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きっかけは、2つのオブジェ。

Milano - Castello sforzesco - Diavolo-automa di Settala - Foto Giovanni Dall'Orto - 6-1-2007 - 02

"The Chained Slave" - this image from Wikimedia Commons

Ivory Carving - this image from "Cabinets of Curiosities"

先週、国書刊行会40周年を記念して作られた小冊子『私が選ぶ国書刊行会の3冊』を入手。

国書刊行会40周年記念特設サイト

国書刊行会40周年記念小冊子 私が選ぶ国書刊行会の3冊:表紙

作家・学者等、各界著名人61名が、それぞれに愛する国書刊行会の出版物3冊を選び語る小冊子。しかし、表紙を開き本文へと進むその行く手を阻まれ、目が離せなくなってしまったのが、ヴンダーカンマーを想起させる装丁。国書刊行会40周年にふさわしい驚異の棚。

そこで見覚えのあったのが、先に挙げた2つのオブジェ。イタリア・悪魔のオートマタ「The Chained Slave」と、ドイツ・Dresden Collectionの象牙の塔。これらを目にしたのは、 ヴンダーカンマーを扱った書籍の代表的な一冊。Patrick Mauriès『Cabinets of Curiosities』

Patrick Mauriès『Cabinets of Curiosities』

本棚から本書を取り出し確認すると果たして、記憶の通り、2つの図像が見つかりました。こうなると、他のオブジェの出処も調べたくなるのは、博物好きとして必然の流れ。国書刊行会からの愉しい贈り物であり、また厳しい試験でもあるという気持ちで事に臨みます。

国書刊行会40周年記念小冊子 私が選ぶ国書刊行会の3冊:ナンバリング

まずは下準備として、表紙・裏表紙・背表紙をスキャンし、各棚毎にナンバリング。ひとつの棚に複数のオブジェが収まっているところもあります。
ここから実作業。手始めとして当たりをつけたのは、同じ『Cabinets of Curiosities』からの引用の可能性。1ページずつ捲っては小冊子と見比べていったところ、先の2点とあわせて8点。調べる過程で気がついたのですが、その中のひとつである鰐の標本(棚番号16)は、ドイツ・ハレのヴンダーカンマー。2006年12月に現地を訪れた際に撮影した写真を引っ張りだすと、しっかり写っていました(つまり、自分では忘れていたということでもあり…)

20061215 Halle, Germany

『Cabinets of Curiosities』を一冊通して見終わり、さて、次はどうしようかと思いながら小冊子を眺めると、見覚えのある書影(棚番号26)。他のオブジェとの縮尺のバランスの違いで油断したが、これは間違いなくヴォイニッチ手稿。更にもうひとつ。額装された髑髏の絵(棚番号11)は、明らかに歌川国芳「相馬の古内裏」 これら2点が加わり、10点判明。

続いて、この装丁を手がけた人にヒントはないかと、小冊子の奥付を眺めます。その人は山田英春氏。『巨石―イギリス・アイルランドの古代を歩く』の著者として存じ上げていましたが、調べるとバーバラ・M・スタフォード・著 / 高山宏・訳『ボディ・クリティシズム』の装丁も。期せずしての高山さん繋がり。
ブログを拝見すると、目に飛び込んだトップの画像が、まさにこの驚異の棚に収められている壜(棚番号8。但し、これらの壜が何処のものかまでは探すことは出来ず) また、鉱石の断面や、人形の頭部などもブログの画像から見つけることが出来ました。これで13点。

しかし、ここで手詰まり。手持ちのヴンダーカンマー関連書籍を数冊捲ってみましたが、類似するものは見つけられず。こうなると、googleに頼るしかありません。スキャンした表紙・背表紙・裏表紙から、オブジェをひとつひとつ切り出しては、googleのイメージ検索に放り込み。

そうして見つかったのが21点。これまでに見つけていたものと合算すると33点。数え方にもよりますが、装丁の中に陳列されているオブジェの数は約60点。100点満点換算にすると、試験の結果は55点。ギリギリ及第点に達せずの落第。ヴンダカーカンマー定番の鰐の剥製(棚番号2)や、七福神と思しき宝船(棚番号29) 流し目の赤い面(棚番号11)などは判るかなと思っていたのですが… さすがに国書刊行会の壁は高く厚かったです。

