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8月
物継ぎ、心継ぎ
またひとつ、かけがえのない物が出来ました。
完成まで半年~1年は見てくださいと言われた物をお願いしたのが、今年の2月。
それからもうすぐ半年という先月末に完成の報せを頂き、手元に届きました。
2012年の元日に地震で壊れたオウム貝を金継ぎで繕っていただきました。
・20120101:物は壊れる、人は死ぬ、三つ数えて、目をつぶる
この記事の中で、既に金継ぎに言及していますね。金継ぎの過程を記すといったことも書いているので、DIYショップにある金継ぎのキットでも試してみようと思っていたのでしょうか。とはいえ、器も継いだことのない者が、いきなり貝を扱えるわけもなく。かといって金継ぎをされている方を知るわけでもなく(こういう時に度胸があれば、ネットで見つけて積極的にお願いするのでしょうが) そうして時間が経つこと1年。嬉しいことに、日本酒の美味しいあるお店にて、金継ぎをされている方と出会う機会に恵まれました。
先方も貝を継いだ経験がないとのことで、まずは実物をお送りして判断を仰ぎました。結果、いけるのではということとなり、それが半年~1年は見てくださいという返事となりました。
結果は、ご覧の通り。白に映える金が素晴らしいです。
物を壊すことは心も壊すこと。なんで本棚の高いところに置いたんだろう。いや、同じ棚でも奥に置いてれば落ちなかったのに… と、後悔の念に苛まれていましたが、この繕われた姿を見ると、語弊はありますが、壊れて良かったと思えてしまいます。金継ぎは心も継いでくれるものだということを、身をもって知りました。
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on 月曜日, 8月 5th, 2013 at 11:19 and is filed under Personal, Wunderkammer.
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