Fimmtudagur, desember 10, 2009
buds after the fire

twitterの利便性に溺れ、ブログの更新が滞るのはよくある話。それがなくても,ここのそもそもの在り方も再考せねばいけないのですが。

とは言え、この話題はやはり避けては通れず。
パリの剥製商、デロールが突然の火事に見舞われたのは2008年2月1日。その後、被害にあった剥製・標本を用いた展覧会「Nature Fragile」が催されたのが同年11月。この時は同名の図録も発売されました。

これで火事にまつわる話は終わったと思っていたところ、その「Nature Fragile」にも参加した写真家2人の書籍が、今年に入って刊行されておりました。

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1000°C Deyrolle: 1er février 2008
Photo by Laurent Bochet, Text by Louis Albert de Broglie
Piblisher: ASSOULINE

眼を惹かれるのはその装丁。住所表記もあるということは、店頭にあった看板なのか。
しかし内容については、サイトに用意されているプレビューを見る限りではありながらも、昂揚感にはやや欠ける印象。白を背景に焼け出された標本や什器が置かれた構図は、美しくはあるものの一方でよそよそしさが。また寄り気味で撮影された昆虫標本も、標本は額あってこその標本と思うと残念至極。

また「Paris By Appointment Only」によると、写真家のLaurent BochetはデロールオーナーLouis Albert de Broglieの友人とのこと。この本に収められている写真を用いた展覧会も、デロールにて開かれたようです。



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Touched by Fire
by Martin d’Orgeval
Publisher: Steidl

もう一冊は、Laurent Bochet同様、デロールと昵懇の仲である写真家による一冊。こちらもこの本に収められている写真を用いた展覧会が、デロール始め、アメリカやイギリスで開かれていた模様。

こちらもサイトにプレビュー。見ると、これがいい!。きっちり額も含めて撮影された標本、陰影のある色彩と質感。
机らしき背景もまた雰囲気を増していて。細かくて判別は出来ないものの、ページ左にびっしりと記されたリスト表記は被害に遭った剥製・標本について?。これまた気になる。

こう書くとお分かりでしょうが、オーダーしたのは『Touched by Fire』。海の向こうからですが、今年中には届くのではないかと。『1000°C Deyrolle: 1er février 2008』は、何処かで現物を見てからの判断に。



Sunnudagur, maí 10, 2009
All the Old Klickies

失って気付く相も変わらずの愚かさ。
ハンス・ベック氏のニュースを追いかけることで,Playmobilへの想いが再び強まる。現在,唯一集めていると言えるSpecialの未入手分をまとめ買いしたり,長らく放置していたebayを久しぶりに覗いてみたり。その流れでここ5年ばかりの勉強不足を埋める意味も込めて『Playmobil Collector 1974-2009 - 3. Edition』も購入。

初版を購入したのが,まさに5年前の2004年。そこから厚さも1.5倍増しとなった今回の第3版。1974年の発売開始から2009年までの約4,500品を収録。これは,飽きないなぁ。数がこれだけ膨大だと所有・未所有という個人的な想いはどうでも良くなり,その歴史の流れを目で追うだけでただただ楽しくて。販売国での違いや同じアイテムナンバーのバージョン違いなど,小ネタもしっかり。

それでもマニアの受難的な視点で言えば,ここに掲載されていないモデルの存在が気になるところ。特にマーチャンダイズ系に目立つようで,ウチにも2・3。これはやはり,知らせるべきだよね。また,巻頭の謝辞に記されている世界各地のコレクターやファンの名前に見覚えのある方もちらほら。皆さん,お元気のようで何より。なかには現地で直接お逢いした方もいたりして,久しぶりに連絡でもとってみたくなったり。


Laugardagur, maí 27, 2006
The Okayama Shamisen Massacre

「タキヤンのよろめき日記 ちょっとラリックス リターンズ」(正式名称,こんな長かったんだ…)に,新刊『渋く、薄汚れ。 ノワール・ジャンルの快楽』の書評が『映画秘宝』に掲載されたとの報。ならばと久しぶりに当該誌購入。柳下さん,誉め殺しかってくらいのプレッシャーをかけますねぇ…。

他のページをめくると『ぼっけえ、きょうてえ』上映にあわせての志麻子姐さんインタビュー。今までもその名言の数々(「逆従軍慰安婦」,「一人関東軍」など(共に『猥談』より))にしびれてきたわけですが,今回の「岡山は日本のテキサス,テキサスはアメリカの岡山」には本当に参りました…。

そういえば,月曜に見たうめ吉姐さんも岡山(倉敷)出身。顔のつくりもどことなく志麻子姐さんに似ているような気も…。っつーか,『ぼっけえ、きょうてえ』の予告編見たら,女郎姿で志麻子姐さんが三味線弾いてるし!。何これ?,一人の人間の表と裏?。「岡山は日本のテキサス」ということは,三味線がチェーンソーの代わり?。

といった具合で,タキヤンに敬意を表して妄想の連鎖に挑戦してみました。

映画自体は今日から公開。これはやっぱり行くべきか…。


Föstudagur, febrúar 24, 2006
コクテイルの一箱古本市

ライター・編集者の南陀楼綾繁さんからお誘いを頂きまして,Tomblin名義にて明日明後日と古本イベント「コクテイルの一箱古本市」に参加します。

日程と会場は以下の通りです。
・日程:2006/02/25-2006/02/26 12:00~18:00
・会場:古本酒場コクテイル(高円寺北2-24-13 あづま通り)

うちの概要についてはTomblin名義のこちらのサイトをご覧下さいませ(ここ,Imaginary Beingsのサイトデザインを流用しているので,外観上の見分けがつかないのはご勘弁を…)。持ち込む本についてなど,ぽろぽろと書いてます。

