Sunnudagur, mars 30, 2008
Full Episodes Now Available

まさかの『South Park』全エピソード無料配信開始。

southparkstudio.com

以前からUSやUKのiTunes Storeでは発売中。さすがに全部買うとそれなりの額になるので,どうしても見たかったもの(『Chinpokomon』とか『A Ladder to Heaven』とか『Good Times with Weapons』)だけ購入してたんだけど,公式に無料で見られるのならばそれに勝る喜びなし。また,一向に発売される気配のなかった日本のiTunes Storeも,逆に発売してくれていなくてありがとうと言いたくなる,ちょっと皮肉な展開でもあったり。


Fimmtudagur, desember 13, 2007
Nonsense Makes Sense

夜の電車,向かいのシートに座るサラリーマンが折り畳む夕刊紙から覗くオットセイでお馴染み,あの『やる気まんまん』がまさかの映画化。しかも監督が杉作J太郎と来たら馳せ参じない訳にはいかないのです。上映期間1週間,しかもレイトショーの1日1回という条件の中,最終日前日に時間を作って渋谷Q-AXへ。

真正直にデタラメ。そもそも原作がデタラメだと言われればそうなんだけど,そこに演じられた役柄ではなく役者自身そのものの人物像も加わることで原作を凌ぐ世界が現出。なかでも掟さんの突き抜けた変態っぷりは,笑いを超えて涙すら誘う名演技。真面目に馬鹿をやることの大切さを改めて教えていただきました。

客席も少ないながら(30人いたかどうか)なかなかの盛り上がり。皆さん好事家らしく,やはり演じられる役のキャラではなく,それを演じている役者そのもののキャラで笑いが起きる場面多々。特にロマン優光は登場しただけで笑いと拍手。

帰宅後,勢いで購入をためらっていた原作単行本をワンクリックオーダー。


Laugardagur, maí 27, 2006
The Okayama Shamisen Massacre

「タキヤンのよろめき日記 ちょっとラリックス リターンズ」(正式名称,こんな長かったんだ…)に,新刊『渋く、薄汚れ。 ノワール・ジャンルの快楽』の書評が『映画秘宝』に掲載されたとの報。ならばと久しぶりに当該誌購入。柳下さん,誉め殺しかってくらいのプレッシャーをかけますねぇ…。

他のページをめくると『ぼっけえ、きょうてえ』上映にあわせての志麻子姐さんインタビュー。今までもその名言の数々(「逆従軍慰安婦」,「一人関東軍」など(共に『猥談』より))にしびれてきたわけですが,今回の「岡山は日本のテキサス,テキサスはアメリカの岡山」には本当に参りました…。

そういえば,月曜に見たうめ吉姐さんも岡山(倉敷)出身。顔のつくりもどことなく志麻子姐さんに似ているような気も…。っつーか,『ぼっけえ、きょうてえ』の予告編見たら,女郎姿で志麻子姐さんが三味線弾いてるし!。何これ?,一人の人間の表と裏?。「岡山は日本のテキサス」ということは,三味線がチェーンソーの代わり?。

といった具合で,タキヤンに敬意を表して妄想の連鎖に挑戦してみました。

映画自体は今日から公開。これはやっぱり行くべきか…。


Mánudagur, ágúst 1, 2005
Save Our Planet

フジロックから14時過ぎに帰京。一休みした後,夕方から池袋で映画の日。

この街とは気の相性が合わないので本来なら足を運びたくないところではありますが,今回ばかりはどうにも仕方なし。ひとつの映画館で『チーム★アメリカ/ワールドポリス』,そして『魁!!クロマティ高校 THE★MOVIE』(期せずして★,並びに地球防衛ネタ繋がり)を上映してるんだから。

まずは『チーム★アメリカ/ワールドポリス』。
劇中,重要な役割を果たすハリウッド俳優達に全く興味が無い人間にとっては,そんな偉そうなこと言ってる奴は全てコケにしてしまえっていうこの映画のスタンス自体がしっくりこなくてどうにも。その他の有名人についても同様なので,ストーリー自体に関しては特に思うところなし。

でもだからと言ってつまらなかったわけではなくて,正直,主人公の嘔吐シーンだけで入場料の元は取れましたよ。これで終わったと思って安心した瞬間に次の波が来るあの感じが,自分のパターンとあまりにも酷似。彼のつらさが我が身のごとくわかって有り得ないほど感情移入(軽快に吐ける『モンティ・パイソン 人生狂騒曲 』のクレオソート氏が羨ましいよ…)。また音楽が『サウスパーク 無修正映画版』に続いて珠玉の出来。サントラ買わなきゃ。あ,ちなみにパンフレットを買おうと思って劇場スタッフに訊ねたら,最初から作っていないとの返答。需要無し?。

『クロ高』は映画としてどうこうは正直どうでも良くて,あの個々のキャラ群がどう実写化されているのかが最大の注目点。そしてそれは渡辺裕之のフレディだけで満足できるものでした。鍛え上げられた肉体,無言の演技力,そして漫画には無い瞬きの表現…,その何もかもが素晴らしい。正直,他の主要キャラはどうでもよくなりましたよ(唯一,プータンだけは参ったけど,あれはちょっと卑怯な登場の仕方だもんな)。


