始まりの終わり
どうにかこうにか,怒濤の一週間が終了(詳細は別宅にて報告済)。何となくこれからに繋がっていきそうな区切りがついたかも。
これで少しは日常に時間を割けそう。今月は50kmも走らなかった(こんなの1年ぶりくらいじゃないか?)ランニングの距離を再び延ばすことと,休止していたScanSnapでの紙モノ整理を再開,落語も2週間以上ご無沙汰で切れてきてるしな。あ,そういえば夏の浴衣もそろそろ決めないといけない。
第83回 ノラや寄席
高円寺 第83回 ノラや寄席
柳亭こみち 紙屑屋
春風亭柳朝 唖の釣り
柳亭こみち 不動坊
こみちさんはやっぱり声が魅力。しっかり男の声を感じさせながらも,それが無理に演じているように聞こえない。お久しぶりの柳朝師匠はさすが。久しぶりに聞いた「唖の釣り」,不忍池の話だったのね。
打ち上げは,日曜に呑みすぎた酒の後悔が残っていたので控えめに。
読んでナンボ
iTunes登場から続けているCD,今年頭から始めたDVDに続いて,いよいよ情報管理最大最強の敵,紙モノに挑戦。FUJITSUのドキュメントスキャナ「ScanSnap S510」をついに購入。
まずは購入までの経緯。
先週,待望のMac版「S510M」が登場したものの,肝心のOCR機能が無い仕様にガッカリ。バンドルされたAdobe Acrobat 8 Professional(以下,Acorobat Pro)を使えば出来るとはいえ,それに起因する手間が嫌。更にそもそもAcrobat Proを持っていることもあって価格的な魅力もなし。そこで手順を色々と考えた末,Boot Camp(Paralles Desktop for Mac使用)で起動したWindowsとMacを連携させることにしてWindows版である「S510」を購入したという次第。
具体的な作業の流れは4段階。
(1)Boot Camp(Paralles Desktop for Mac)で起動させたWindowsでS510付属の
ScanSnap Managerを使用しスキャン。
(2)スキャンして出来たpdfファイルは自動的にS510付属のScanSnap Organizerに読み
込まれるので,そこからOCRテキスト認識を実行してデータ内のテキストを検索可能化。
(3)完成したファイルをMac上のフォルダに移動。
(4)pdf管理ソフト「Yep」で一括管理。全てのpdfから中身のテキストで串刺し検索で
きるし,またタグをつけることで更に自分でわかりやすい管理も可能。
ちょっとした使いやすさに繋がるのは(3)と(4)。
まずは(3)。
当たり前だけど移動先のMac上のフォルダはParallesでWindowsからも見えるように共有設定しておく。(1)で出来るpdfファイルの保存先を直接そのフォルダで指定出来れば更に一手間省けるんだけど,ScanSnap Managerを使用する場合はWindow側の固定ディレクトリが強制選択されるので×。
続いて(4)。
Yepの初期設定で,アプリ起動と同時にpdfファイルを自動的にトラッキングする範囲に(1)のフォルダを指定。これで更にそのトラッキング範囲にファイルを移動させる一手間が省ける(最初からホームディレクトリ以下全てという指定にしておけばいいだけという話もあるけど)。
ちなみにFUJITSUのサイトからMac版のドライバが別個にダウンロード出来るので,試しにMac側でスキャン→Acrobat ProでOCR→Yepで見るまでを軽くテスト。んー,やっぱり上記方法に比べると煩雑。原稿向き補正がないからいちいち回転させなくちゃいけないし,複数ファイルを一括でOCRテキスト認識することも出来ない様子。
ただ問題がないわけでもない(というか,結構大きな問題)。
Yepでは日本語縦書きの文字列が検索対象にならない。ファイル内で文字をカーソル選択してみると,横方向に選択される。試しにOS X付属の「プレビュー」で開いてみてもやっぱり同じ。ということは,Yepの問題というよりはOS X?。Acrobat 8 Readerでは縦書きもしっかり検索可能(もちろん,カーソル選択も正しく縦になる)。せっかくの内容検索なのに無視されるファイルがあるって結構気持ち悪い。とりあえずYepのサポートにメールしつつ,他のpdf管理ソフトも検証せねば。