しかし,こっちも向こうも更新頻度が低いな…。こっちは例によって後からボチボチと埋めていければ。向こうは本のことだけでもこっちから移動させようかな。


Laugardagur, nóvember 26, 2005
National Diet Library

何を思ったか,フラフラと国立国会図書館へ足が向く。

5・6年(もしかしたらそれ以上)ぶりに入ってみると,いつの間にやらOPACが導入されていて当時とは比べものにならない使い心地の良さ。閲覧までの手続きがとにかく面倒だったのがここから足が遠のいた最大の理由だっただけに,こうなると今まで行ってなかった分,足繁く通いそうな勢い。

今日は海外の古書サイトで買おうかどうか迷っていた現物をチェック。5巻揃いと8巻揃いの事典だけに,前もって中を見れたことは幸い(決心もつきました)。他にも古書店で滅多に見かけないものや,見かけても価格の問題で手元に保護できないようなものを片っ端から。

昼飯はもちろん6階の食堂。ご健在,嬉しゅうございました。


Fimmtudagur, september 1, 2005
The Bibliomaniac Baron near the Moat

男爵のオープニングパーティー。

分け隔てのない、そして限りのない本への愛。
『全宇宙誌』と『別冊 花とゆめ』が一緒に読める無料の超高級漫画喫茶。


Mánudagur, júlí 11, 2005
Time Flies

図書館にあったので『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』を借りてみる。

諸々の感情と共に1994年の光景が蘇りましたよ。都内某所でMosaicに触れたことをきっかけに,そこのサーバーにスペースを借りて友人達とサイトを作って(本書にも登場している錚々たるメンツの中で末席を汚していただけなんだけど),その流れで仕事も色々とさせてもらって(そういえば,リムとベッコの個人サイトを全部見るなんてバイトをしたこともあったっけ。かなり暇だったんだな,自分)…。

ただ逆に言えば,それ以降の動向についてはあまり関心が無いというか(故に本書も前半1/3以降はほとんど知らない話)。元来の引きこもり体質もあって,ビジネスを立ち上げようなんて考えも一切起きず,ただただネットは普通に生活インフラとして使うものになったからなぁ(しかも個人でサイトをやり始めたのは21世紀も数年が経ってからだし)。

以上,昔話おしまい。

本自体に戻ると,巻末索引が無いのが非常に残念。内容があれだけ充実していて,また固有名詞もすごい数出てくるんだから,索引があると無いとじゃ使い勝手が全然違うと思うんだけど。ほんと,いろんな人や団体を探すのに苦労しましたよ。


Þriðjudagur, júlí 5, 2005
Human Behaivour

Amazonさんから『Playmobil - Abenteuer der Weltgeschichte』到着。

ようやく購入のPlaymobilで綴る人類歴史絵巻。まさにコレクターの夢ですなぁ。個人的ツボはフェルメールの絵を模したもの。Playmobilで絵画は思いつかなかった。ちょっと残念なのは極東の話がほとんど無かったこと。まぁ,そもそも素体が半月眼の空手家と(勘違い)忍者だけじゃ難しいんだろうけど…。

なんてことをつらつらと考えながらページを捲るうちに,そこはかとない懐かしさ(と言ってる時点でダメ)に襲われる。新作を買ったのなんて思い出せないくらい昔の話だし,最後に購入したのはそれなりに最近の3月末とはいえ,エイプリルフールネタの部品取りという必要に駆られてのもの。とりあえずスペシャルだけでもチェックしておくかなと,久しぶりに海外ショップのサイトを幾つか巡回。

なんか,色々消えてるし…。


Þriðjudagur, maí 31, 2005
How many months have passed since then?

久しぶりに街の書店で2冊ばかり購入。

まずは「特集:ムーンライダーズ」につられて『ユリイカ』6月号
鈴木慶一インタビューに始まり色々と読み応えあったんだけど,香山リカの弟の前には全て霞んでしまったというか…。予備知識が全く無かったこともあってあまりにも衝撃的なファーストコンタクト。

続いて松田行正『眼の冒険 デザインの道具箱』。
こちらは安心して集中できる本。やっぱり一番好きなデザイナーっす。


Föstudagur, apríl 29, 2005
a secondhand book fair

明日,これに参加します。


Mánudagur, desember 20, 2004
妖しの棚

「バラード・エレキテル」開演前。滅多に足を運ぶことのないガーデンプレイスだけど,来たならば必ず行かねばならぬ場所がひとつ。それは恵比寿三越2F,八重洲ブックセンターの一角にある妖しの棚。

久しく来てなかったんで最後に確認した時の記憶が曖昧なんだけど,なんか棚ひとつ分減ったような気がする…。うー,陰ながらではありますがお慕い申し上げております。いやそんなこと言わないで,全巻揃ってる『書物の王国』を訪れる度に一冊ずつ買っていこうかな。

ところでこの本棚,ネットを徘徊してもあまり話題になっていないのが不思議でたまらなかったんだけど,久しぶりに調べたら工作舎が「本の仕事人」と題して取材していた。さすがです。しかもこの「本の仕事人」,他に取り上げている本屋も硬派。二回目がこの恵比寿八重洲ブックセンター,一回目が渋谷大盛堂,そして三回目が青山ブッククラブ回。もっと読みたいなぁ。


Föstudagur, desember 17, 2004
041217

牛若丸の新刊『TERRA』購入。

ボール紙で作られた天地が開いた函に収まった本,その開いたところから覗く銀色の小口(個人的にはちょっときつすぎたけど),函から取り出すと玉虫のような見る角度によってその色合いを変える表紙(中田金太かマジョーラか)。 牛若丸にしては珍しく派手な風体ではあるものの,いつも通りの見事なオブジェ本。