Sunnudagur, maí 29, 2005
David,私達はこんなに近い

3週間ばかり放置しましたが,ボクはーなんとかーやってーますー(©靖幸ちゃん)。

そんななか,今最も楽しんでいるのは「デイヴィッド系」(©タキヤン)の大ボス,David LynchのDaily Weather Report。これが見たいから明日も生きていなきゃと思うくらいの勢いでズッパマリ。起床と共にコンピュータ起動,サイトに行って映像を見るのが朝の日課。加えてLynchさんのやること,ただのお天気伯父さんで終わる訳が無いとの予測から,毎日の映像はローカルに保存。数日分を並べては画面に映るアイテムやカメラアングルの変化を確認。見始めてから約2週間,いよいよ世界も歪み始めてそりゃもうおもしろすぎ。


ただ毎日のこととなると,いちいちブラウザ立ち上げて,ブックマークからサイトに飛んで,保存のダイアログを出して,保存先フォルダを選んで,ファイル名を変更して(毎日同じファイル名で提供されてるのよ)という一連の作業が,さすがにかったるくなってきた。またこの先,旅行などこっちの都合でネットが使えない日には見ることが出来ないなんて不安も。

で,思い立ってMac OS X TigerのAutomatorを利用し,一連の流れを自動化するアプリを作ってみる。毎朝指定時刻にサイトに飛んでムービーファイルを取得の後,指定フォルダに保存してファイル名を変更。更にそのムービーファイルを開いて再生開始するところまで完全自動化。自らの手を使うのは開いたムービーを見るためにQuickTime Playerの再生ボタンを押すことだけ。おぉ,めっちゃ楽〜。


Sunnudagur, janúar 30, 2005
Silly Prejudice?

レンタルで『トーリ』

浅野忠信監督による5話オムニバス作品,その中でもお目当ては4話目『続く二人』。主役を演じるのは昭和のいる・こいるの御二方。

10分ちょいの作品中,10分きっちり寄席での漫才(ネタもいつも通り)がそのまま映し出され,最後の数秒だけ無言で演技(あれを演技と呼ぶのならば)。いやぁ,師匠のライブビデオとして言うこと無し。笑った笑った。

まさか自分が浅野忠信の映画を見る日が来ようとは思わなかったけど,のいこい師匠をキャスティングするセンス,実は食わず嫌いだったのかもしれない。

でも,残りの4話は全く見てませんけどね。


Laugardagur, janúar 1, 2005
Serious & Joy

Cinefil Imagicaで毎年恒例「世界の短編100本:24時間大放送!!」。全部は見てられないのでとりあえず気になったものを選りすぐって。その中でも1994年のローマとサラエヴォにおける同じ10分の対比を描いた『10 Minuta(10 Minutes)』の皮肉は殊更強烈。製作国はもちろんボスニア・ヘルツェゴヴィナ。

午後,有楽町で『カンフーハッスル』。
ドラゴンがどうこうというよりも,個人的にはやっぱり最後は仏様だよなという想いを新たに。そういう意味では『マッハ!!!!!!!!』と同じ見方。そしてどちらも素晴らしい。

夕方,上野に流れて鈴本演芸場で「新春爆笑特別興行」。
まずはなんと言っても昭和のいる・こいる師匠。やっと,本当にやっと生で見た。どこまでもいい加減,でもそれがたまらなく好い加減。はいはいはい,そうそうそう,そんなもんだ,しょうがない。

そしてやっぱり寄席の雰囲気は堪えられん。「バカ」だの「キチガイ」だのという言葉が普通に話され,更にくっだらねぇ(でも大爆笑)下ネタが次から次に飛び出す。出演者の交替テンポがいいから3時間という長丁場もあっという間。今年は折りを見て通うかも。


Þriðjudagur, desember 28, 2004
Panic on the streets of London

レンタルで『Shaun of the Dead』

オリジナル,「Dawn」のほうを見たのは随分昔の話,またリメイク版のそれは未見(Sarah Polleyだけ見たい)。故にそっちからの感想はあまりないけれど,別の意味でとにかく笑った。

まずは大小諸々のイギリスネタが個人的ツボ。主人公が手に握る武器,籠城場所,公認会計士という職業を小馬鹿にする態度(モンティの頃から変わらないのね),そして籠城場所で突然流れるQueenの曲を止める時のセリフが「Kill the Queen」,等々。

そしてやっぱり音楽ネタ。先のQueenはもちろん,「Z word」との対決時に武器として使うLPレコードの取捨選択(『Purple Rain』はダメ,Dire StraitsはOK),更に非常事態を告げるニュー ス番組の中に混じって流れるのはThe Smiths『Panic』のPV(ググッたら『Demons 2』でもこの曲が使われているらしい。そっちへのオマージュって意味もあるのかも)。

調べたら,BBCで今年トップ1の映画に選ばれてる。


Miðvikudagur, desember 15, 2004
041215

旅日記,Day07をアップ。まだまだ先は長い。

ユーロスペースで『変身』見る。

上映前,やっぱり気になったのは変身後をどう映像化しているのか。それが蓋を開けたらもろ力技。最初は戸惑いと違和感(と若干の失笑)を覚えたものの,次第に引き込まれその後はエンディングまで一直線。ただ映画を見たというよりは演劇を見たという感覚。先の力技然り,要所で使われる自力スローモーション然り(微妙に失笑を禁じ得ず)。

ラスト,郊外へ向かうという設定で乗り込んだのは3番のトラム。川を渡ってたから向かったのは北?。


Sunnudagur, ágúst 1, 2004
How many exclamations are there?