とはいえ、この遊びの中で初めて知ったことも多く。オブジェ自体の名称・出自はもちろん、その作者や収蔵されている施設やショップは、今後の好奇心を更に広げるものとなりました。

最後に知り得たオブジェの出処の対応をまとめておきます(数字は棚番号)。もちろん間違いが無いとは言えませんので、発見されましたらお知らせいただきたく。速やかに訂正します。また知りえなかったオブジェについても、インターネットの集合知に頼りたいところ。ご存知の方がいたらお教えくださいませ。

1. 胸像 – Manfreddo Settala “The Chained Slave”
3. ノコギリザメ – Blog: Ragland Hill Social
5. 子供の頭部と歯車:頭部 – 山田さんのブログより、メキシコの画像
5. 子供の頭部と歯車:歯車 – 橋本時計店
6. 水晶:白 – Wikimedia Commons
7. アンモナイト – Wikimedia Commons
8. 薬瓶 – 山田さんのブログのトップ画像
9. 青い鎖のブローチ – Georg Laue
9. 婦人写真 – Sun Frame with Woman
Loud Flowerというバンドのアルバム『Happy Now』のジャケ写にも使われています – Loud Flower『Happy Now』
11. 額装された髑髏の絵 – 歌川国芳「相馬の古内裏」
11. 赤い箱 – Halle Collociton Cabinets of Curiosities 27
11. 馬の頭骨 – Bone Clones
12. 歯車オブジェ – 都筑道夫『幽霊通信』 装丁:山田英春
13. 骸骨 – Paul Reichel “Tödlein-Schrein” 1580 『Cabinets of Curiosities』では1555年と記されている
15. 家族の肖像写真 – The Denver Post
16. 鰐のホルマリン漬 – Halle Colleciton
16. 茸の博物画 – Common Mushrooms of the United States
17. 男性の立像 – Ercole Lelli Flayed Man
20. 見開きの本 – The Book of Accidents
20. 紐綴じ本 – William Hoiles Picture of old books. Basking Ridge Historical Society
21. 眼球望遠鏡 – Corning Museum of Glass: Optical Model of the Eye
22. ガラスケースに入った髑髏 – Nautilus
25. 鉱石断面:大 – 山田英春『たくさんのふしぎ 石の卵』
25. 鉱石断面:小 – 山田さんのサイト「亀甲石」
26. 赤玉枠のレリーフ – Johann Georg Haintz “Cabinet of Curiosities” 1666
26. ヴォイニッチ手稿 – Wkimedia Commons
27. 石版渦 – Lucca Labyrinth
30. タロット – Charles VI (or Gringonneur) Deck; Le tarot dit de Charles VI
31. 象牙の塔 – Dresden Colloction
33. 赤玉の飾り – Johann Georg Haintz “Cabinet of Curiosities” 1666
34. 珊瑚 – Ferdinand II’s cabinet at Schloss Ambras, Innsbruck, Austria
36. 箱 – Michel Mann Box (Nuremberg, around 1600)
41. 裸体 – Nautilus

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15
6月

来た見た買った

   Posted by: fumi    in Travel, Wunderkammer

パリから戻りました。

ふたつの骨董市と古書市を巡りましたが、思いの外、財布の紐が固く。良いものはそれなりの価格で手が出しづらく、かといってお手頃のものはそれなりで食指動かず。何とも勝手なものです。

むしろ、ディスプレイに学ぶところが多く。頻繁に見かけたのが硝子ドーム。骨董市に限らず、市街地のギャラリーや様々な業種のウィンドウディスプレイに利用されていました。なかでも驚いたのはジェニー・ハニヴァーとのコンビネーション。しかも宿から徒歩1分のところにいるなんて。さすがに高くて(10万円超)手は出ませんでしたが、今回の旅にふさわしい出会い。