その派手な風体の理由は本の内容。櫻井欽一博士の鉱物コレクション(日本最大の個人鉱物コレクションで国立科学博物館に収蔵)の中から432片を収めた鉱物写像集。

敢えて残念だった点を挙げるとするならば,いつもの遊びが足りないかなぁと。カバー自体がないから裏をめくる楽しみがないし,隠れたメッセージ(本の内容がそうだったこともあったけど『ZERRO』には参った)も今のところ見つけられず。まぁ,あくまで個人的嗜好ですので,だからといってこの本の素晴らしさが損なわれているわけでは決してありません。

ちなみにこの鉱物コレクションは京都の分析機器メーカー,堀場製作所の2005年カレンダーにも使われています(ニュースリリース)。一般販売もしていたのでウェブから注文してみた。


Laugardagur, september 18, 2004
Papilla estelar

なんとなく手持ち無沙汰の時は図書館。

タイトルと表紙の絵に惹かれ,トンマーゾ・ランドルフィ(Tommaso Landolfi)『月の石』(『La pietra lunare』)を借りる。
内容自体も月的ではあったものの(表紙の絵との関係性は全く無いのが何だけど),やはり印象深いのはその表紙の絵。奥付によるとレメディオス・バロ(Remedios Varo)の「星粥」(「Papilla estelar」)という作品。女性が星を挽いて作った食物(つまり星粥)を赤子(?)の月に与えている。

その画家に関する書籍『夢魔のレシピ』も図書館にあったのでそちらも一緒に借りて読む。1999年に日本で展覧会が開かれていたのね。


Laugardagur, september 11, 2004
Letterpress

letterpress所用。後,活字を拾いに渋谷パルコの「印刷解体」へ。所望するのは「幻獣(= Imaginary Beings)」と月関連。が,そうは上手くいかず「幻」と「朋」,「朔」をおさえるに留まる。うぅ,せめて「獣」だけはなんとしても…。

渋谷の人混みよりも本の街の人混み,半蔵門線で神保町へ。『のだめカンタービレ #10』,「太陽」のバックナンバー3冊(谷中全生庵の幽霊画が数多く紹介された「お化けと幽霊」,「本の宇宙誌」,「南方熊楠」)などを捕獲し,『東京人』の神保町特集で知った未踏古書店の幾つかにマーキング。


Sunnudagur, ágúst 8, 2004
The Ghosts You Draw on My Back

表参道から根津美術館方面へ向かい(いきなり余談。途中でPRADAのガラスタワー(PRADA AOYAMA epicenter)を初めて見る。とにかくファサードがすごいな。今度は夜に見てみたい),Cafe Eightでの「ハチミツカンパニー Bee Beeの至宝展」。本格西洋風蜂蜜屋として創業したハチミツカンパニー Bee Bee社が,今年350周年を迎えるということでそれを記念して行われた展覧会。つまりはクラフト・エヴィング商會のような架空に遊ぶスタイル。こういうのは大好きです。

青山墓地を突っ切って精神世界書店「ブッククラブ回」(特集に惹かれ(「神聖幾何学を極める」)『StarPeople』購入),更に旅専門書店「book 246」(例によって期待しすぎてガッカリする悪い癖)と本屋をはしご。

勢いで谷中全生庵にて幽霊画。画の公開自体はまるまる8月の間やってるんだけど,運悪く今日は同じ境内にて圓朝まつり。落語家の出店がいっぱい,客もいっぱい,更には交通整理のガードマンもいっぱい。空気がザワザワ五月蝿すぎて幽霊画を見る雰囲気ではなかった…。

それでも久しぶり(3年?。それくらい経ってそう)に見たこともあって堪能。月岡芳年や伊藤晴雨といった有名どころはもちろん,光村「月に柳図」(上記サイト,[全生庵.TV](ウィンドウが最大で開きます)→[幽霊画ギャラリー]→[サムネイル版]→40番)の地と図の関係性を使って見せる抽象の幽霊には悔しさすら覚える。

やっぱりもう1回,もっと人気の無い時にひっそりと見に行こ。


Fimmtudagur, júlí 22, 2004
MANGA・ムー

そう言えば,帰京時に新幹線の中で『MANGA・ムー』を読んだんだった。

文字通り,あの『ムー』のコミック版。あすかあきお,そしてそして山本鈴美香が描いているってだけで即買い。おもしろすぎてそりゃ笑いを堪えるのに必死でしたよ。


Miðvikudagur, júlí 7, 2004
空中線

誘われて美篶堂空中線書局「空中線書局の手製本展」。

初日夜ということでオープニングパーティの雰囲気,本そのものはもちろん,活版をオブジェにしたものなど気になる作品は多かったものの,人が多すぎてその室温の高さに耐えられず…(空調も弱かったかも)。結局,早々に退散。また日を改めてゆっくり。

ところで今回のイベントで初めて知ったこの美篶堂,調べたら昨年秋に出来てたのね。んー,このエリアはエアポケットだった。湯島聖堂にも久しく足を運んでいなかったし(まだフリーマーケットってやってんのかな),ビリヤード淡路亭はずっと気にはなっていたものの,そもそもビリヤード自体しないし。新しくチャリルートに設定決定。


Föstudagur, júlí 2, 2004
Layout

MineraliumIndex六本木で飯島洋一×松田行正のトークイベント。

初めて拝見した松田さん,淡々飄々とおもしろいお方でした。せんだいメディアテークは存じ上げていましたが,みなとみらい線 元町・中華街駅(せんだいメディアテークと共に設計は伊東豊雄)のサインにも携わっていたとは。これは行かねば。会場では『Mineralium Index』を購入。これ,この窪み,この指触り。たまらん…。また活版ならではの遊びも各所で発見(画像参照)。