先人の話には耳を傾けるべき。朝酒は確かに身上潰すかも,肉体が言うことをききません(心はふわふわと楽しいから,またやりたくなる誘惑に駆られるのがまた)。それでも15時過ぎ,なんとか体を起こし銀座へ。遅い昼飯にタイ料理屋でフォーを食って気分を昂揚させ,いざ『マッハ!!!!!!!!』

アクション,凄かったですよ。武器としての肘がこんなに恐ろしいものだとは思わなかったですよ。でも自分にとってこれはアクション映画ではなし。盗まれた仏像(寒村の守護仏)を村の若人が取り戻しに行くというストーリー,仏像の盗掘・密輸を生業とし「私こそが神」という唯一神な発言をする大ボスに下る仏の罰…。そう,仏教映画として素敵なことに目頭が熱くなりました。そしてアクションはその気持ちを表すための武器。ただ単に口だけで仏の道を説かれても胡散臭くてお仕着せがましいだけなんだけど,それをあの捨て身のアクションで見せてくれるからこそ本気が伝わってくるわけで。

だからアクションはいいけどストーリーが薄っぺらくてダメとかは言いっこなし(っつーか,この2つを分けて考えること自体,自分には出来ないよ)。


Laugardagur, júlí 3, 2004
Neu Noi

シアター・イメージフォーラムで『氷の国のノイ』

その程度に差こそあれ地方出身の人間なら共感できるところ大。あの閉塞感は身につまされる…。しかし全体としては笑った笑った。カウリスマキやフリドリクソンに通じる微妙な笑いの連続。そして相変わらず蒼いアイスランドの風景(フィルターかまして強調しているような気も)。

ところで,予告編で流された『IZO』という映画。BGMが友川かずき。しかも本編にも出演してるし。監督や役者陣の知名度とは全く関係のないところで琴線触れまくり。


Laugardagur, júlí 3, 2004
The Five-Ring Emblem

陽が高くならないうちに日本橋から銀座をさくっとひとっ走り。

INAXギャラリーで「動物園のデザイン展」,隣に警察博物館もあったのでついでにそちらも。POLA Museum Annexでは「巨匠が描いたオリンピックポスター展」。1972年ミュンヘン,Eadweard Muybridgeと思しき連続写真を用いた荒川修作が印象的。

帰り,日本橋高島屋に寄って余っていた商品券を使ってDVD『東京オリンピック』購入。全くの初見,よく言われるカット割りやカメラワークに注目しようと思うものの,やはりその歴史的事実に驚かされること多し。ドイツが東西統一チームとして出場していたり(調べたらこの東京までらしい),走り高跳びはまだ背面跳びが生まれていないし,観客席に若かりし長嶋と王がいたり…。


Mánudagur, júní 28, 2004
野原一家ファイヤー!

巨大掲示板経由,川崎市市民ミュージアムで映画『クレヨンしんちゃん』祭り開催中。

ラインナップを見ると7/10,『オトナ帝国』と『青空侍(a.k.a 戦国大合戦) 』の2本立てがヤバい,ヤバすぎる。毎年4月,新作公開直前に新文芸坐で行われるオールナイトイベントでもこの組み合わせはなかったような。電車代と往復にかかる時間を考えるとちょっと二の足を踏むけれど,同時に開催されている「日本の幻獣-未確認生物出現録-」も併せて見ると考えればとんでもなく魅力的(気になるのは会場のスクリーンだなぁ)。


Þriðjudagur, júní 22, 2004
Mr. Bad Guy

『魁! クロマティ高校』の実写映画化が明るみになって数ヶ月。どんなキャスティングになっているのか気になって仕方ないんだけど,ネットをいくら探しても見つからない。アジシオ太郎はダンスマン?,メカ沢は中沢新一?,ゴリラはゴリラ?。

しかし今月の『映画秘宝』で重大な記述を発見。加藤雅也と金子昇の対談内,自身も出演しているという金子昇の発言。

「渡辺裕之さんが上半身裸でサスペンダーはめて胸毛はやして…しかもセリフはないんですよ」

それってあのキャラ以外考えられないんですけど…。さすが『華の嵐』,俄然期待大。

ん,でも確か本人は歌じゃなくてドラムのほうが上手かったような?。むしろロジャー?。と思って彼のオフィシャルサイトを見に行ったら…。裸サスペンダー,似合いすぎっすよぉ!!。


Mánudagur, júní 14, 2004
○○オチ

「アンダーグラウンドブックカフェ」で『盲獣vs一寸法師』

雑誌その他の情報からある程度の心構えを持って臨んだものの…。自分の想像力の範疇を超えたものを見ることが出来たという意味では非常に価値ある時間を過ごせたことは断言できる。しかしそれが純粋におもしろかったかと言われると非常につらい(上映開始10分であんなにも早く終わってくれと思った映画は初めて)。

しかも最後に待っていたのは,全く脈絡のない強烈なオチ。あれを体感できただけ良しとしよ…。


Sunnudagur, maí 2, 2004
Beat of Rock

辛抱堪らず日比谷までチャリを飛ばし,2日連続の『School of Rock』。
やっぱりおもしろい,そしてちょっと泣けてもくる。

なぜか昨日は買わなかったパンフも無事入手。600円という最近では比較的良心的な部類に入る価格設定(平気で800円とか取るやつあるよな)に加え,映画内で名前のあがるミュージシャンやバンド,楽曲の説明も詳しく書かれていて更にお得感あり。その中でも中原昌也の文章には心底痺れる。個人的にもCCCDや海外盤CDの輸入規制問題など,確かに暗澹たる気持ちになることばかりだけど(もちろん暗澹とすることが良いことではなし),こんな映画を見せられるとまだまだ音楽も世界も捨てたもんじゃないと思わずにはいられず。


