What does “Done” mean?
訳あって前世紀以来,7年ぶりのロンドン。
レートがひどくて(1ポンド=約240円。ちなみに7年前は160円くらいだったはず)何もする気が起きないなか,地下鉄構内で『Monty Python’s SPAMALOT』の公演ポスター発見。これは外せないだろうとボックスオフィスに駆け込み,2階の端っこ,20ポンドの席を購入。
基本ストーリーは映画『Holy Grail』。使われる曲もそこからのものが中心(『Knights Around the Table』や『The Tale of Sir Robin』など)で,その間に他のモンティの曲,またオリジナルの新曲などが挿入されながらの進行。オープニング,語り部の「これがイングランドの歴史です」という声で幕が開くと始まったのが『Finland』(もちろんセットも北欧テイスト)ってところでもう爆笑,そのまま持ってかれましたよ。
ちょっと驚いたというか納得したのは,舞台で『Always Look on the Bright Side of Life』が始まった時。それまでの曲では終了時に拍手するまではずっと静かに聞き入っていた観客が,この歌では歌詞が始まるや否や大合唱。この国の人にとって,やっぱり大事な曲なのねぇ。
フランス人・黒騎士・ニッの部族・キラーラビットと登場して,最後はまさかの客いじりで終演。いやぁ,楽しかった。
kunst und wunder 02
ICEに揺られて1時間半,最初のキャビネットへ。
想像していたよりは大味。
キャビネット毎に内容が分類されているのは当たり前として,それぞれの中での配置にはそれほど神経が行き届いていない印象。
見所は個々のキャビネット上部に描かれた装飾絵。植物や貝など,それぞれの棚の要素で表現された人物の上半身が,まさにアルチンボルド風味。また実物と装飾絵,2ヶ所に愛しのジェニーちゃんの姿が確認できたのも収穫(やっぱり欠かせないのね)。
にしても,言葉の壁を実感。
学芸員の熱弁があっさりと耳をすり抜けてしまうのはもったいないし,失礼だよなぁ。いくら英語の資料があるとはいえ,この世界をしっかり覗くにはこの国の言葉を覚えたほうがいいに決まってる。
kunst und wunder 01
今年はどうもいけない様子
五月の一夜に続いて,小降り大降りを繰り返す一日
とは言え,おのれごときがどうすることも出来ず
日中は粛々と観月の神事
夕刻以降は一風呂浴びて呑めや食えや語れや踊れや
宴も仕舞い,間もなく一日も終わろうかという頃,壺の中から天を見上げる
覆われた蓋にただ一ヶ所,ぽっかりと小さく空いた穴
まさかの想いで眺めていると,蓋の縁がにわかに明るさを増し,姿を現したかと思うと,すぐさま反対の縁に消えていった
その間,十秒あったかどうか
十九年ぶりの刹那