十年越しの姿(上)
時の流れの速さを痛感せずにはいられません。
明日、2018年2月1日で、デロールの火事からちょうど10年が経ちます。
このサイトで何度か語ってきたことではありますが、改めて。
その事実を知ったのは火事から半年以上経ってから。それ以前からデロールの存在は知っており、いつかは足を運びたい場所とは願っていたものの、日常の中で情報を追うことはしていませんでした。それ故、その事実を耳にした時の驚きと狼狽は、今でもはっきりと想い出すことが出来ます。
その時の様子は、当時「関心空間」というサイトに記しました(関心空間のサービス終了に伴い、そこに記していた文章は本サイトに移動しています)。稚拙な文体や比喩の使用に赤面しますが、一言一句そのままです。
記事内の(google translateを介した)デロールのサイトへのリンクが切れているのも、また時の流れのひとつ。現在は新たな形でサイトに記されています。
火事の状況に始まり、復興のためにアーティストが声を上げ、被害にあった剥製標本を用いた作品を製作、それらがオークションにかけられたこと。かのエルメスもデロールの標本を用いたスカーフを製作、その売り上げを復興金としたこと。園芸ブランドのJardilandは「Deyrolle」と名付けたバラを販売したこと。また書籍では、AssoulineからLaurent Bochet『1000°C Deyrolle』、Beaux Artsから『Nature Fragile』、SteidlからMartin d’Orgeval『Touched by Fire』が出版されたこと。そして最後には、復興に協力したアーティストの名前が記されています。
そんなデロールのサイトを訪問した、昨年11月のある日。復興に協力したアーティストの中の一人が撮影した見覚えのある作品が目に飛び込んできました。
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