22
2月
裏を返す
昨年と同じ大会で二度目のフルマラソン。
事前の練習不足を考えれば,記録更新など馬鹿げた目標であることくらいは自覚。パンダやゴーヤに扮したコスプレランナーや沿道のおばぁから頂いた黒糖や梅干などをデジカメで記録しつつ,「戻ってきたなぁ」と感慨にふけりながら6分00秒~30秒/kmのペースでゆっくりと。
しかし,身体は想像以上に残酷なもの。己の甘さを直視せよとばかりに,米軍基地ゲートを出たところで両のふくらはぎが同時に攣る。そこからの残り10kmは記憶も朧気。ただ俯いて歩くことしか出来ず。
「最後なのに何で走らないんだよ!」
ゴール間際,オリオンの缶ビールを手にすっかり出来上がった西洋人グループから怒声が飛ぶ。
「足が攣って,もう走れないんだよ!」
叫びながら近寄り,ビールを奪い取って乾いた喉に音を鳴らす。この小さな蛮行が気に入られたようで,お代わりのビールに乾き物,果てはソーキそばまでふるまわれ,10分ばかり完走前祝いの宴。これだから,この大会はやめられないのかもなぁ。
痛みで震える足を千鳥足で更に震わせながら,昨年から1時間以上遅れ,5時間をちょっと越えるタイムでゴール。悔しさ楽しさ相半ば,また来年。