22
5月
5m先の帽子姿
オペラシティコンサートホール
「スティーブ・ライヒの音楽」
『Drumming (Part 1)』
『Proverb』
『Music for 18 Musicians』
配置転換,アイコンタクト,そしてその際に時折浮かぶ笑顔。人間が演奏しているという当たり前の事実に感極まる。『Drumming (Part 1)』では演奏者同士のマレットがぶつかる音までもが愛おしい。
『Music for 18 Musicians』。心躍るのはCDで聴いていたのと同じSection Vから。一音ずつ増えていくピアノを数え続ける昂揚と,それがパルスに溶け込む瞬間の陶酔。両足を広げて振り続けられるSection VIのマラカスの存在感はCDではわからなかった発見。
意外なまでに若い聴衆層もあってか,叫び声の飛び交うスタンディングオベーション(誰も「ブラボー」なんて言いやしない)。それでもこの演奏を体験した後では自然な感情の発露として全くもって正しく思えてしまうから不思議。作法を超えた原初の行動欲求。これが野外フェスだったら踊る姿も見られたかも。