Laugardagur, ágúst 23, 2003
It's in her hands

いよいよこの旅のメインイベント,björk & Sigur Rósのライブへ。

Wラインに乗って終点のコニーアイランドまで。会場は,ジェットコースター「サイクロン」でお馴染みの有名遊園地,の隣にあるKeyspan Parkという野球場(マイナー球団,Brooklyn Cyclonesの本拠地)。バックスクリーン前にステージが据えられ,客席はオールスタンディングの外野グラウンドとシートのスタンドという会場構成。振幅ありすぎてまったく読めない客層がおもしろすぎ。

20:00,オープニングアクト(すみません,名前忘れました)に続いてSigur Rós登場。バックにはストリングス隊も健在。1曲目,4月の国際フォーラムでのライブ同様に『Untitled #1(a.k.a Vaka)』が来ると思いきや,全く耳慣れない曲(新曲?)。たゆたう心構えでいたところにくらわされた高速ドラムの旋律に面食らい。

その後はいずれも既曲。『Mílanó』『Gong』『Olsen Olsen』『Hafssól』『Vidar Vel Til Loftárása』『Untitled #8』,そして最後に『Smáskífa』。途中もう1曲はあったと思うので,全部で8~9曲,約1時間のライブ。相変わらず,途中で涙腺緩むことしばしば。それを堪えようとして上を向くとそこに星空。更に緩むの繰り返し。ただ野外ということで客席側の集中度が足りなかったのがマイナスポイント。くっちゃべりは当たり前,曲終わり,静かにフェードアウトしていく時に会場内を練り歩く売り子の「Beer! Beer!」が響いた時には失笑が起きるし…。

21:20頃,姐さん,ついに登場。バックにはVespertineツアー同様にMatmos,Zeena Parkins,そして新たにストリングスが6人程。

『Hunter』で始まって,3曲目か4曲目の『joga』でステージ上,火柱が20本程上がる。更にはステージ遙か後方,海側からレイキャヴィクの年越しかと思うくらいに花火がドカンドカン上がりまくり。最初にこのライブが行われると知った時,会場はてっきりマンハッタンのどこかの公園だと思っていて,まさかこんな遠くでやるもんだとは思わなかったんだけど,この花火を見て納得。現時点での正確な規制は知らないけれど,やっぱりこれだけの花火をマンハッタンで上げるのには問題あるんだろうなと…。

途中,何の曲かは忘れたけれど,スタンドからステージに向かってシャボン玉が宙を飛ぶ。

ラスト2曲(『It's in Our Hands』ともうひとつ(おかしくなってて忘れた))は上げ上げ。これでもかとばかりに火柱と花火は上がり,シャボン玉は舞う。

自分のこのライブへの意気込みはSigur Rósがメインで,姐さんはそりゃ見たいに決まっているけれど,正直Vespertineツアーほどの期待はしていなかったという程度のもの。実際,序盤は相変わらずのキュートと言うよりはコミカルに近い立ち居振る舞いに微笑む余裕すら。しかし中盤からは生きとし生けるもの全てを憑依させてそこに立っているような圧倒的存在感にすっかり当てられっぱなし。

しかも横にはあの俗物極まりない(褒め言葉)遊園地。清濁・聖俗・グッドテイスト/バッドテイスト…。背反二項だけではないけれど,ここでライブが行われたことに何らかの意味をつい感じてしまうし,また全てを併せ呑むその度量。感服…。



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