15
3月
骸の履歴書
青木画廊「江本創 H博士の異形の愛情」
最終日,滑り込み。
初めて生物以外で拝見した茸標本の虜。思わず笑みこぼれる小さな仕掛けにも,細部に宿る何かを想う気持ちが伺える。
東京大学総合研究博物館「鳥のビオソフィア―山階コレクションへの誘い」
こちらは初日。
いつもと同じ気持ちで建物に向けて歩を進めると,視界の先に見慣れない極彩色の何か。館内に入っても新たな動線など変化は続く。そこに忽然と現れた驚異の部屋。ここはハレかザルツブルクか。驚きは展示物だけに留まらず。畏怖覚える展示内容を記す硬質な文。体につけられた標本タグは「骸の履歴書」。今日は所を変えながら履歴書を読んだ一日ということ。
動線変更はあの驚異の部屋に至るまでの視線変更。それに気づいたのは極彩色の何かを背にした後のことでした。