Archive for the ‘Book&Magazine’ Category

18
9月

Papilla estelar

   Posted by: fumi

なんとなく手持ち無沙汰の時は図書館。
タイトルと表紙の絵に惹かれ,トンマーゾ・ランドルフィ(Tommaso Landolfi)『月の石』(『La pietra lunare』)を借りる。
内容自体も月的ではあったものの(表紙の絵との関係性は全く無いのが何だけど),やはり印象深いのはその表紙の絵。奥付によるとレメディオス・バロ(Remedios Varo)の「星粥」(「Papilla estelar」)という作品。女性が星を挽いて作った食物(つまり星粥)を赤子(?)の月に与えている。
その画家に関する書籍『夢魔のレシピ』も図書館にあったのでそちらも一緒に借りて読む。1999年に日本で展覧会が開かれていたのね。

11
9月

Letterpress

   Posted by: fumi

letterpress所用。後,活字を拾いに渋谷パルコの「印刷解体」へ。所望するのは「幻獣(= Imaginary Beings)」と月関連。が,そうは上手くいかず「幻」と「朋」,「朔」をおさえるに留まる。うぅ,せめて「獣」だけはなんとしても…。
渋谷の人混みよりも本の街の人混み,半蔵門線で神保町へ。『のだめカンタービレ #10』,「太陽」のバックナンバー3冊(谷中全生庵の幽霊画が数多く紹介された「お化けと幽霊」,「本の宇宙誌」,「南方熊楠」)などを捕獲し,『東京人』の神保町特集で知った未踏古書店の幾つかにマーキング。

8
8月

The Ghosts You Draw on My Back

   Posted by: fumi

表参道から根津美術館方面へ向かい(いきなり余談。途中でPRADAのガラスタワー(PRADA AOYAMA epicenter)を初めて見る。とにかくファサードがすごいな。今度は夜に見てみたい),Cafe Eightでの「ハチミツカンパニー Bee Beeの至宝展」。本格西洋風蜂蜜屋として創業したハチミツカンパニー Bee Bee社が,今年350周年を迎えるということでそれを記念して行われた展覧会。つまりはクラフト・エヴィング商會のような架空に遊ぶスタイル。こういうのは大好きです。

青山墓地を突っ切って精神世界書店「ブッククラブ回」(特集に惹かれ(「神聖幾何学を極める」)『StarPeople』購入),更に旅専門書店「book 246」(例によって期待しすぎてガッカリする悪い癖)と本屋をはしご。
勢いで谷中全生庵にて幽霊画。画の公開自体はまるまる8月の間やってるんだけど,運悪く今日は同じ境内にて圓朝まつり。落語家の出店がいっぱい,客もいっぱい,更には交通整理のガードマンもいっぱい。空気がザワザワ五月蝿すぎて幽霊画を見る雰囲気ではなかった…。

それでも久しぶり(3年?。それくらい経ってそう)に見たこともあって堪能。月岡芳年や伊藤晴雨といった有名どころはもちろん,光村「月に柳図」(上記サイト,[全生庵.TV](ウィンドウが最大で開きます)→[幽霊画ギャラリー]→[サムネイル版]→40番)の地と図の関係性を使って見せる抽象の幽霊には悔しさすら覚える。
やっぱりもう1回,もっと人気の無い時にひっそりと見に行こ。

22
7月

MANGA・ムー

   Posted by: fumi

そう言えば,帰京時に新幹線の中で『MANGA・ムー』を読んだんだった。
文字通り,あの『ムー』のコミック版。あすかあきお,そしてそして山本鈴美香が描いているってだけで即買い。おもしろすぎてそりゃ笑いを堪えるのに必死でしたよ。

7
7月

空中線

   Posted by: fumi

誘われて美篶堂空中線書局「空中線書局の手製本展」。
初日夜ということでオープニングパーティの雰囲気,本そのものはもちろん,活版をオブジェにしたものなど気になる作品は多かったものの,人が多すぎてその室温の高さに耐えられず…(空調も弱かったかも)。結局,早々に退散。また日を改めてゆっくり。
ところで今回のイベントで初めて知ったこの美篶堂,調べたら昨年秋に出来てたのね。んー,このエリアはエアポケットだった。湯島聖堂にも久しく足を運んでいなかったし(まだフリーマーケットってやってんのかな),ビリヤード淡路亭はずっと気にはなっていたものの,そもそもビリヤード自体しないし。新しくチャリルートに設定決定。

2
7月

Layout

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MineraliumIndex六本木で飯島洋一×松田行正のトークイベント。

初めて拝見した松田さん,淡々飄々とおもしろいお方でした。せんだいメディアテークは存じ上げていましたが,みなとみらい線 元町・中華街駅(せんだいメディアテークと共に設計は伊東豊雄)のサインにも携わっていたとは。これは行かねば。会場では『Mineralium Index』を購入。これ,この窪み,この指触り。たまらん…。また活版ならではの遊びも各所で発見(画像参照)。