Laugardagur, maí 1, 2004
Stick to the Men

映画の日。

まずはシネスイッチで『真珠の耳飾りの少女』(原題『Girl With A Pearl Earring』)。
構図・光・影・陰…,淡々と美しい映像にただただ見入る。しかしその一方でフェルメールは作品でしか捉えていなかったので,その人間としての現実的境遇にはかなりの驚き。特にあんなに子沢山だったとは(『Every Sperm is Sacred』なカソリックだからある意味至極当然なんだろうけど)。

続いては日比谷まで歩いて『School of Rock』
映画上映中の拍手を経験したのは『少林サッカー』の決勝戦でゴールが決まったあの瞬間以来。映画の日,場内満員という環境で見ることが出来て大正解。映画自体はもちろん,その場の雰囲気も含めて素晴らしかったです。

惜しむらくは自分にもう少し劇中で話題に挙げられた音楽の知識があれば…。微妙に嗜好のツボがずれてて,曲自体は知ってても時代背景やその後の音楽への影響など,より深いところまでは知らないってのが多かった。また映画自体では,生徒である各バンドメンバーの境遇に触れるシーンが要所要所で挿入される中にあってベースの少女だけはスルーされてたのが残念。女性ベーシスト好き(ったって今は3月のDavid Bowieライヴで見たGail Ann Dorseyのみだけど(その前となるとTalking HeadsのTina Weymouthまで遡るかも))としてはあの扱いはないよなとちょっとガックリ。

でもほんとに楽しかったぁ。もう一回見に行ってもいいくらい。


Fimmtudagur, apríl 29, 2004
Kill "B" and "B"

外苑前で人助けの人足活動(個展会場設営)。デカイ道具を家から持っていく必要があったのでチャリはあきらめ地下鉄で行く。しかし空は良すぎてどうしようってくらいの天気。こんな昼にお前に乗れないなんてー,発車できないなんてー。

15:30には何とか終わらせ,そこから有楽町へ向かい『Kill Bill vol.2』。
終盤はある意味「Kill is Love」の看板に偽り無し。『vol.1』のリアルタイムで血湧き肉踊る昂揚感とは違い,後からジワリジワリと効いてくる。

ネットを色々と見ると『vol.3』があるとかないとかいう話も出ているそうで。となると,やっぱり生き延びた(と言うよりも,死ぬことを許されなかった)者達を中心とした復讐が復讐を呼ぶ話になるのかねぇ。フランス人の腕無しカンフーとアメリカ人の座頭市が母親を目の前で殺された少女を修羅雪姫に仕立て上げ,何処かで静かに幸せな生活をおくっているであろう子連れ狼の命を狙う。んー,ますます女性の映画(その前に『vol.2』で男キャラ,全滅してるし)。


Sunnudagur, apríl 25, 2004
ペキンパー!!

朝,チャリに乗って銀座へ向かい『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ! 夕陽のカスカベボーイズ』

去年の鬱憤を吹きはらす充実感。後半これでもかと続く怒濤のアクションに笑いすぎて涙が出た。ストーリーや細かいディテールについては色々と注文のつけどころもあるけれど(西部劇に造詣の深い人は尚更なんだろうな),周りに座る子供達と一緒に楽しく笑えることがとにかく大事なんじゃないかと。その場の雰囲気も含めてやっぱり映画館で見てこその映画。

にしても,今回のボーちゃんはカッコ良かったなぁ。全編通して存在感が際立ってたよ。


Laugardagur, mars 20, 2004
Signs of Life

午前のいつもの用事を済ませ,今日こそはジムと思って建物の前まで行ってみたら臨時閉館日…。2週間行かないとそりゃ臨時の話なんて知らないよなと自分を戒めつつ,ジャグジーで暖まる予定も急転直下,強烈な花冷えにやられて体調も落としてみる。

そんな時は家に帰って借りといた『サイン』。
映画本来の意図とは別の次元で爆笑必至という話を耳にしたことが見ようと思った動機。なので,その時点で既にもうどうしようもないバイアスがかかっているわけですが,その期待を超えて十二分に堪能。やっぱり世界の全ては繋がっているんですよ。あの時に大怪我したのもそう,その時にそこにいたのもそう,あなたと出逢ったのもそう,あんたがいなくなったのもそう…。だから私も力強く振り切ります!。

ストーリーとは別のところでは,映像を一切使わず文字(若干のモーションあり)だけでシンプルに表現されたタイトルバックが望外の収穫。必要以上(いや,元々笑おうと思ってるから…)に不安感を煽る音楽もまた効果的。

大笑いしたことで体もぽかぽか,ジムに行けなかった凹みもこれで無事解消。


Mánudagur, mars 15, 2004
How's Anny

東の正横綱を三輪ひとみとするならば,西の正横綱はこの人,ヘザー・グラハム。

懐かしの『ツイン・ピークス』(DVD,ファーストシーズン(1~7話)が出てから全く音沙汰無いんですが?。彼女の出演シーンはまだ遥か先だよ…)での美しいお姿にやられて以来のお付き合い。しかし『フロム・ヘル』以降はチェックを怠っていたので出演作を2本ばかりレンタル(コンセプトは「その邦題はないだろ」)。