Glass Dome

Jenny Haniver in Paris 01

Jenny Haniver in Paris 02

財布の紐が緩んだのは、やはりデロール。
裏を返した土曜に続き、定休日の日曜を挟んでの月曜に再訪。色白の花魁、鼠の骨格標本を身請けです。

Deyrolle: Squelette de Souris

標本を支える木製の台には、デロールの店名と創業年が刻まれたプレート。自分にブランド嗜好があるとは思いませんでしたが、どうにもこればかりは別のようで。さながら大店の威光つきの花魁というところでしょうか(笑)

残念なのは硝子ケースがそもそも無いことですが、これはこれで格好はついていますし、また自作の楽しみもあると考えるのも良しです。

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10
12月

buds after the fire

   Posted by: fumi    in Book&Magazine, Wunderkammer

twitterの利便性に溺れ、ブログの更新が滞るのはよくある話。それがなくても,ここのそもそもの在り方も再考せねばいけないのですが。

とは言え、この話題はやはり避けては通れず。

パリの剥製商、デロールが突然の火事に見舞われたのは2008年2月1日。その後、被害にあった剥製・標本を用いた展覧会「Nature Fragile」が催されたのが同年11月。この時は同名の図録も発売されました。

これで火事にまつわる話は終わったと思っていたところ、その「Nature Fragile」にも参加した写真家2人の書籍が、今年に入って刊行されておりました。

091210_deyrolle_01.jpg
1000°C Deyrolle: 1er février 2008
Photo by Laurent Bochet, Text by Louis Albert de Broglie
Piblisher: ASSOULINE

眼を惹かれるのはその装丁。住所表記もあるということは、店頭にあった看板なのか。
しかし内容については、サイトに用意されているプレビューを見る限りではありながらも、昂揚感にはやや欠ける印象。白を背景に焼け出された標本や什器が置かれた構図は、美しくはあるものの一方でよそよそしさが。また寄り気味で撮影された昆虫標本も、標本は額あってこその標本と思うと残念至極。

また「Paris By Appointment Only」によると、写真家のLaurent BochetはデロールオーナーLouis Albert de Broglieの友人とのこと。この本に収められている写真を用いた展覧会も、デロールにて開かれたようです。

091210_deyrolle_02.jpg
Touched by Fire
by Martin d’Orgeval
Publisher: Steidl

もう一冊は、Laurent Bochet同様、デロールと昵懇の仲である写真家による一冊。こちらもこの本に収められている写真を用いた展覧会が、デロール始め、アメリカやイギリスで開かれていた模様。

こちらもサイトにプレビュー。見ると、これがいい!。きっちり額も含めて撮影された標本、陰影のある色彩と質感。机らしき背景もまた雰囲気を増していて。細かくて判別は出来ないものの、ページ左にびっしりと記されたリスト表記は被害に遭った剥製・標本について?。これまた気になる。

こう書くとお分かりでしょうが、オーダーしたのは『Touched by Fire』。海の向こうからですが、今年中には届くのではないかと。『1000°C Deyrolle: 1er février 2008』は、何処かで現物を見てからの判断に。

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21
5月

Prince Akishino

   Posted by: fumi    in Wunderkammer

秋篠宮ご夫妻が中欧4ヶ国(オーストリア・ブルガリア・ハンガリー・ルーマニア)を御訪問中。

殿下は山階鳥類研究所の総裁,また生き物文化誌学会の常任理事でもあられるだけに,気になるのは訪問されている博物・美術館。国内外のニュースサイトから,現時点で分かったものを以下に。

オーストリア
Klosterneuburg Monastery(クロスターノイブルク修道院)
ブルガリア
・The Museum of Thracian Art(トラキアアートセンター)
ハンガリー
Magyar Iparművészeti Múzeum(工芸美術館)
Magyar Mezőgazdasági Múzeum(農業博物館)
ルーマニア
Muzeul National al Satului Dimitrie Gusti(農村博物館)

なかでも注目はハンガリーの農業博物館(Picture from Globe M. OWL.)。
090521_AgriculturalMuseum.jpg
鹿や野生動物の剥製・骨格・角標本の掲げられた館内。チェコのKonopištěを思い出す。360度パノラマも素晴らしい。
Konopištěは2004年に訪問。こちらが当時の書き記し。
Imaginary Beings: Prague, Konopiště, Kostnice