流れの中でMicha Ullmanのベルリン,ベーベル広場(Bebelplatz)が話題に。忘れていたんで覚え書き。
「Berlin Bau」
・『10+1』内,「IGARASHI Taro Photo Archives」
「ギャラリーヤマグチ」(地下駐車場工事との問題があったんだ)

19
6月

触感文字

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所用,後,印刷博物館で「五感を刺激! 現代ブックデザイン考」

祖父江慎と松田行正のための展覧会と思えるくらい,とにかくこのお二人の手による本が目立つ。個人的にはやはり松田さんで,牛若丸はもちろん,獄本野ばらの著作(こんな機会でもないとマジマジと手に取ることのない類ですから)や,多摩美術大学メディアセンターのカタログなどを細部まで舐めるように眺める。

牛若丸についてはほとんど持っていたんだけど,取りこぼしていたなかで今回実際に手にとってみて強く惹かれたのが『MINERALIUM INDEX』。コンピュータでレイアウトした後,それを活版で再現。とにかくその印圧の強さがハンパじゃない。なぞる指の腹に感じるその窪みはちょっと悦楽的ですら。

帰りはやっぱり神保町経由。先週開店したばかりの古本屋に今日も。棚の眺めがいいのよねぇ。

9
5月

Media Gathering

   Posted by: fumi

面倒なんで買ったり何だり気になっているものをひとまとめ(リンクは見本帖本店,PVを除きamazon)。
[書籍]
『別冊太陽 平田篤胤』 平凡社
何かとご縁のあるお方です。
『東北学 vol.10』 東北文化研究センター
特集「山の神とはだれか」。基本であるオコゼとの関係について多く言及。
『マーク・ダイオンの驚異の部屋講義録』 西野嘉章 平凡社
『紙とコスト』 宣伝会議
編集協力に竹尾。見本帖本店にも置いてあります。
『のだめカンタービレ』 二ノ宮知子 講談社
個人的には『ハチクロ』よりもこっち。爆笑に次ぐ爆笑でずっぱまり。
ちなみにamazonでは岡村靖幸を評価したらこのマンガを奨めてくれた。
やるなぁ。
『珍世界紀行 ヨーロッパ編』 都築響一 筑摩書房
書名と著者から想像するままの本。好き者にはたまらない珍奇な名所が満載。
ただカラー図版の豊富さは認めるけど,正直,この価格(¥6,090)は高いよ。
・CD
『ポテトボーイズ No.1』 イモ欽トリオ
『ハイスクール・ララバイ』が細野さん作曲であるのは有名な話だけど,編
曲,更に演奏にもとMoonridersが全曲に渡って関わっていたとは知らなんだ。
『キテレツ大百科 Super Best』
やっぱり『はじめてのチュウ』。木村拓哉のカバーも聴いてみたいんだけど,
例によってあの「俺ってカッコイイだろ」オーラが出まくってんのかね…。
・PV
Franz Ferdinand 『Take Me Out』
モーショングラフィック版ロシアアヴァンギャルド。

18
4月

Can You Imagine?

   Posted by: fumi

最近読んだ本。どちらも非常におもしろかったんで覚え書き。
『飛田百番 遊郭の残照』 橋爪紳也(監修)・上諸尚美(撮影) 創元社
大阪は飛田新地にある旧飛田遊郭・百番,現「鯛よし百番」の空間を収めた記録集。藤森照信によると(毎日新聞掲載のこの本に関する書評より),名古屋の「日本料理 稲本」(旧中村遊郭・稲本楼)と並んで現世に戦前の遊郭の雰囲気を伝える貴重なふたつの建築のうちのひとつ。空間全体の雰囲気はもちろん,釘隠しに至る細かいところまでとにかく見応えあり。わざわざ黒鼠国なんか行かなくても,日本にはこんなに微に入り細にわたったテーマパークが元々あるじゃないですか。今でも料亭として営業中とのことなので(ネットで調べたら人気っぽい),出来るだけ近いうちに是非とも。
『幻獣標本博物記』 江本創 パロル舎
図書館からずっと借りっぱなしで放置してた本(借りた時点で満足してしまう悪い癖)。書名のとおり,この世に存在しない生物の標本集。『鼻行類』や『平行植物』,またクラフト・エヴィング商會が好きな人ならその琴線に確実に触れそう。オフィシャルサイトを見たら先週まで個展をやってた様子(放置してなかったら行けてた…)。ちなみに同じ流れでどこで知ったかは忘れたけれど,鼻行類を立体化したこんなサイトも一応。

11
2月

Chance Meeting

   Posted by: fumi

CDとDVDを返しに本の街へ。
いつもとはちょっと違う道を歩いてみたら,かつてはレコード屋(その前は服屋だったかな)があったところに新しい古本屋が。アート・デザイン・写真をメインとしつつ,20世紀以前の和洋書も数多く並んだ素晴らしい棚。出会いを大事にということでまずは一冊,『Monty Python’s Big Red Book』(1971)をお買い上げ。これから巡回ルートに加えさせていただきます。
帰り際,古書会館で市が立っているのに気づく。が,懐具合を考えて見なかったことにする。