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7月
大笑福亭福笑一門落語祭
大銀座落語祭だけは,ただただ小朝にありがとうございます。
昨年の「柳家喬太郎におまかせの会」に負けずとも劣らず,今年はまさかの福笑・たま・喬太郎の揃い踏み。
「柳家喬太郎と上方落語 その一」
立川こはる 真田小僧
笑福亭たま 胎児
柳家喬太郎 ほんとのこというと
お仲入り
笑福亭福笑 絶体絶命
柳家喬太郎 純情日記 -横浜篇-
終わってみれば,純粋な上方落語とのやり取りと言うよりは,キョンキョン vs 福笑一門の東西新作(創作)対決。そして,この場をかっさらったのは紛れも無く福笑一門。弟子のたまが彦いちばりの肉体芸を見せれば,師匠の福笑はお手洗いが見つからずにもがき苦しむ女性のラブストーリーという不条理。そりゃもう,下品でえげつなくてひどすぎますわ(誉め言葉)。それでも,巧みな登場人物の描写と対比で最初から最後まで笑わせるその魅力。聴きながら東の名作,三遊亭円丈『肥辰一代記』を思い出す。これは是非とも東西下品対決を聴きたいもの。
一方の相対するキョンキョンは,独演会直後で抜け殻という発言もふまえると無難に返したというところか。どちらも安心して身を委ねられる噺で面白かったのは確かだけれど,客なんて勝手なもの,福笑の挑発(キョンキョンの言葉を借りると,「あの人,私を出にくくしてやると言って高座に上がったんですよ」)に真っ向勝負を挑んでほしかったところ。そうだなぁ,『一日署長』で両名をいじり倒してくれたら素敵だったのに。
さて,今席は鈴本昼でキョンキョン主任。
次の土日しか考えられないけれど,何とかね。