10
8月
ただの呑み会
早くに目が覚めた夏の朝は酒と蕎麦に限ると足を運ぶも,案の定の満員御礼。外で待つには絶好の曇天日和とはいえ,快楽のためにそこまで我慢強くなれるはずもなく,踵を返して麦茶と素麺。
朝の仇は昼にとる。ゆるゆると出かけ,名称復活となった圓朝まつり。早々に栄助さんから真打披露興行の前売を購入する務めを果たすことが出来たので後は呑むだけ。「立呑屋文左衛門」,「柳田カクテル之進」と梯子をしながら辺りを見回すと,そこかしこに見知った顔。お互い,コップ片手に呑んで語って。
途中,酔い覚ましも兼ねて中抜け。三の丸尚蔵館「帝室技芸員と1900年パリ万国博覧会」。4期連続の1期目。仮想建築としての図面を描いた伊藤平左衛門「日本貴紳殿舎計画図」をじっくりと。西洋的なパース図と日本の意匠が描かれた襖や格子も精密な立面が興味深い。仮想ならばいっそCGで建ててみるの面白いかも。次回,第2期はお待ちかねの橋本雅邦「龍虎図」。
午後,都々逸の講評にあわせて祭に戻るも,それが終われば同じことの繰り返し。一つ所に腰を落ち着け,酒とお喋りで最後まで。なんて贅沢な雰囲気の呑み会なことか。
帰途,往来堂に寄ると「三冊屋」開催中。てっきりabcや三省堂でばかりと。