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29
12月

小さく儚きものたち

   Posted by: fumi    in 2004 Dec. : Ishigakijima, Design

以前にも書いたように,南方は非常に苦手。だから自分が南の島を訪れる日が来ることなどは全く夢にも思わず,それ故にいざそこに降り立った時に何をしたらいいものかも皆目検討がつかず。しかし半強制的に足を運ばされたとはいえ,それなりの対価を得なければ割にあわん。で,そのうちのひとつが「無人島iPod」だったんだけど,その過程でもうひとつ,偶然にもはまったものが。

1229fそれは浜辺での貝殻探し。八重山の島々は珊瑚礁に囲まれているので,浜辺にはそれこそ無数に珊瑚や貝殻が転がっている(なかには浜辺自体がそれらで形成されているといってもいいくらいの所もあり)。それらの美しいことといったら。陽射しが無かったことも幸いし,時の経つのも忘れ,夢中になって拾いまくり。

貝殻と言えばまずは螺旋を描く幾何学的魅力。完全な形を保っているものはもちろんのこと,壊れて見えるその断面もまた素晴らしい。なかにはバベルの塔を想起させるものも。
1229c1229b

また波に揉まれたことで白蝋化したかのように真白なものも美しい。色が抜け角が取れ,そして厚みも減り向こうが透けて見えるかのよう。更にその手触りはとてもなめらか。ふと,これと同じ質感の肌を持つ女性を妄想の中で思い浮かべてみたり。1229d1229e

そうこうしているうちに眼が肥えてきて,サイズの大きなものは大味すぎてイカンと満足できない体に。より小さく,より精緻なものを求めるべく,ついにはうつ伏せとなり砂浜から5cmと離れない至近距離から凝視。おぉ,これぞマイクロコスモス。これまでただの砂だと思っていたものが様々な形を見せ始める。2mm,3mmという体長で螺旋を描かれた日にゃぁそりゃもう…。
東京帰還後,それら収集物は一旦シャーレの中へ。大きさや種類で選別した後,それぞれは更に小さなシャーレの中に納まる予定。1229a

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28
10月

Day08c(Vienna)

   Posted by: fumi    in 2004 Autumn : Europe, Wunderkammer

トラムの停留所からリングの外へ向かうと,シンメトリーで建つ巨大な建築ふたつ。目指すはその向かって左側,「美術史博物館(Kunsthistorisches Museum Wien)」(ちなみに右は自然史博物館。今回は時間の都合でやむなくパス)。

全館をまともに見たら1日かかっても廻りきれない収蔵品数。それを最長でも2時間で見ようってんだから無理は承知。切るものはバッサリ切り,絵画を中心に的を絞っての鑑賞。以下,思い出すままに羅列(タイトルは英語表記,またリンクは最初の2つを除いて全て美術史博物館オフィシャル)。

ジュゼッペ・アルチンボルド(Giuseppe Arcimboldo)
『Fire』(www.illumin.co.uk)
『Water』(www.illumin.co.uk)
『Summer』
ベルナルド・ベロット(カナレット)(Bernardo Bellotto, called Canaletto)
『Vienna Viewed from the Belvedere Palace』
『The Imperial Summer Residence Schonbrunn: Court Facade』
ピーター・ブリューゲル(Pieter Bruegel)
『The Tower of Babel』
『Children’s Games』
カラヴァッジオ(Caravaggio)
『David with the Head of Goliath』
ピーター・パウル・ルーベンス(Peter Paul Rubens)
『Ildefonso Altar 』
『The Lamentation』
ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer “van Delft” )
『The Artists Studio』

そりゃ,ブリューゲルの『バベルの塔』には感動を越えて畏怖の念すら抱いたし,カラヴァッジオの黒は相変わらずの底無しで引き込まれそうに…。しかしそれでも何が一番と問われたら,やっぱりアルチンボルド。これが初めての実物体験,全体図として異形の姿はもちろん,ひとつひとつのパーツの細かい描写力,想像を遙かに越えた深みを持つ色彩…。ほんと,いつまでだって見ていられそう。更に言えば,これらがプラハの宮廷内で描かれていたというのも自分にとって興味を惹くところ。ルドルフ2世,たまらんすね。