1本目『踊るマハラジャ★NYに行く』(原題『The Guru』)。
ポルノ女優を演じているという聞き捨てならない情報で頭の中は大変なことになっていたのですが(無事昇華されました),大笑いできて,そして時にはホロッともさせられてと,ストーリー自体も非常に楽しめました。インドからやってきた俳優志望,転じて性の教祖となる主人公(ブライアン・フェリーのような困り顔が魅力的),その主人公を教祖と崇めプロモートする精神世界ずっぱまりのブルジョワお嬢様(こんな人,実際にいるよなぁ…),更にヘザーのフィアンセである消防士,主人公と同郷のインド人…。と他のキャラクター達もそれぞれにちゃんと立っていて魅力的。

続いて2本目『ギリーは首ったけ』(原題『Say It Isn't So』)
こちらもコメディ。彼女自身はあまり活躍しているとは言えなかったけれど,『The Guru』同様,その不満を忘れるほど映画としてしっかりおもしろかったです。そしてこちらのキャラ立ちは,主人公男性をサポートする両足義足のヒコーキ野郎(オーランド・ジョーンズ)以外に無し。いやぁ,もうたまらなくカッコイイ!。ある一大作戦を繰り広げる際,操る飛行機のスピーカーからワーグナー(曲はもちろんベトナムのあれ)が流れてきた時には爆笑と共に血湧き肉踊り,気がつけばモニターの前で大拍手。


Fimmtudagur, mars 11, 2004
What Have They Done to Solange?

『ソランジェ 残酷なメルヘン』見る。

1972年,あまりの残酷描写に日本国税関から上陸を拒否された女子高生惨殺ミステリーと言われたら見ないわけにはいかないと手に取ったものの,30年前という時代の違いを考慮に入れたとしても,エロス・サスペンス・ホラー,どの位置から見ても中途半端でした。誰一人として感情移入できない登場人物,そして風が吹けば桶屋が儲かる的強引なストーリー展開にも引きまくり…。

とは言うものの,主人公のイタリア人教師(教え子と付き合う絵に描いたようなエロ男)の妻であるドイツ人教師を演じたKarin Baalには見とれました。角張った小さい顔立ちにひっつめのブロンドの髪,そして「どうせ私はドイツ人だから考え方が固いわよ」という自虐発言。あっけらかんとした女子高生の軽薄さがストーリー全体を覆う中にあって唯一の心の拠り所でしたよ。

しかし,この発売元には騙されがち…。『チェコ怪奇骨董幻想箱』なんて,ネーミング買いしちゃいそうだし,『アデラ / ニック・カーター,プラハの対決』に至っては,「アメリカの名探偵ニック・カーターが,あやかしの古都プラハを舞台に謎の食人植物アデラと対決!」(サイトより引用)だもんな。プラハで食人植物…。ルドルフ2世のヴンダーカマーにも収められていたんかいな。


Sunnudagur, febrúar 8, 2004
Keep Watching the Sky

『血を吸う宇宙』をDVDで。

『発狂する唇』の続編となるこの作品,そのノリも全く前作と同じだけど(クンフー度アップ,エロ度ダウン程度),正直最初から引きまくり。しかるにその理由は明らか。『発狂する唇』の衝撃を体験した後だからという免疫・耐性効果以上に,自分はやっぱり三輪ひとみが好きだったんだと…。前作の主役からうって変わってチョイ役(阿部ちゃんの恋人役。この2人が揃ったシーンだけが傑作)となった本作では,あの狂ったシナリオも輝きを失い,ただの笑えないおふざけに成り下がってしまいました(それでも中盤から後半にかけての阿部ちゃんの暴走っぷりだけを心の支えに何とか全85分を乗り切る)。

そしてその三輪ひとみ効果を更にはっきりと確認したのが主役を演じた特典映像『血を吸う宇宙外伝 変身』。本編よりも全然おもしろいっすよ。見事な学芸会演技(褒めてます)を見せてくれる共演のガース氏もまた素敵。

ハレハレヒーホー,ハレヒーホー。


Sunnudagur, febrúar 1, 2004
10 Minutes after 10 Years

映画の日ということで,恵比寿にて『Ten Minutes Older 人生のメビウス』

普通に見ればまだ納得できたものを期待しすぎたが故にとんでもなくつまらなく感じてしまったという,映画ではかなりやりがちな失敗を見事に踏襲。カウリスマキは何度見てもやっぱり自分とは相性があわないし,ジャームッシュもヴェンダースも見たそばからストーリー・映像共に頭から抜けていくほど印象に残らず。ゴアvsブッシュを描いたスパイク・リーが,その題材の魅力で最後まで引っ張ってくれた程度。

しかし唯一,ビクトル・エリセだけは全くの別格。『ミツバチのささやき』も『マルメロの陽光』も通しで見たことのないド素人ですが,10年待ってでも見たいというファンが多いのも頷けました。あのモノクロの硬質感はクセになりそうです。


Laugardagur, janúar 17, 2004
"Crazy Lips" makes me crazy

借りっぱで見忘れていた『発狂する唇』をようやく見る。

絶句…。

三輪ひとみ目当てで借りたんだから,それだけでも元は十二分に取れました。しかし,それ以上に色んなことを学んだというか,逆に知らないほうが幸せだったのに知ってしまったというか…。三輪ひとみに眼が眩んでいた分,ストーリーに関しての余計な事前情報無しに見られて正解だったことは確か。

あぁ,ほんとにびっくりした。


Fimmtudagur, janúar 15, 2004
弾丸坊主

『バレットモンク』(原題『Bulletproof Monk』。意味が全く逆だよ)の試写会へ。偶然眼にしたTVCMで一瞬にして虜。主人公のなりが見るからにチベット僧とくれば,これは絶対に見逃せないですよ。