流れの中でMicha Ullmanのベルリン,ベーベル広場(Bebelplatz)が話題に。忘れていたんで覚え書き。
「Berlin Bau」
・『10+1』内,「IGARASHI Taro Photo Archives」
「ギャラリーヤマグチ」(地下駐車場工事との問題があったんだ)


Laugardagur, júní 19, 2004
触感文字

所用,後,印刷博物館で「五感を刺激! 現代ブックデザイン考」

祖父江慎と松田行正のための展覧会と思えるくらい,とにかくこのお二人の手による本が目立つ。個人的にはやはり松田さんで,牛若丸はもちろん,獄本野ばらの著作(こんな機会でもないとマジマジと手に取ることのない類ですから)や,多摩美術大学メディアセンターのカタログなどを細部まで舐めるように眺める。

牛若丸についてはほとんど持っていたんだけど,取りこぼしていたなかで今回実際に手にとってみて強く惹かれたのが『MINERALIUM INDEX』。コンピュータでレイアウトした後,それを活版で再現。とにかくその印圧の強さがハンパじゃない。なぞる指の腹に感じるその窪みはちょっと悦楽的ですら。

帰りはやっぱり神保町経由。先週開店したばかりの古本屋に今日も。棚の眺めがいいのよねぇ。


Sunnudagur, maí 9, 2004
Media Gathering

面倒なんで買ったり何だり気になっているものをひとまとめ(リンクは見本帖本店,PVを除きamazon)。

[書籍]
 『別冊太陽 平田篤胤』 平凡社
  何かとご縁のあるお方です。
 『東北学 vol.10』 東北文化研究センター
  特集「山の神とはだれか」。基本であるオコゼとの関係について多く言及。
 『マーク・ダイオンの驚異の部屋講義録』 西野嘉章 平凡社
 『紙とコスト』 宣伝会議
  編集協力に竹尾。見本帖本店にも置いてあります。
 『のだめカンタービレ』 二ノ宮知子 講談社
  個人的には『ハチクロ』よりもこっち。爆笑に次ぐ爆笑でずっぱまり。
  ちなみにamazonでは岡村靖幸を評価したらこのマンガを奨めてくれた。
  やるなぁ。
 『珍世界紀行 ヨーロッパ編』 都築響一 筑摩書房
  書名と著者から想像するままの本。好き者にはたまらない珍奇な名所が満載。
  ただカラー図版の豊富さは認めるけど,正直,この価格(¥6,090)は高いよ。

・CD
 『ポテトボーイズ No.1』 イモ欽トリオ
  『ハイスクール・ララバイ』が細野さん作曲であるのは有名な話だけど,編
  曲,更に演奏にもとMoonridersが全曲に渡って関わっていたとは知らなんだ。
 『キテレツ大百科 Super Best』
  やっぱり『はじめてのチュウ』。木村拓哉のカバーも聴いてみたいんだけど,
  例によってあの「俺ってカッコイイだろ」オーラが出まくってんのかね…。

・PV
 Franz Ferdinand 『Take Me Out』
  モーショングラフィック版ロシアアヴァンギャルド。


Sunnudagur, apríl 18, 2004
Can You Imagine?

最近読んだ本。どちらも非常におもしろかったんで覚え書き。

『飛田百番 遊郭の残照』 橋爪紳也(監修)・上諸尚美(撮影) 創元社

大阪は飛田新地にある旧飛田遊郭・百番,現「鯛よし百番」の空間を収めた記録集。藤森照信によると(毎日新聞掲載のこの本に関する書評より),名古屋の「日本料理 稲本」(旧中村遊郭・稲本楼)と並んで現世に戦前の遊郭の雰囲気を伝える貴重なふたつの建築のうちのひとつ。空間全体の雰囲気はもちろん,釘隠しに至る細かいところまでとにかく見応えあり。わざわざ黒鼠国なんか行かなくても,日本にはこんなに微に入り細にわたったテーマパークが元々あるじゃないですか。今でも料亭として営業中とのことなので(ネットで調べたら人気っぽい),出来るだけ近いうちに是非とも。


『幻獣標本博物記』 江本創 パロル舎

図書館からずっと借りっぱなしで放置してた本(借りた時点で満足してしまう悪い癖)。書名のとおり,この世に存在しない生物の標本集。『鼻行類』や『平行植物』,またクラフト・エヴィング商會が好きな人ならその琴線に確実に触れそう。オフィシャルサイトを見たら先週まで個展をやってた様子(放置してなかったら行けてた…)。ちなみに同じ流れでどこで知ったかは忘れたけれど,鼻行類を立体化したこんなサイトも一応。


Miðvikudagur, febrúar 11, 2004
Chance Meeting

CDとDVDを返しに本の街へ。

いつもとはちょっと違う道を歩いてみたら,かつてはレコード屋(その前は服屋だったかな)があったところに新しい古本屋が。アート・デザイン・写真をメインとしつつ,20世紀以前の和洋書も数多く並んだ素晴らしい棚。出会いを大事にということでまずは一冊,『Monty Python's Big Red Book』(1971)をお買い上げ。これから巡回ルートに加えさせていただきます。

帰り際,古書会館で市が立っているのに気づく。が,懐具合を考えて見なかったことにする。


Laugardagur, janúar 24, 2004
The Town of Desire

テレ東で『アド街ック天国』。
テーマが「神田神保町」とくれば見ないわけにはいきません。

当たり前だけど,知っているところもあれば,知らないところもある。そしてこれまた自明だけど,テレビ故の当り障りの無いランキング結果に消化不良。

しかし最後にゲストの一人,なぎら健壱が神の一声。

「もう終わり?。まだ紹介されてないところあるじゃないよ。芳賀書店は?。」

曇天の空から一筋の光が見えた想いでいっぱいです。


Sunnudagur, janúar 11, 2004
Lib 040111

1.『驚異の発明家の形見函』 アレン・カーズワイル 訳:大島豊 東京創元社
 『A Case of Curiosities』Allen Kurzweil
 表紙のオブジェ制作,並びに装幀はFragment

