Fimmtudagur, mars 11, 2004
1972年,あまりの残酷描写に日本国税関から上陸を拒否された女子高生惨殺ミステリーと言われたら見ないわけにはいかないと手に取ったものの,30年前という時代の違いを考慮に入れたとしても,エロス・サスペンス・ホラー,どの位置から見ても中途半端でした。誰一人として感情移入できない登場人物,そして風が吹けば桶屋が儲かる的強引なストーリー展開にも引きまくり…。
とは言うものの,主人公のイタリア人教師(教え子と付き合う絵に描いたようなエロ男)の妻であるドイツ人教師を演じたKarin Baalには見とれました。角張った小さい顔立ちにひっつめのブロンドの髪,そして「どうせ私はドイツ人だから考え方が固いわよ」という自虐発言。あっけらかんとした女子高生の軽薄さがストーリー全体を覆う中にあって唯一の心の拠り所でしたよ。
しかし,この発売元には騙されがち…。『チェコ怪奇骨董幻想箱』なんて,ネーミング買いしちゃいそうだし,『アデラ / ニック・カーター,プラハの対決』に至っては,「アメリカの名探偵ニック・カーターが,あやかしの古都プラハを舞台に謎の食人植物アデラと対決!」(サイトより引用)だもんな。プラハで食人植物…。ルドルフ2世のヴンダーカマーにも収められていたんかいな。