とまぁ,長々と書きましたが,Yepの問題以外は大満足。仕事の資料,雑誌の切り抜き,展覧会や落語会のちらしなど,ありとあらゆる紙モノを片っ端からスキャンしてはゴミ袋へ。ただ書籍はまだ心に葛藤が残るところもあり…。まずは比較的,敷居の低い雑誌からスタート。
正直,取り込んだからってこの先,全てを見ることはないと思う。実際,iTunesに取り込んだCD・DVDだって全部を聴いたり見たりしているわけではないしね。それでも見たい時に見ることが出来る環境であることを優先。やらなきゃ始まらないのよ。
黄金餅は金持ちだ
嵐のはなまつり。
お釈迦様,何を想われる。
そんな夜,なかのZERO小ホールで家元独演会。
市馬 掛取り
談志 黄金の大黒
談志 黄金餅
家元,喉にカビが生えて声が出ない。
それでも語る,その見事な様。
どんな芸能もそうなんだろうけど,最後はつくづく人だと想う。
黄金コンボも望外の喜び。
特に「黄金餅」,ようやく生で初めて。
毎年,気づいたら終わってる「かなまら祭」。今年もまた見事に見逃した。4月の第1日曜日ね。今から,google calendarに入力。
祭としてあそこまで開放的な雰囲気も良いけれど,一方で静かにその土地に根付いている佇まいも好き。画像は民話の里,岩手県遠野。集落から少し離れた祠のそばに立つ金精様。躍動する生と共に拭いがたい死の面影も何処かに。
GW,盛岡には行く予定あり。久しぶりにそのまま足を伸ばせれば。
まさかの『South Park』全エピソード無料配信開始。
southparkstudio.com
以前からUSやUKのiTunes Storeでは発売中。さすがに全部買うとそれなりの額になるので,どうしても見たかったもの(『Chinpokomon』とか『A Ladder to Heaven』とか『Good Times with Weapons』)だけ購入してたんだけど,公式に無料で見られるのならばそれに勝る喜びなし。また,一向に発売される気配のなかった日本のiTunes Storeも,逆に発売してくれていなくてありがとうと言いたくなる,ちょっと皮肉な展開でもあったり。
めずらかな番組
2週間かけてBShi『立川談志10時間スペシャル』完走。
週末毎の電車移動時間,そしてiPod touchが無ければ挫けてたよ。
過去に放送された番組の再利用もあったので,未見だったのは7時間くらいか。落語会からの噺(六席)もいいんだけど,やっぱりおもしろいのはこの特番用として新たに作られた部分。なかでも瞠目は家元・正剛のW松岡対談。噛み合っているようないないようないるような,何とも不思議なやりとり。童謡から始まって正剛さんらしい日本語論,最後は富岡鉄斎を引き合いに老いて花咲く希望で〆。
第二部で立川志の輔が語っていた,ダンカン(談かん)の立川流からたけし軍団への移籍エピソード。どこかで聴き覚えのある話だなと記憶を手繰ると,10月にフジテレビで放送された『真夜中はピクニック』。
深夜3時,吾妻橋に集合した笑福亭鶴瓶・立川志の輔・春風亭昇太が,浅草・上野・日本橋と歩きながら数多の噺家の逸話を述懐。松鶴・談志・柳昇・小さん・米朝・川柳・福笑・可朝…。鶴瓶の語る福笑の全裸ヨガに息が出来なくなるほど笑い,今ではそこから弟子のたまに関心が波及,落語会に足を運ぶことに。全く,何がきっかけになるかわからないもの。
帰宅後,予約録画しておいた「くるり with ウィーン・アンバサーデ・オーケストラ ふれあいコンサート ファイナル」を。ウィーン熱再燃。あの博物館,この美術館,その図書館のキーワード化を考えたり,再訪の時を思いながらドイツ語の教科書を改めて開き直したり。
元気(で酔っぱらい)のほうの福田康夫
骸の履歴書
青木画廊「江本創 H博士の異形の愛情」
最終日,滑り込み。
初めて生物以外で拝見した茸標本の虜。思わず笑みこぼれる小さな仕掛けにも,細部に宿る何かを想う気持ちが伺える。
東京大学総合研究博物館「鳥のビオソフィア―山階コレクションへの誘い」
こちらは初日。
いつもと同じ気持ちで建物に向けて歩を進めると,視界の先に見慣れない極彩色の何か。館内に入っても新たな動線など変化は続く。そこに忽然と現れた驚異の部屋。ここはハレかザルツブルクか。驚きは展示物だけに留まらず。畏怖覚える展示内容を記す硬質な文。体につけられた標本タグは「骸の履歴書」。今日は所を変えながら履歴書を読んだ一日ということ。
動線変更はあの驚異の部屋に至るまでの視線変更。それに気づいたのは極彩色の何かを背にした後のことでした。