2.『紙葉の家』 マーク・Z. ダニエレブスキー 訳:嶋田洋一 ソニーマガジンズ
 『House of Leaves』 Mark Z. Danielewski
 小説にしてオブジェ本。縦横無尽のタイポグラフィー。涙の出る索引。
 (こうなると原書でオリジナルデザインも見てみたい)
 ブックデザインは「鈴木家」(情報見つからず)。

3.『旅の指さし会話帳36 チェコ』 池田なつ実 情報センター出版局
 とりあえず眼を通す程度。

4.『折りたたみ自転車・スモールバイクを楽しむ』 辰巳出版
 これで勉強。

5.『折りたたみ自転車&小径スポーツの本 vol.2』 枻出版社
 上に同じ。


Laugardagur, janúar 10, 2004
Lib 040110

・『江戸の判じ絵 これを判じてごろうじろ』 岩崎均史 小学館


Fimmtudagur, janúar 8, 2004
Desktop

amazonから『desktop No.001』届く。

インプレスから出たこのムック,購入動機は執筆者の中に戸島國雄の名前があることを知ったから。MacPowerからその名前を見なくなって3・4ヶ月(それを理由に購読中止)。その間,少なからざる喪失感を覚えていたので再びその文章を読めることを純粋に嬉しく思います(っつーか,編集長とまでは思わなかった)。


Miðvikudagur, desember 31, 2003
Cybernetics and Imaginary Beings

近所で正月用の買い出しがてら古本屋もチェック。何も今と思いつつ,2冊ばかり捕獲。

・『人間機械論(第2版)』 Norbert Wiener みすず書房
・『鼻行類』 Harard Stumpke 思索社

これこそ何も今という感のある『人間機械論』。でもまぁ手元になかったから良しとする。そういえば,この本の横に『音楽機械論』が並んでいて微妙にクスリ(本はいらないけど,付録ソノシートは聴き直したい)。

『鼻行類』は平凡社ライブラリから新書で復刊されたけど,やはりオリジナルをということで(しみったれたことを言えば,新書の定価よりも安価で入手できたし)。本気でやってこそ冗談。『平行植物』も買わないと。


Laugardagur, desember 20, 2003
Books of Saturday

最近,まともに本を買っていなかったと思ったら,久しぶりに小噴火。

『funktion』 佐々木光 + 米澤敬 + 十河功二
『ZERRO』 松田行正
『デザインは言語道断!』 川崎和男

最初の2冊は敬愛して止まない牛若丸の本(とか言いながら,『funktion』は出版されていたことを1年も知らなかったんだけど。ダメすぎ…)。型録としての本,そしてその本自体がオブジェ。自分にとっての本とはその2点に収斂されるのですが,それを現実のカタチで見せてくれるのがまさにこの牛若丸。『funktion』は手術器具,『ZERRO』は記号・暗号・符号・文字を集めたもので,お決まりのカバー裏の遊びもお見事。いつかは(なんて言ってると,絶対に来ないんだけどな)自分もこんな本を作ろうと思わずにはいられないお手本でもあり。

川崎さんの新刊は,MacPowerの連載をまとめたもの。しかし雑誌自体を買わなくなったので出てることを知らなかった…。

ところで今回,初めて福利厚生のシステムを利用。サービス対象の書店で使えるギフトカードを7%割引で購入できるというもので,購入したのは9,000円分。つまり実際に払ったのは8,370円ということになり,電車代 + お茶代くらいは浮いた計算。検索はamazonで,そしてウィッシュリストに放り込んだものがある程度の額に達したら,そのままamazonを使わずにこちらで買うという行動の選択肢が出来たことは素直に嬉しいところ(ただ問題は高額を使えば使うほどお得なんだけど,高額が過ぎると割引でお得以前に基本的な懐のダメージそのものがでかいというところか…)。


Sunnudagur, desember 14, 2003
Can't Help Thinking About You

朝起きたら,右前頭部に久しぶりの鈍痛。加えて光過敏・音過敏・匂い過敏のレギュラー陣も飛び出した日には,そりゃもう目も当てられず。口にRelpax放り込んでふて寝。

で,目が覚めたら18時。週末一度もジムに行かなかったのは3ヶ月ぶりか。そのせいか,頭はまだ重いものの体(特に足)は妙に疼くんで,気分転換も兼ねて近場を散歩。

CD屋行ったり本屋行ったり昭和な食堂で飯を食らったりして帰路に着くと,途中の公園でホームレスのオッサンが一人で何かを持って立っている。眼を凝らしてその手の先を見ると『Big Issue』日本語版。東京でも売り出したことは知っていたけれど,ここは新宿でも池袋でもないんですが…。

でもまぁ,ここで遇ったらということで1冊購入。一通り目を通してみると,前半がオリジナル版の翻訳で,後半が日本独自の記事という構成。『Big Issue』という名前を冠している以上はある程度致し方ないんだろうけど,この国で売る以上はもっと日本ネタが多くてもいいのかなと思ったり。別にTravisやbjork(オリジナルからの翻訳記事が掲載)の話は,この雑誌じゃなくても他の媒体で色々読めるしなぁ。

それよりも興味深く,また考えさせられたのは,その売り子のオッサンの売り口上。

「内容は面白くないかもしれませんが,一度手に取ってみてください」

その場ではふざけたこと言うなくらいの印象(正直,だったら売るなよと思ったのも少し)だったんだけど,帰り道を歩きながら段々その発言の真意が何処にあるのかが気になりだす。単純に自分で読んでみて面白くなかったから(記事内容が自分の興味範囲がどうかも絡んでくるけれど)なのか,それとも雑誌の編集方針に対する厳しい批判精神からなのか…。


