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4月
ヘッケルの夢
日々に触れるネットでの行動について、指針としていることがあります。それは、知らない人の知っていることに触れるという考え方。文字にして書くまでもありませんが、世界には私の知らない素晴らしい人々が存在する。それら知らない人々の考えや、その人々が作り出す魅力的な物に出会いたい。
そんな考え方で行動していて目に飛び込んだのが、ボストンのあるデザイナーが手にしていたガラスに刻まれた放散虫の3Dモデル。透明な直方体の中に浮かぶその姿に、いてもたってもいられずオーダー。1週間の後に、手元に届きました。
サイトの説明によりますと、これらの放散虫はバルバドスの近く、第三紀(およそ6430万年前から260万年前)の地層から収集されたもの。顕微鏡検査の雑誌の記事で出会い、X線断層撮影スキャンで作られたモデルデータを提供してもらい実現。300倍というスケールを除けば、そのままの姿であるとのことです。
放散虫と言えば、エルンスト・ヘッケルを想い浮かべますが、もちろん、その名についても触れられています。顕微鏡の発明以来、好奇心と不可思議の眼差しで観察されてきた放散虫を初めて3Dで目にすることが出来るように。ヘッケルならば、これを見て何を想うことでしょう。
今回、購入したのは6種類が並んだタイプですが、そのいずれかひとつを拡大してオーダーすることも可能だそうです。
我を忘れて眺めること、しばし。これまでぼんやりと想っていたことが、少しずつ言葉となって出てきました。いつの間にか時が経ち、一年ぶりの更新でしたが、ちょっときっかけになりそうです。
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on 金曜日, 4月 1st, 2016 at 13:10 and is filed under Art, Wunderkammer.
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