人物設定や話の連関など映画としてのツッコミどころも満載ではあるけれど,笑ってしまえば楽しめる部分などで全く問題無し。それよりも,1943年から2003年に話が一気に飛ぶ展開とか,チョウ・ユンファが主人公のチベット僧を演じているとか(『NYPD15分署』との兼ね合いは?),この映画でのジョン・ウーの役割とか,背景に見え隠れする部分に想像力を刺激されて大変。

帰り道,コンビニに寄ったら「アイドルお宝ムービー収録のDVD付きカップ麺」なるものが棚に。ふ〜ん,こんなのが出てるんだと手に取り眺めてみると,なんと側面にこの映画の画像が。おぉタイアップ,しかもDVDにスペシャル映像収録(さらに蓋には映画割引券も印刷されている)と,見事なまでの共調連鎖に感動。アイドル目当て(または興味本位)でこのカップ麺を買う人はいるかもしれないけれど,弾丸坊主目当てで買う人はさすがにいないだろうな…(我が家にいます)。


Þriðjudagur, janúar 13, 2004
Chaos West

映画『クレヨンしんちゃん』最新作の情報が公開開始されていた

マカロニ,微妙に『オトナ帝国』なストーリー,そして相変わらず人を食った(もちろん褒め言葉)予告編。期待しています。


Fimmtudagur, desember 18, 2003
Where is Chiba City?

Chris Cunninghamが新しい映画の製作に入ったそうで。とりあえずググって原作の『RanXerox』をチェック。

で,それはそれとして,『Neuromancer』の話は何処へ?。


Laugardagur, nóvember 22, 2003
Howdy Ho!

夜は魅惑の映像3本立て。

まずは2年間待ちわびた『料理少年Kタロー』,伝説の第8回「宇宙料理戦プラネットボンバー」をついに再放送で体験。

ただただ堪能…。表現行為の一側面として,過剰であることがどれだけ正しいことかを思い知らされた25分(もちろんDVDに焼いて永久保存)。またちなみに音楽担当のゲイリー芦屋は"ヒゲの未亡人"にして渚ようこ『愛の逃亡者』プロデューサー(その他にも映画・Vシネも色々)。やっぱり興味というものはどこかで繋がっているものなのね。

続いて同じくNHKで 『地獄の黙示録 特別完全版』。

売りである追加シーン,またストーリーの再考察なんてのは実はどうでもよくて,とにかくキルゴア中佐を堪能できればいいんです(この辺,『Kタロー』に繋がる過剰への愛)。なもんで,中佐退場後はとにかくダルくて,武蔵丸にしか見えないカーツ大佐のデプっぷりとか,一番おかしいのはウィラードだろうとか,当然とは言え,アレゲな単語が連発だなとか,思考が次から次に飛びまくり。

最後はようやく入手した『サウス・パーク』episode 110「おしゃべりウンチのMr. ハンキー」。

政教分離を理由にキリスト教色を排する形で行われることになったサウスパーク小学校のクリスマスイベント。それはPhillip Glass伴奏によるまさに現代芸術のパフォーマンスだった…。最大の目的であった彼の登場シーン,しかし想像以上に短すぎでちょっと残念(鳴らされた音は確かに『Koyaanisqatsi』風味だったけど)。しかも顔が全然似てねぇよ!。

でも一番驚いたのはケニーが死ななかったことかも…。


Þriðjudagur, nóvember 11, 2003
おチャクラ全開,悟りでゴー

隣接区からDVD『失われた文明7 チベット 時の終焉』借りる。

『Time』と『Life』が共同制作した世界十大文明を紐解くシリーズもののひとつ。他の巻で取り上げられているギリシャやエジプトなどならまだしも,この地に対しても“失われた”と言い切っているところに微妙な寂しさを覚えつつ鑑賞。

年に一度の儀式「カーラチャクラの大灌頂」(カーラは「時間」,チャクラは「輪」)や,そこで描かれる砂曼荼羅など,仏教文化についてはそれなりに知識はあったけれど,遠い過去の歴史や,また一般的な基本慣習などの知識はごっそり抜け落ちている。なもんで,かつては好戦的な民族(唐の書物に記されていた)で17世紀に非武装化されたとか,国民的スポーツはポロとアーチェリーだとか,また現在でも鳥葬(肉体をバラバラに切断後)が行われていて,それは価値の無くなった自らの存在を他者の役に立てるという究極の奉仕であるとか,普通に知らなかったことが多くて非常にためになる。

更に細かいところでは,法王だから当たり前なんだけど,"His Holiness"と呼ばれるのねなんてのも(ヴァチカンのあの方と同じ)。

ところで,歴史家や政治学者,そしてリチャード・ギア(チベットの利他的社会について言及)などに混じって,コメンテーターとしてインド・チベット学教授のロバート・サーマン(Robert Thurman)という人物が登場。チベット学者でサーマンという姓の人物が二人もいるわけないよなと思いつつネットで裏取りをしたら,やっぱりユマの父親(ちなみに母親はサイコセラピスト。オザケンのようなもんっすな)。っつーか,NYのチベットハウスのディレクターもやってたんだ。旅行時に行っとくべきだった…。


Sunnudagur, nóvember 9, 2003
Shogun Assassin

風邪ひいて一回休み。
ということで,家に篭って知人から借りたDVD『子連れ狼 三途の川の乳母車』鑑賞。

『Kill Bill vol.1』の元ネタのひとつ(血飛沫の描写)と言われるこの映画。そりゃもう確かに飛びまくり。でも一番気になったのは,若山富三郎がロマン優光に見えて仕方ないってとこ。科白に突然ディレイがかかったらどうしようとか,片肘ついて煙草吸いだしたらどうしようとか,あらぬ妄想が頭の中を駆け巡り。