Mánudagur, nóvember 17, 2003
銀座三丁目

『Tarzan』と『Brutus』購入。

『Tarzan』の特集は「女は筋トレ,男はラン」。まさに俄か走りバカ状態の今にピッタリ。読んで驚いたのは,フルマラソンって3ヶ月の準備でいけるもんらしい(もちろんその前に運動に馴染んでないといけないし,またそこからもやることをちゃんとやってのこと)。走り出して1ヶ月半,まだフォームが固定されていないために30分を過ぎたあたりから膝と足首に違和感を覚える身としては,そんなのまだまだ夢物語。

『Brutus』のネタは「切手」。相変わらず隙間を綺麗についた視点。今は亡き祖父(郵便局勤務)のおかげで,昭和中期の切手をそれなりに持っているということもあって見覚えのある図版に頷きながら食い入るように見る。でもさすがに海外までは手を出そうと思ったことがないので,それらのページはかなり新鮮。そういえば,Expo2000で見たブータン王国のために杉浦康平がデザインした切手の美しさを今でも思い出すんだけど(今回の『Brutus』には載ってなかった),あれ,何かの書籍に収録されてないのか?。

海外ならば,切手よりも各国の小包箱のほうが自分にとっては興味の対象。実はこの雑誌を購入しようと思ったのも,それらを紹介するページがあったから(自分もちょっとだけ集めてるんで)。なかでもやはりDeutsche Postはカッコイイな。でもさすがにアイスランドのは載ってなかったな(勝ち負けじゃない)。

あ,マガジンハウスと言えば,今回の『Casa Brutus』はさすがに…。っつーか,なんだよ”スローアーキテクチュア”って。建築を消費する行動はそろそろ止めにしませんか?。


Miðvikudagur, nóvember 12, 2003
Boom

リクエストしていた本を図書館から受け取る。

・『ぼっけえ,きょうてえ』    岩井志麻子
・『魔羅節』           岩井志麻子
・『志麻子のしびれフグ日記』   岩井志麻子
・『ダライ・ラマ ゾクチェン入門』 ダライ・ラマ
・『ダライ・ラマ 怒りを癒す』   ダライ・ラマ

『猥談』の素晴らしさから,現在ちょっとした志麻子ブーム到来。とりあえず,エッセイスタイルで読みやすい『志麻子のしびれフグ日記』を2時間ばかりでさくっと読了。『猥談』の後なので新たな衝撃は無かったけれど(ネタも結構かぶってる),その素晴らしさは間違いなく追確認できる内容。

しかし,小説そのものよりも先に作家個人の資質に惚れてしまうというのは良いのか悪いのか。冷静に『ぼっけえ,きょうてえ』,そして『魔羅節』(各短編の題名だけ見てもうしびれてるんすけど)を読めるかね。


Laugardagur, nóvember 8, 2003
猥談

ふと思い立って,家で積ん読になっている本を読もうキャンペーン展開。
まずは第一弾,積ん読期間1年弱の岩井志麻子『猥談』(朝日新聞社)。

CKB『青山246の夜』から野坂昭如の歌にはまり始めた頃,「だったらこれを読め」と山奥の某旦那から直筆のカバーつき(表にただ一言「猥談」)で渡されていたもの。そういった経緯故にてっきり野坂の著書だと思って扉を開いたら,実は岩井志麻子が3人の男(野坂昭如・花村萬月・久世光彦)と繰り広げた対談集。

内容はまぁタイトル通りなんだけど,やっぱり野坂が一番。
岩井志麻子が私の担当は雌ヤギが初体験だったと言うと,「ヤギとやるなら谷底に面した崖っぷちがいい。ヤギは谷底に向けられると落ちないようにと命がけで踏ん張る。そうすると締まる」と全く想像だにしない切り返し。「戦後,進駐軍の趣味が悪くて良かった。奴らが選ぶのはオリエンタリズム溢れた顔の女なんだけど,日本人から見たらブス。あれが仮に当時憧れだった高峰秀子のような女だったら,俺はきっとレジスタンスをやってたと思う」というのも激しく笑った…。いやほんと,もう書き切れないほど示唆に富んだ言葉の数々。

しかしそれに全く負けていない岩井志麻子もまた素晴らしい。「お付き合いする人を峻別する場合は,「いい人」「悪い人」や善悪といった判断ではなく,ただいいエロ話ができるか」という金言に加え,アジアの男と付き合い続ける自分を称して「逆従軍慰安婦」「一人関東軍」,更につき合ってるベトナム男がいろんなことをしてくれる彼女に対して抱く感情の変化を「頭に北爆を受けたようでした」と描写と,次から次に刺激的な単語が飛び出す。こうなると彼女の小説を読んでみないとだな


Mánudagur, nóvember 3, 2003
Variety Shows

次から次に各種イベントをはしご。

まずは原宿でThe Peter Saville Show(『Koyanisqqatsi』でアンケートを提出したら招待券をくれた。ありがとうA新聞(こんな時だけ))。普通に格好良いところはいいとして,Wham!『Last Christmas』を手がけていたことにとにかく驚く。

そのまま渋谷に流れて,たばこと塩の博物館にて『大見世物展』。ちょうど開館記念日ということで半額で入場(ありがたや)。期待していた"The Freak Show in Japan"な要素はほとんどといっていいほど無かったものの,各種出し物を描いた数々の絵図に見入る。また立体物も充実で,干物で出来た神棚やら,江ノ島の土産物屋でよく見かける貝殻で作られた飾り物やら,頭部を箪笥で作った獅子舞やら,驚くべき想像力の世界。『ディスコミュニケーション』の世界をちょっとだけ現実に見たような。

