Laugardagur, ágúst 20, 2005
宇宙からのメッセージ

早いことに金沢最終日。

昨夜のサロンの余韻もあって,予定していた朝の兼六園散歩は自主的に中止。8時を廻ったところでチェックアウト,最初の目的地である「白山比め神社」へ。御先祖様が白山信仰の地で生活していたとあっては行かないわけにはいきません。とりあえずはきっちりとご挨拶。また,今度は山に入りたいとの旨もご報告。

050820正直言うと,今回の旅の〆は「コスモアイル羽咋」にしたかった(UFOとアポロが同時に体験できるんだもんなぁ)。しかしフライト時間を考えると,さすがに行くのは無理。だからといって神社から近いところということで「ハニベ巌窟院」というのもあまりにもあまりなエンディング(いや,一度は必ず行きたいとは思っています)。ならばと,無難なところで空港に近い「中谷宇吉郎 雪の科学館」へ。トップライトもしっかり雪の結晶になってるのがすごい。

いやぁ,いい旅でした。次回は能登空港から入って車で南下,「能登ガラス美術館」や「コスモアイル羽咋」を経由して金沢へ。更に白山も登って最後にハニベというフルコースを堪能したいものです。


Föstudagur, ágúst 19, 2005
Raw Things

8時起床,9時近江町市場へ。海鮮丼を喰らおうと思うも場内の食堂は軒並み10時以降の開店。仕方なく開いている魚屋の店先に売られている寿司パック,そして鰻の肝の串焼きをテイクアウト。

市場前から運賃100円の「ふらっとバス」に乗って21世紀美術館へ。いよいよこの旅本来の目的「マシュー・バーニー:拘束のドローイング展」。展示の前にまずは映画から。

色々と言葉を積み上げることは出来そうだけど,シンプルに言えば仲良きことは美しき哉。壮大な夫婦漫才を存分に堪能させていただきました(噂の解体ショーも目を逸らさずにね)。一方の展示のほうは映画の衝撃が大きくて正直,それほどでも…。

作品そのものからは離れてしまうけど,その行動力には惜しみない賞賛を。やってることは変態だけど(もちろん褒め言葉),その変態を実際にやり遂げるには相当な困難が伴ったはず。それらありとあらゆる交渉折衝直談判を乗り越えた先に完成したアートだと考えると,この人から学ぶべきものは感性でも表現手法でも何でもなくて,卓越したコミュニケーション能力なのでは?。

マシュー・バーニー以外の21世紀美術館での展示も幾つか。
やっぱり好きなのはLeandro Erlichの「Swimming Pool(La Pileta)」。ちょっと小さいだけでごく普通のプールに見えるけれど,実際に水が存在するのは水面から10cm。その下には透明ガラスを隔てて水色に塗られた空間。そこからの眺めはまさに水中にいるかのよう。特に陽射しが強いと波で光が拡散してそれは綺麗。夜も良さそうだなぁ(月が昇ってたりするとどう見えるんだろ?。夜に再訪しようと思ってたんだけど,後述のサロンに沈んでしまったので行けず)。
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もうひとつは「アナザー・ストーリー」展の中で展示されていたCarsten Nicolai の「Milch」(google image)。様々な周波数で揺らされたミルクの波紋の写真。Sketch Show『ekot』のPV(こちらは辻川幸一郎。そして「milch」より後だけど)をちらと思い出す。

ここからは泉鏡花記念館→志摩→妙立寺と駆け足で観光(途中に古本屋もちょこちょこ)。なかでも妙立寺は見応えあり。別名「忍者寺」と呼ばれるだけのことはある仕掛けの数々。何処かの大学の建築学科あたりがCADデータにしてないんだろうか?。

050819c金沢最後の晩餐は中心街からちょっと離れて民家を改装したサロン(飲み屋)へ。

もうね,帰りたくないんですよ…。西洋画家の伯父さんちに来たような気持ち(そんな人,いないけど)。古いながらも隅々まで手の行き届いた空間,心地良い靴音のする板張りの床,暖色系でちょっと暗めの間接照明,荒れているわけではなくただ自然のままと感じられる中庭…。あまりの居心地の良さに,お勘定時,店主の御婦人に「泊まることは出来ないんですか?」とつい(別に口説いている訳ではありません)。もちろん食事も美味かったぁ。



Fimmtudagur, ágúst 18, 2005
感じる,コスモを感じるわ。

朝7時から墓参り。「散々遊んでからかよ」,「ちょっと来るのが遅いんじゃねぇの」,という御先祖様の声が聞こえるようで恐縮。でも親が後でいいって言ったんです。私はただその言葉に従っただけなんです。

今日はこの後,15:30までに羽田空港に辿り着かなければいけない日程。通常なら何の問題もないんだけど,16日の地震による新幹線ダイヤの乱れが未だ解消されず,何だか微妙に不安な状況。そこで大事を取って購入済みの指定券を捨て,車で盛岡まで行くことを決定。予定より1時間早い列車に乗り,無事定刻通りに東京駅到着。そのまま山手線→モノレールで羽田直行。

ここから夏休み後半スタート。さぁ,いざ行かん金沢へ。
離陸前,機内誌を斜め読みすると機内サービスの音楽チャンネルにクレイジーケンバンド『男の滑走路』発見。わかってるぜ,ANA。しかも剣さんの「テイクオ〜フ」の歌声と機体の離陸がシンクロ。なんて素晴らしい旅の門出。ただ機内食は無いので迷わず肉を選ぶことが出来ず,黙って林檎ジュースを選択。

定刻,小松空港到着。すかさずレンタカーを受け取って金沢市内へ向かう。高速を降りるところまでは快適だったものの,市内に入るとナビの反応速度の遅さに苛立ち。曲がらなければいけない交差点に入ってから「まもなく左(右)折です」とか言うな。結局,ホテル周辺を2周した後,18:30,どうにかこうにか到着。

050818a滞在日数も短いので廻れるところは廻っておこうと,荷物を置いたらすかさず閉店時間の遅いショップに足を運ぶ。「résistant!」,「benlly's & job」「ぶらり」。何処もショップスタッフの雰囲気が良くてついつい長居。

ショップ巡りも済んだところで,いよいよ晩飯。目指すはもちろん「宇宙軒」。10年ぶりの豚バラ定食を目の前にして涙…。口に運んでその変わらない味にまた涙…。