041028c1大通りを渡ってリング内へ入り,だだっ広い庭園を進むとガラスのドーム建築が見えてくる。その一角が目指す「熱帯蝶類植物園(Schmetterlinghaus)」
温室特有のあのムワッとした空気の中,眼を凝らすと宙をヒラヒラと舞う蝶がそこかしこに。そこから目線を下に降ろすと,カットされたオレンジやバナナ,または造花につけられた甘味(白い粉だったので普通に砂糖?)にもワラワラと。なかには蛾の群れなんてのもあって,好きな人にはたまらない光景(そして苦手な人にもたまらない)。
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にしても,それら用意された甘味が余程美味しいのか,それとも完全に人間慣れしてしているのか,どこまで寄っても逃げるどころか羽ばたきひとつする気配無し。それならばと,デジカメの性能極限までレンズ面を近づけて接写。
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041028c5十分に蝶と戯れたので,宮殿の建物をグルリと一回りして次の目的地,「地球儀博物館(Globenmuseum)」へ。
入り口のカウンターには学生,もしくは助手といった雰囲気の女性が一人きり。彼女からチケットを買い,奥へ進むと,あるわあるわ。資料によるとその数,380個以上(地球儀の単位は「個」でいいのかどうか?)の地球儀。大きさ・年代・また月球儀や天球儀など地球儀以外のものまで多種多様なものが一堂に。
それらの中で惹かれたのは小さきものの数々。オブジェ感に溢れた地球本体のそのサイズはもちろんだけど,加えてそれを収めるために作られた専用の箱に激しくトキメキ。ただ収めるだけではなく,その裏側には天球が描かれていたりなんかして,そりゃもう大変っすよ。
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っつーか,もうその場で想像力の旅へと出発。地球を箱にしまいこみ,それをポケットに入れて街を歩く当時の学者。転んだか何かの拍子で地球が箱から飛び出しコロコロと。学者は追いかけるものの,大きな飴玉だと思った子供が口に含んでは吐き出し,そこに通りかかった馬車に蹴られ,ご婦人が仰ぐ扇で跳ね飛ばされ…,といった具合にエンドレス(オチは無し)。また月球派としては,月でこれを作ってみたいとも思ったり。
ちなみに,ここの開館時間はかなり短いので注意が必要。月~水と金曜が11:00~12:00,木曜は14:00~15:00と各曜日1時間のみ(今日は木曜ということで午後訪問)。また,2005年夏には移転も予定されているそうなので,そちらも加えてご注意。
地球儀博物館を出てそこから前方に数十m進むと,いよいよ最後の目的地,「国立図書館(Osterreichische Nationalbibliothek)」「大広間(Prunksaal)」
良くも悪くも威風堂々・豪華絢爛。奥行き80m,高さ20mという大空間,天井のフレスコ画,ホール中央に立つ像,ふんだんに使われた大理石…。もちろんひとつひとつ見ていけば,そのどれもが素晴らしい技巧を施されたものであることはわかるんだけど,スケールが大きい分,どうしても大味に見えてしまう。ストラホフ修道院が小さいながらも(もしくは小さい故に)細部に宿る魂を強く感じられるのとは明らかに異なる印象。しかし一方では,これだけのスケールだからこそ,訪問者は自由にこの空間を歩きまわりその驚くばかりの空間体感ができるわけで。これは入室が禁じられ,扉の外から眺めるだけのストラホフでは決して味わえないもの(ストラホフは足を踏み入れられないことが逆に神秘性に繋がって良いという考え方も出来ることは出来るけど)。
なんてことを考えながらもバシャバシャ写真を撮り続けていると(デジカメが無念のバッテリー切れで銀塩モノクロのみに),梯子階段に登って棚の書籍を整理していた白衣の書士が,何冊かの蔵書を手に梯子階段を下りて歩き始める。何処へ行くのかと眼で追うと,ある棚の前で立ち止まり不意に何かに手をかける。するとその棚が手前へと開き,その向こうに空間が現れたではないですか。近くに寄って中を覗くと,背の低い書棚やテーブルなどが見える。これはやっぱり作業場?。ストラホフも含め,表側の美しさに気を取られて,バックヤードの存在を完全に忘れていたよ。自分にとって,これはかなり重要な経験。
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041028c10幾つかの取りこぼしはあるものの,とりあえずこれで当初の予定ルートを一回り。ここで時計を見ると,プラハへと戻る鉄道の発車時刻まで1時間あまり。シュテファン大聖堂を再訪してみるか,それとも古本屋巡りをしてみるか…。しかし色々と考えた末の結論は名物料理ポークシュニッツェル。DEMELでザッハとコーヒーを口にしただけで腹減ってんのよ…。オペラ座近くのカジュアルな店,次から次にテイクアウトで訪れる地元の人々を掻き分けて店内でガッツリ。