駅に向かう道すがら,シネマライズ横で開かれていた杉浦茂展にも偶然遭遇。こういうのに腹を立てる自分にも腹が立つくらい,無意味なコラボレーション(有名どころの方々が描いたタペストリーがダラリとぶら下がってる)に辟易。『キャシャーン』や『デビルマン』などを実写映画化する昨今流行の過去を無駄に食い潰した表現行為に感じたものと同じ嫌悪感がドス黒く腹の中に充満。更にはやる気の無い店員(皆,カウンターの中でうつむいて氏の漫画を読みふけってる)の姿も相まって,お前らに杉浦茂への愛はあるのか,今これをやって一体誰が得してんだよと小一時間(言うまでもなく以下略)。

怒りを鎮めつつ半蔵門線で神保町へ。毎年恒例の古本まつり。最終日に行ったところでハイエナ共に荒らされた跡しか見られないのはわかっていたこと。しかし今回はそれに加え空からは無情の雨が落ち,屋外の出店はほとんどが店じまい。こんなに寂しい気持ちになった古本まつり,初めて。

そんな閑散とした景色のなか,某所で『アートジャパネスク』全18巻発見。おぉ,市場で見かけたの5年ぶりだよ。でも50,000円という価格はちょっとなぁ(1冊3,000円しないと考えれば法外でもないのかもと思いつつ…)。ということで,保存用にもう1セット欲しいところではあるんだけどスルー。何も買わなかった古本まつりも初めてということに。



Sunnudagur, október 26, 2003
Run, Don't Walk

「止まると死ぬ」(© 間寛平)とばかりに,走りバカへの道を邁進しつつある昨今。今日は休日ということもあって,ついに10kmまで距離を伸ばす(時間にしてちょうど1時間)。お前は市民ランナーにでもなるつもりなのか?。

ジムを出たら,そのまま神保町に向かって各所巡回。購入意欲満々だったアイデアのソール・バス復刊本は,実際に手にとって眺めてみたらしっくりこなかったのでとりあえず保留。Janisも借りたかったものが軒並み出払っていてダメ。結局,カバンに入ったのは『穹+』(鈴木清順と対談する山口小夜子,そしてダラムサラの記事に惹かれて)のみ。

まぁ,今週からが始まるので,どうせまたすぐ行くということで。


Sunnudagur, október 19, 2003
10代の秘かな欲望

Phillip Glassで怒濤のライブ週間も終わりと思いきや,最後にもうひとつ追加公演。奇異なる縁が繋がって,某中高一貫校の文化祭に足を運びブラバンの演奏を聴く。

演奏終了後,せっかくだからと校内を巡って各部の展示を眺める。卒論発表会に普通に驚き(高校で卒論があるとこ,初めて知ったよ),同一教室で展示を行う鉄道研究会(ジオラマ有り)と文藝部(やる気無くコバルト文庫を読み耽る銀縁眼鏡の女子生徒達)には激しくときめき,古本コーナー(50円均一)では『ツイン・ピークス クーパーは語る』を捕獲し。また部員が描いた直筆イラストの無料配布を行っていたマンガ部では,唯一の男子部員による殴り書きに近いRX-78のラストシューティング(「ビシューン」の擬音入り)に心をわしづかみにされる(10代半ばでも初代ガンダム知ってんのね)。

にしても,何と言うかもう甘酸っぱい景色の数々。岡村ちゃんライブの後ということもあってか,終いには思い出さなくてもいい自分の学生時分までフラッシュバックしたり…。

一通り堪能したら,その足で神保町へ赴き諸々捕獲。
・別冊映画秘宝『「キル・ビル」&タランティーノ・ムービー インサイダー』
・『映画秘宝 vol.27』
・『遊 1981 8/9合併号』

別冊映画秘宝は説明の必要無し。『映画秘宝 vol.27』は,買おう買おうと思って長らく放置していた「この映画を見ろ! 2002年版」の号。『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』(金子南平のイラストに涙)に『ギャラクシー・クエスト』(最後に報われるのはヲタ),そして『処刑人』(デフォー!!)と,ツボにはまったタイトル満載。ちなみに『処刑人』だけDVD買ってないんだけど,やっぱりあのステキテキテキでムテキンなデフォーをいつでも見られるように買っとくべきか。最後にこちらもエアポケットのように欠けていた『遊 1981 8/9合併号』 。松岡正剛が選ぶ365冊がメインなんだけど(千夜千冊とかぶっているものもあり),それよりも19歳の手塚真の風貌,そして(おそらく)自室の景色のほうが正直おもしろすぎ。怪奇ものの雑誌とフィギュアに囲まれてカッと眼を見開いたその姿,ベクトルこそ違えど『ギャラクシー・クエスト』のブランドン君がふと頭をよぎったよ。


Föstudagur, september 12, 2003
Big Issue Japan

今日も5時起床。あまりにも早起きで手持ち無沙汰。そこでつい,普段ほとんど見ないテレビを見てしまう。

NHKのニュースで,昨日,『Big Issue』の日本版が創刊されたことを知る。ネットを見たら,本国BBCでも記事になっていた。

本国版が某出入り先に常備されているので良く目を通すんだけど,確かに普段ホームレスを目にする機会を考えると(顔馴染み(こちらからだけ)もいっぱい)今まで日本に無かったのが不思議なくらい。

NHKによると,ホームレスは発行者から雑誌を90円で仕入れ,それを200円で販売。差額の110円が懐に入るらしい(BBCでは200円で利益が120円と書いてあるけど,仕入れ値が変更になったのか?)。この110円という設定,電車や駅構内で捨てられた雑誌を入手,それを100円で売っていることを鑑みてのこと?。っつーか,この『Big Issue』が捨てられそして拾われ,100円で売られるなんて循環も起きたりして…。

東京と大阪で30,000部が発行とのことなので,とりあえず1部,手に入れたいところ(問題は販売している現場を見つけること)。


Miðvikudagur, ágúst 27, 2003
So Many Books... So Little Time.