Laugardagur, nóvember 1, 2003
Winner Kills All

毎月1日は映画の日。ということで,国技館を後にしたその足で『Freddy vs. Jason』。

やっぱり8月の旅行時に現地で見とくんだったと後悔せずにはいられない笑いと涙の98分。この信じ難い悪夢に巻き込まれた割には妙に冷静な高校生達には爆笑(まさかホームアドバンテージを考えるとは),でも「Freak Show, Freak Show」(と,自分には聞こえた)と囃す同世代のガキ共に追い立てられて例の湖に落ちる幼少時代のジェイソンには涙(でも現地で見てたら一緒に囃し立ててたかも…)。

ところで,今回行った丸の内ピカデリー2。スクリーンに向かって2階席右側がレディースシートとして設定されてたんだけど,素敵なことに期間はこの『Freddy vs. Jason』の上映中のみ。自分が見た時は2人が着座(館内全体がそもそも閑散としていたけどね)。そりゃもう眩いばかりに輝いて見えたもんですよ。

続けて隣でやってる『Kill Bill』を再び見ようかとも思ったんだけど,ダライ・ラマ法王からの濃厚な流れにさすがに疲労困憊。来月の映画の日にしようということで退散。


Laugardagur, október 25, 2003
Killed by Lines

『Kill Bill』初日。
オールナイトのゆるーい雰囲気の中でバカ笑い(見る前から既に笑うこと前提)しながら見たかったんだけど,小心者故につい次の日の体調を考えてしまい,普通に19:00から鑑賞。

視覚からの刺激には心構えをもって臨んだのでそれなりに耐えられたけど,その一方で防御力をアップしておかなかった聴覚が完全にやられた。特に千葉&ギャバンの限界ギリギリトークがもう…。外人さんの日本語は笑えて当たり前(しかも発音よりも,むしろ噛み合わない言葉のやり取りのほうがツボにはまる)。日本人の日本語でここまで笑わせていただけるとは。いやぁ,日本人で良かったと本当に思ったひととき。欲を言えば全ての日本語部分に英語字幕をつけて欲しかったけど(アメリカ版での千葉&ギャバンのトークはどう英語字幕になってんだろ?),それはDVDになった時にでも確認しよう。

以下,その他の個人的感想と妄想(ネタバレ含む)。
麿さん,何やらかしてくれんのかと期待してたのに存在感薄すぎて残念(お手ふき投げただけかよ)。

ルーシー姐さんの最期,『ハンニバル』での例の蓋が開く絵がフラッシュバック。更には降りしきる雪をかきわけ,レクターがフライパンとカセットコンロを持って走ってくる姿まで思い浮かんでしまってもうダメ。

通訳のジュリーさん,もう少し気の強い性格だったら『Monty Python and the Holy Grail』のBlack Knightになれたのにね(代わりに,自分の頭の中でユマにへなちょこパンチ&キック(強気発言込み)入れまくっておきました)。

エンドロール最後にR.I.P。勝新や深作欣二と並んでチャールズ・ブロンソンの名前もあったような(他にも2・3人いたけれど確認できなかった)。


Laugardagur, október 18, 2003
Powaqqatsi -life in transformation-

2日目。すみだトリフォニーホールにてPhilip Glass『Powaqqatsi』(1988)。

の前に,『Koyaanisqatsi 』『Powaqqatsi』共にチケット購入した人を対象にした『Anima Mundi』(1993)の特別試写会。いやぁ,ぐっすり眠らせていただきました。以上。

で,『Powaqqatsi』。
『Koyaanisqatsi 』から打って変わり,人間そのものの営みに焦点を合わせているためか,カタストロフィの類を感じることは無し。でもそれが逆に妙な安心感を覚えることになって,個人的には『Koyaanisqatsi 』ほどの衝撃を受けるまでには至らず(音楽もまた,希望や心地良さを感じるくらいのもの)。でもそれは2つの作品が全く別の魅力を持っているということなので,その差違を感じ取ることこそが大事なのかも。

ライブ終了後には,Phillip Glass本人を招いてのアフタートーク。チベット(『Kundun』の音楽,彼だったのか…),政治家,アメリカ(冗談半分に「まだホワイトハウスに招待されたことないんだよな」とポツリ),テクノロジー,人としての行動規範(「暗いと不平を言うよりも進んで明かりを点けましょう」),子供(こんな時代だからこそ子供生め(この辺,岡村ちゃんとだぶるものが。っつか,あの年(66歳)でまた新しくパパになるんだって!))と,興味深い話が色々。それらがすんなりと頭の中に入っていくから自分でも驚き。穿っているとは思いつつ,これも彼のバックボーンを知らないが故か?(背景を知っている人だと,どうしても耳に入る前に拒絶してしまうのよね…)。


Föstudagur, október 17, 2003
Koyaanisqatsi -life out of balance-

すみだトリフォニーホールにてPhilip Glass『Koyaanisqatsi』(1982)。

自分にとってのPhilip GlassはDavid Bowie『Low』をシンフォニーにした作品『Low Symphony』の人くらいの存在感。なもんだから,この作品も名声はうっすらと聞き及んでいたもののもちろん未見。それを途中(既発のLD・ビデオその他)すっ飛ばして,いきなり映像にあわせてGlass自らを含むアンサンブルが生演奏する形態で見てしまうことにちょっとした後ろめたさを感じつつ会場入り。