腹も満たされたところで,トラムに乗ってWien Südbahnhof駅へ。そのままホームへと向かい,既に入線している列車(その名も「スメタナ号」)に乗車。定刻16:34に出発。途中,滞りなくパスポートコントロールも済み,20:55にPraha hl.n.駅到着。やっと戻ってまいりました。

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28
10月

Day08b(Vienna)

   Posted by: fumi    in 2004 Autumn : Europe, Wunderkammer

Narrenturmを後にし,キャンパス内を抜けて大通りへと出る門へ。するとそのすぐ隣が次の目的地である「医学史博物館(Josephinum)」。

041028b1ここの訪問目的は解剖学用人体蝋標本の鑑賞。この手の展示の代表格と言えば,まずはフィレンツェの「La Specola」が挙げられると思いますが,何のウィーンだって負けてない。と言うか,ここの蝋標本を製作したのは当の「La Specola」の工房。時の神聖ローマ皇帝ヨーゼフ2世(ちなみに昨日のNarrenturmを設立したのもこの人)が「La Specola」の蝋標本に感銘を受け,同じようなものをウィーンにも欲しいということでオーダーしたとか。しかも収蔵数で言ったらこっちのほうが多いってんだから,そりゃ胸の期待も高まるってもんです。

その他,より詳しいことは以下の書籍をご覧いただければ。
『世界珍紀行』 都築響一
『Anatomie als Kunst』 Manfred Skopec, Helmut Groger, Alexander Koller

博物館への入り口は左右に棟が広がる建物の右翼側。そこから階段を登ると,まずは施設名の通り,医学史に関する展示から。各年代の医療機器,世界で初めて切除・摘出された胃等々。

一回りしたら階段の踊り場を挟んで向かい側へ。開けようとしたその扉には「Wax Models」の文字。いよいよのご対面。

入るといきなり仰向けに横たわる開腹された女性の裸身。頭髪は人の本物を植毛,首には真珠の首飾り(こちらはイミテーションっぽい)。部屋を見渡すと壁に沿って人体の各部位毎に詳細な標本がびっしり(ちなみに解剖学用なので,全て実物大で製作されています)。標本それ自体はもちろん見応え十二分なんだけど,更にそれらが収められている飴色の木枠にガラスがはめ込まれたケースも美しい。また壁沿いの標本は全て,鑑賞しやすいように斜め上を向いた形。

次の部屋へと移動すると,今度は皮膚が剥ぎ取られ筋組織の上に血管が縦横無尽に巡っている男性の全身像。でも,なんかポージングが不自然。横向きで片肘をつき,もう片方の腕は上げられ,そして視線は空を見つめている(後で調べたら,当時それと同じ解剖画があったらしい)。しかもその標本の真ん前にはポツンと一脚の椅子が。これはやっぱり座れってことだよなということで,しばし腰を下ろして対話。お前も皮一枚剥げばこんな格好してんだぜ。っつーか,俺がお前でお前が俺なんだよと言われているような…。
最も奥の部屋にはレイヤーのように内部組織の剥ぎ具合が異なる6体の男性全身モデル。何に驚いたって睾丸と体幹との接合位置。腰骨の最上部辺りからぶら下がってんのね。

