久しぶりにブログを書くことになったきっかけは、やはり、パリのDeyrolle(デロール)
ネットではありがちな偶然の連鎖で、久しぶりに訪れたデロールのサイト(かつてはRSSを登録していたのですが、記事の重複配信が多かったために停止していました) 本来の目的を果たすためにリンク先を探していたところ、眼の端に記事のキャプションとして記された「Visite virtuelle de Deyrolle」の一文が引っかかりました。
これはもしや? と、英訳すると「Virtual tour of Deyrolle」 あぁ、やっぱり… こうなると胸は更に高鳴ります。アレよ来い!! と、クリックしたその先には、待ち望んでいた光景が広がっていました。
●Deyrolle: Visite virtuelle de Deyrolle
Googleがストリートビューの技術を使って作った、お店の中を実際に歩くかのように体験出来るサービス「Google Business Photo(日本サービス名:おみせフォト)」に、デロールが対応していたのです。
ページを開いて最初に立つ場所は2階。螺旋階段を上がったところ。その先には真っ直ぐ並ぶ4部屋と、2室目の横にある細長い部屋の計5部屋。実際に訪れた時と同様に行きつ戻りつ、サイトを訪れた本来の目的を忘れて堪能したことは言うまでもありません。ストリートビュー同様に拡大表示も出来ますから、標本の並ぶ棚や書影をじっくり眺めることも。このラックに収められていたポスターを見た、この抽斗を開けた、この棚に入っていた骨格標本を買ったと、記憶の扉が次から次に開いていきます。そういえば、火事で焼けた店内と剥製を撮影した写真集『1000 Degrees Celsius Deyrolle』が置かれた場所も変わっていませんでした。
最初は2階ですが、螺旋階段を下りて1階へ行くことも出来ます。デロールというと剥製が並ぶ2階が有名ですが、園芸を中心とした1階も楽しいですよ。また、そのまま店外へ出て、店舗外観を眺めることも。実際に入店するかのように、再びお店の中へ入って螺旋階段を上がるのも楽し。
そして、こうなると夢想してしまうのは、世界中の博物系ショップ・ギャラリーが、このGoogle Business Photoを採用してくれないかなと。想い出に耽るなら、同じくパリの「Claude Nature」 や、ニューヨークの「The Evolution Store」「Morbid Anatomy Library」 未訪のショップに想いを馳せるなら、メルボルンの「Wunderkammer」やトリノの「Nautilus」 いつか、そのような日が来ることを。