辛抱堪らず,再びGotham Book Martの扉を開いて諸々購入。

まずは『Sherlock Holmes Crossword Puzzle』。各短編の一部と,その謎を解くキーワードが隠されたクロスワードが一組となって,全数十編。クロスワードがホームズネタに限らない(新聞に載ってるいわゆる普通のクロスワードと同じ)のが残念だけど,まぁこの組み合わせが珍しかったので。

続いてゴーリーグッズとしてマグカップ。女の子が本を積んだトレーラーを引っ張っている絵柄で,その横には「So Many Books... So Little Time.」の一文(全くもって…)。

他にも色々あるけれど実際に読めるかというと難しいし(語学力・読解力共に),また手持ちも少ないんで止めとこうかと思ったら,最後にChris Wareの絵本(と言っていいのかどうかすら謎)とご対面。

後期クシー君を思わせるとっつきの良い絵柄に騙されてはいけません。某帝国の黒鼠とは対極を成す『The Quimby Mouse』,ノスタルジックな未来で孤独に過ごすオッサンを描いた『Tales of Tomorrow』,ヲタでゲイでマザコンのこれまたオッサンを描いた『Rusty Brown』等々,その内容は軽やかに,それでいて深く病んだ気狂い系。しかもその本としての体裁は見事にオブジェ。ペーパークラフト(もちろん,それらを実際に組み立てようとすると裏のマンガがズタズタに切り裂かれてしまうので,作るに作れない)があったかと思えば,余白を埋めるために縦横無尽に細かい文字が書き込まれ,またその文章がいちいちひねくれている。ゴーリーとあわせて,この店のテイストがちょっとわかったような(更にわからなくなったような)。

喜んでそれらを小脇に抱えてレジに向かおうとすると,更にトラップ。本屋のスタッフ(おそらく店長)が「おっ,Chris Wareだね。こいつ,いいよねぇ。ちょっと待て,他にもあるから持ってくるよ」と,またドサッと…。そんなに買えねぇよと,2冊に絞って勘弁してもらう。まったくもって怖ろしい本屋だよ…。

後日,ネットで調べたら,Chris Wareの個展が日本でも2000年に開かれていたらしい。


Sunnudagur, ágúst 24, 2003
Wise Men Fish Here

ちょっとした時間潰しに,ロックフェラーセンターのすぐ近くにある紀伊國屋書店で色々と立ち読みしていたら,『Invitaion』に先日見たゴーリーの展覧会を催していたGotham Book Martの話が載っていた。

記事によると,展覧会どころか筋金入りのゴーリー縁の店で,版権も幾つか管理。レジ周辺にTシャツやらマグカップ,ポストカードなどのゴーリーグッズがやたら充実していたのもその流れか。この店を知らずして日本に戻り,そしてその存在を知っていたら悔やんでも悔やみきれないところでした。出会えた偶然に感謝。

タイトルの"Wise Men Fish Here"は,店先にぶら下がっている看板に書かれている一文。「賢き人はここで本を得る」とでも訳しましょうか。


Föstudagur, ágúst 8, 2003
Dolphinicity

石原豪人と言えば,自分にとっては小松崎茂と並ぶ児童画の大家という認識しかなかったんだけど,「美少年コレクション」展で「ジュネ」に1979年からイラストを描いていたことを知る。更にgoogleすると,Mac専用で『石原豪人のからくり美術館』というアダルトなソフトも出してたりと,今まで知らなかった一面が。

ちなみに彼とのファーストコンタクトは,イルカが人間を襲う近未来図(尾びれだけで直立したイルカが銃を構え都市部に出現,逃げまどう人間共に向けて乱射)が描かれた書籍。今や世間ではピースの究極のように扱われているけれど,自分にとってはそりゃ恐ろしい生き物。そのイラストが描かれていた書籍が『なぜなに学習図鑑』だったことも,今回googleで知る。盆に帰省した時,探してみようかな。


Laugardagur, júlí 26, 2003
Meet the Diagrams

『metro min.』という営団地下鉄A等級(こんな言い方があるんだ。「1日の乗降客数が10万人以上を超える駅」のことだそうです)の17駅で配布されているフリーペーパー。

創刊号を手に取ったらあまりにも読むところが無くて(自分が読者ターゲットに入っているとも思わないんで当たり前と言えば当たり前),それ以来まったく気にも留めていなかったんだけど,偶然に7/20に配布された最新号No.9を開いたら,目次上部に松田行正による地下鉄各駅の深度を図示したダイアグラムが。

何これ,創刊号から毎回ずっとやってたの?。記事との相性の悪さに気を取られて目次は完全にノーマークだったよ。フリーペーパーだけにバックナンバーのチェックどころか入手自体も困難だし(オークションはなぁ),あぁどうしたもんか。


Föstudagur, júlí 25, 2003
Manga Michi

帰宅途中に寄り道して図書館へ。最近,純粋に本を借りるという意味での利用が少なくてどうかと思いつつ,今日は『スラムダンク』(1~20)を借りてみる。懐かしくてもう一晩で一気読み。早く最終巻まで借りなきゃ。

図書館って実は結構漫画を蔵書していて,広く名前が知られたものは大体読めるんじゃ?(少なくともウチんところは)。最近はネットで蔵書(CDやビデオが出来る所も)検索が出来る市や区も多いので,一度自分のとこを調べてみるとおもしろいかと思います。

っつーか,こういうところで取られた税金を返してもらわないとウチの町はやりきれないっすからね。夏休みは『こち亀』と『三国志』を全巻借りてみるかな。