結局,全部で6室。そりゃもう言うことなし。1日中,ここと「Narrentrum」を行ったり来たりしていたい…。

ムービーも見つけたので,この手のものに耐性のある方はどうぞ。
「Vienna : Josephinum, anatomical wax figures」

博物館を後にしてリング内へ,そこから更に中心街へと歩を進める。ここで時計を見るともうすぐ昼,濃密な午前を過ごしたのでここらでひとまず休憩。そこで向かったのはベタにDEMEL。当たり前だけど原宿店とは比べ物にならない威厳漂う店内。気圧されて正直,落ち着かねぇ…。奥のカフェ,若干うつむき加減でザッハトルテをコーヒーで流し込む。
041028b2それでもなんとか店内を見回すと,店頭販売している各種商品のパッケージデザインに視線を奪われる。幾つかの有名どころ(猫ベロとかとか)を除けばそのほとんどが初めて眼にしたもので,そのどれもがいちいち素晴らしい。なかでもオリエンタルテイストのモノにグッときて,中身は全く意に介さずただ箱が欲しいというだけで幾つか購入。画像は竹を模したバンブーチョコ。
パッケージを眺めすぎて気がつきゃ結構いい時間。ということで次の目的地「シュテファン大聖堂(Stepahnsdom)」へ。目指すはその地下。ハプスブルグ家歴代皇帝の内臓(心臓だけは別の場所に安置)を納めた壺,そしてコストニツェ同様,ペストによって命を失った人々の骨々がこれでもかと置かれているらしい。が,中に入るとちょうどミサの時間。詰め甘っ…。異教徒の身では当然立ち去るしか術は無く,残念ながら今回の旅では謁見すること叶わず。

気を取り直して次,アドルフ・クリシャニッツ(Adolf Krischanitz)の中央郵便本局。アーチ型の列柱が並ぶ壁沿いに備え付けられたカウンターが美しい…。はずが,その姿はどこへやら,レイアウトが変更されていて壁沿いのカウンターは閉鎖され,その内側のオープンスペースに新しいカウンターが無造作に並べられている。改修などによる何らかの臨時的措置なのか,それとも恒常的にこの平面プランになってしまったのか,往時の面影全く無しでガッカリ…。

更に悪いことは続く。よほど落胆したのか,すぐ近くに建つ次の訪問予定地,オットー・ヴァーグナー(Otto Wagner)の中央郵便貯金局(Postsparkasse)を素通り。いやほんと,完全に忘れてた…。

041028b3次なる目的地へ向かうためトラムに乗車。ぼんやりと外を眺めていると,露出度の高いコスチュームで銃を構えるブロンドの女性のポスターがやたら貼られていることに気が付く。十数分後,下車した停留所にもあったのでよく見ると,そこには『Barbarella』の文字。この姿でこのタイトル,何,いつの間にドリュー・バリモアのリメイク版が完成したのよと思って更に見入ると,これがウィーンで上演中のミュージカル。んー,確かにあの破天荒なストーリーはミュージカルに適していそうな気がしなくも。しかもクレジットの音楽監督にはDave Stewart(ex.Eurythmics)なんて名前も(本当はDuranDuranにお願いしたいところだけど),話のタネとして見ない手はない。でもやっぱり時間がない。あぁ,もう1泊できたら…。

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28
10月

Day08a(Vienna)

