Föstudagur, ágúst 19, 2005
Raw Things

8時起床,9時近江町市場へ。海鮮丼を喰らおうと思うも場内の食堂は軒並み10時以降の開店。仕方なく開いている魚屋の店先に売られている寿司パック,そして鰻の肝の串焼きをテイクアウト。

市場前から運賃100円の「ふらっとバス」に乗って21世紀美術館へ。いよいよこの旅本来の目的「マシュー・バーニー:拘束のドローイング展」。展示の前にまずは映画から。

色々と言葉を積み上げることは出来そうだけど,シンプルに言えば仲良きことは美しき哉。壮大な夫婦漫才を存分に堪能させていただきました(噂の解体ショーも目を逸らさずにね)。一方の展示のほうは映画の衝撃が大きくて正直,それほどでも…。

作品そのものからは離れてしまうけど,その行動力には惜しみない賞賛を。やってることは変態だけど(もちろん褒め言葉),その変態を実際にやり遂げるには相当な困難が伴ったはず。それらありとあらゆる交渉折衝直談判を乗り越えた先に完成したアートだと考えると,この人から学ぶべきものは感性でも表現手法でも何でもなくて,卓越したコミュニケーション能力なのでは?。

マシュー・バーニー以外の21世紀美術館での展示も幾つか。
やっぱり好きなのはLeandro Erlichの「Swimming Pool(La Pileta)」。ちょっと小さいだけでごく普通のプールに見えるけれど,実際に水が存在するのは水面から10cm。その下には透明ガラスを隔てて水色に塗られた空間。そこからの眺めはまさに水中にいるかのよう。特に陽射しが強いと波で光が拡散してそれは綺麗。夜も良さそうだなぁ(月が昇ってたりするとどう見えるんだろ?。夜に再訪しようと思ってたんだけど,後述のサロンに沈んでしまったので行けず)。
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もうひとつは「アナザー・ストーリー」展の中で展示されていたCarsten Nicolai の「Milch」(google image)。様々な周波数で揺らされたミルクの波紋の写真。Sketch Show『ekot』のPV(こちらは辻川幸一郎。そして「milch」より後だけど)をちらと思い出す。

ここからは泉鏡花記念館→志摩→妙立寺と駆け足で観光(途中に古本屋もちょこちょこ)。なかでも妙立寺は見応えあり。別名「忍者寺」と呼ばれるだけのことはある仕掛けの数々。何処かの大学の建築学科あたりがCADデータにしてないんだろうか?。

050819c金沢最後の晩餐は中心街からちょっと離れて民家を改装したサロン(飲み屋)へ。

もうね,帰りたくないんですよ…。西洋画家の伯父さんちに来たような気持ち(そんな人,いないけど)。古いながらも隅々まで手の行き届いた空間,心地良い靴音のする板張りの床,暖色系でちょっと暗めの間接照明,荒れているわけではなくただ自然のままと感じられる中庭…。あまりの居心地の良さに,お勘定時,店主の御婦人に「泊まることは出来ないんですか?」とつい(別に口説いている訳ではありません)。もちろん食事も美味かったぁ。




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