序盤の間延びした映像にどうしよう(チケット高かったのになぁとか(我ながら小さい…))かと思ったけれど,中盤,集積回路基盤と都市の俯瞰図がオーバーラップする映像が流れた頃から徐々に没入。低速・高速を絶妙に絡み合わせた映像とそれぞれの速度の印象を増幅させる音楽に,心地良さを伴って意識が遠くなり始める。

その先に待っていたのは,超高速映像(グランドセントラルターミナルを行き交う人々,夜の闇を疾走する自動車(両脇を幾十もの線となって駆け抜けていくネオン,『2001年宇宙の旅』のスターゲイトのシーンかと思ったよ)等々…),そしてそれに重なる超高速ミニマル。視覚・聴覚共に完全にオーバーフロー。しかしそれに逆らうかのように意識は過剰なほどに明瞭。っつーか,この気持ちよさは一体何!?。

しかし,超高速の世界が突然終わるとその先には,ゆるやかに,そしてだからこそ確実に見せつけられる文明の挫折が。人間であることの不幸を呪わずにはいられない。でも前に進むしかないというラスト(ふと『オネアミスの翼』が頭をよぎる。これを参考にしてたりしてたのかな?)。いや,生で体験できて本当に良かったです(DVDも出たけれど,せいぜい記憶の再確認程度にしか感じられないだろうな)。Phillip Glassの過去の作品もこれからしっかり勉強します。

あ,勉強と言えば『サウスパーク』。この映画(Phillip Glassも登場するとか?)が取り上げられている,エピソード#110「おしゃべりウンチのMr.ハンキー」も見なきゃ。


Miðvikudagur, september 10, 2003
Waiting for Daddy

家に帰るとAmazonからメールが。
目を通すと,ついに『未来世紀ブラジル』の国内版DVDが発売されるとのお知らせ。待った,待ったよ。

しかし,どのバージョンなのか定かでないのが気になるところ(ギリアムのオリジナルだとは思うけど)。また特典はメイキングドキュメンタリー「What is Brazil?」のみらしい。んー,微妙。思い切ってCriterion Collection買っちまったほうがいいのか…。


Fimmtudagur, ágúst 28, 2003
The Last Nightmare

帰国日。

しかし最後に大失敗。最後の最後,楽しみに取っておいた『Freddy vs. Jason』を寝坊で見事に見逃し…。深夜に行こうと思っていたらいつの間にか昏睡。起きたら朝の6時で,今から映画館に走ったら(毎日オールナイト上映してた)確実にフライトに間に合わない。やっぱり美味しいものは最初に食べなきゃダメなのよ…(いや,両者共に食ったら相当まずそうだけど)。

正直言って,それぞれ1作目くらいしか記憶にないんだけど,街中至る所に貼られたポスターのキャッチコピーにとにかく痺れまくったのです。なんつったって「Winner Kills All!」ですから。


Mánudagur, ágúst 25, 2003
Met Life

夜,諸々の用事を済ませて宿近辺まで帰ってきたらBryant Parkへ。でも今回はネットに非ず。ここで6末~8月の毎週月曜日,無料の映画上映会が行われているそうで,今日が最終日。そしてその最後を飾るお題目は『2001年宇宙の旅』。

映画の内容自体よりも,観客の動向を観察しているほうがいちいちおもしろかったですよ。オープニングをスタンディングで迎え,タイトルが出た瞬間には拍手と共に大歓声が起き,『美しき青きドナウ』が流れるとリズムにあわせて手拍子。しかし何よりも興味深かったのは,モノリスに触れた猿人が初めて骨を振りかざし,そして戦い済んでそれを宙に放り投げる両シーンでのやんやの大拍手。お前ら,知恵を得たというよりは武器を手にしたという意味で喜んでんだろうと思ってしまう私はひねくれているでしょうか。

でも,パンナムの宇宙船登場シーンで「PAN AM, PAN AM」と小声で囁く現地人とおぼしき人を発見した時は親近感。


Miðvikudagur, júní 4, 2003
Microcosmos

毎週水曜日は入場料1,000円の某映画館へ。メイン上映の『WATARIDORI』にはさすがに間に合わず,レイトショーの『Microcosmos』を。

噂は各所で耳にしていたものの見るのは初めて。いや,スクリーンで見ることができて本当に幸せでした。一分の隙間も無く肉体を密接し絡み合う蝸牛の姿態(肢体)にウットリ…。


Sunnudagur, júní 1, 2003
Director Strangelove

知らないうちに「映画の日」が毎月1日固定になっていた(今まで2~11月は第1水曜日だったはず)。

ということで『Lost in La Mancha』。まったく,愛しくてせつなくて心強い人です。そして,仕事のやり方として色々と身につまされるものも…。

ところで,そんな彼を救済する活動のひとつとして,館内にて裏原系のショップがつくったコラボTシャツを購入するか,特別設置のガチャガチャ(ギリアムとデップの2種有り)をやると,その金額の一部が彼の下に行くらしく(本当かどうかは,報告書がある訳でもないので知らんけど),その購入者は証としてサポーター証明書(という名の安いパウチッコ)がもらえます。裏原は存じ上げないので,ガチャガチャを1回(もちろんギリアムのほう)やってありがたく頂戴。繰り返し,この金が一体どういう流れで彼の手に届くのか定かではありませんが,まぁ縁起もんってことで納得。