンに建つ、あのムター博物館(The Mütter Museum)の収蔵品を用いたショートフィルムを撮影中であると報じています。

・Morbid Anatomy: 20101018 ‘The Brothers Quay at the Mütter Museum
・New York Times: 20101017 ‘Animators Amok in a Curiosity Cabinet

つい「あの」と書いてしまいましたが、医療系博物好きにとってムター博物館は外すことの出来ない場所。私も2009年6月8日に訪問叶いました。当時のことは、関心空間内の日記に残してあります。

・関心空間: 20090608 ‘ドライでお願いします

この博物館で有名なエピソードのひとつは、ジョエル・ピーター・ウィトキン(Joel-Peter Witkin)に関するもの。山形浩生さんが当時の博物館館長にインタビューした別冊宝島の記事の中から、館長が語った言葉を引用します。

かれが最初に来たときは、好きに撮っていいと言って目を離したら、びんから胎児を取り出して並べだして、いやあ、あれには参りました。二度目以降は、標本はケースからは出してもいいけれど、びんや保存剤から出していけない! という条件も加えましたけれど(出典: 「啓蒙する死体群」)

今、気がついたのですが、この記事にムター博物館における映画撮影の状況についても語られています。約15年前のインタビューですが、当時はまだ映画撮影の依頼は無かったようです。

展示室の隅では、黙々とパステルで骸骨の絵を描いている人がいる。

「ここの絵が描きたいというので、今日みたいな休館日に入れてあげてます。最近は、公開日には人が多すぎて絵やインタビューにはとても応じきれませんから」

――そういう依頼は多いんですか。なんか、いかにもホラー映画に出てくるマッドサイエンティストのラボという感じですから、映画の撮影希望とか結構あるんじゃないですか。

「映画は、今のところないですねえ。あっても、もちろんスプラッター映画に協力したりすることはないでしょう。でも、写真家や画家の方たちはたくさんいらっしゃいます。真面目な意図のアーティストたちにはこちらもきちんと対応しています。カレンダーに使われている写真はみんなその成果です…(出典: 「啓蒙する死体群」)

さて、話題をブラザーズ・クエイへ。彼らと医療系博物館といえば、ウェルカム・コレクションを撮影した『The Phantom Museum (2003)』が知られています(昨年から今年にかけて、森美術館で開催された「医学と芸術展」でも上映されていました)。

その彼らがムター博物館を題材にすると聞いて、喜ぶと同時にどういった経緯でと思ったのですが、このニューヨーク・タイムズの記事を読んで初めて知りました。彼らがフィラデルフィアに縁のあること、更にフィラデルフィア芸術大学在学中、授業の一環としてムター博物館を訪れていたことが語られています。

ショートフィルムの上映は来年秋を予定。ムター博物館で開催されるシンポジウムの一環としてとのこと。その後、巡回上映も予定されており、MoMA、そして何と、あの(また、あのですが)ジュラシックテクノロジー博物館でも!。

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