   Posted by: fumi    in 2004 Autumn : Europe, Wunderkammer

チェコが祝日ということで,ウィーンへと足を伸ばすことにしたのは前日に書いた通り。でも,数多ある近隣諸国の都市の中で何故にウィーンなのか?。
ひとつは世界で最も美しいと言われる図書館の存在。昨日訪れたプラハのストラホフ修道院と比較する意味でも絶対に見ておかねばならぬ。
そしてもうひとつのきっかけは二冊の本。都築響一『珍世界紀行』とゲルハルト・ロート(Gerhard Roth)『ウィーンの内部への旅』(『Eine Reise in das Innere von Wien』)。正直,全く関心外の都市だったので,クラシックやオペラなどという書いてて恥ずかしくなるイメージしか抱いていなかったウィーン。しかしその懐には底知れぬ暗部(と同時に笑いも少々)を抱いていることを教えてもらいました。
7:30にはホテルをチェックアウト,トラムに乗ってまずは「病理・解剖学博物館(Narrenturm)」へ。ウィーン大学構内にあるこの博物館は,バームクーヘンのように内部をくりぬいた円柱形の建物で,元は精神異常者を収容する療養所。誰が呼んだか,その通称「愚者の塔」(訳し方は色々あるだろうけど,「Narrenturm」というドイツ語がそもそもそういう意味)。
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中に入るとそこはかとなく甘い香り。これはやっぱり標本を浸したホルマリン?。期待と不安が入り混ぜになりながら歩を進めると出てくる出てくる。香りの元である各種器官の納まった硝子瓶,古い医療器具(牛若丸『funktion』を思い出す),極端なまでにせむしな骨格標本,各種性病にかかった男女性器の模型(梅毒で鼻がもげた顔の模型含む)…。更にはそんな看板に偽り無しな展示に混じって,この建物の図面を用いたコラージュやドローイング,そしてなぜか錬金術師のヴンダーカマーなんてものも(確かに「病理・解剖学」のルーツとして辿れないこともないんだろうけど…。それにしてはあまりにも唐突)。
041028eしかし最も目を惹かれたのは水頭症で頭部が異常に肥大した子供の骨格標本。常識では考えられないその大きさに驚いたのはもちろんだけど,それ以上にそんなアンバランスなプロポーションで,見る者にある種の恐れを抱かせる姿でありながらも可愛ささえ感じさせる全体のポージングがツボにはまる(画像は後に記す絵葉書から)。なんで右足のつま先を上げてんのよ?。っつーか,それ,狙ってやってるでしょ?。

そうやって幾つかの小部屋を巡回している内に,突然自分の現在地がわからなくなる…。冷静に建物の平面図を思い浮かべると,バームクーヘンの内周に沿って回廊があり,そこから外周に向かって放射状に幾つも小部屋がある。つまり回廊から小部屋,そこを出て回廊を進み隣の小部屋という反復運動を繰り返した結果の方向感覚喪失。この展示物にこの建築の構造は完璧。ヘタするとバベルの塔のように回廊がスロープになっていて,このまま永遠に登り続けて展示が終わらないような悪夢まで見てしまいそう。
しかし現実は一周したら無事入り口に戻って一安心。それでも疲労感(もちろん満足感も計り知れないけど)は拭えず,バームクーヘンの内部である中庭へ出て一休み。と思ったものの,そこがまた目を見張る空間。剥げ落ちた壁,鉄格子のはまった窓,鉄の扉,そして切り取られた空…。かつてここで生活をおくっていた方々がこの空を見て何を思ったのか?。そんなことにふと想いを馳せる…。
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気がつけば2時間近くも滞在。次の予定も詰まっているので最後のミュージアムショップ(と言っても非常に小さいもの)へ。パンフレット,例の頭部肥大のお子様骨格標本の絵葉書,そして頭蓋骨がプリントされたマッチなどを購入。レジを打つのは白衣姿の好々爺。もしかしたら立派な教授様なのかも…。
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ちなみにここの開館時間はかなり変則的で,水曜15~18時,木曜8~11時,そして毎月第一土曜の10~13時のみ。今日は木曜,ということで朝イチでいきなり訪れたというわけでした。訪問を計画される際は御注意を。

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いよいよ今日からメメント・モリ実地検分(見聞)開始。
最初の目的地はかのFranz Ferdinandが居城としていたKonopiště(コノピシュチェ)城。早朝,Praha hl.n.駅(「hl.n.」で中央駅という意味なんでそれに「駅」をつけるのはおかしいんだけど(「Meiji Dori Avenue」と同じ違和感),つけたほうがひと目で駅だとわかるということで)を出発。のどかな田園風景の中を約1時間弱,Benesov u Prahy駅に到着。
しかし到着したはいいが,そこから目指す城への道がわからず。案内板に従って歩くも途中でそれが無くなったりで微妙に迷った挙句,ならばいっそタクシーを使ったほうがいいという結論に(乗りながら道を覚えれば帰りには歩いて戻ってこれるし)。駅まで戻ってタクシーを拾い乗ること約5分,あっという間に城に到着。
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ここは観光客自身による自由見学は不可(ちなみに写真撮影も不可)。3種類の決められた見学コースからひとつを選択し,それぞれガイドに従って歩いて廻るのみ。受付で所望コースを告げると,そのコースの英語ガイドは16:30まで予約で一杯だと言われる。朝一で到着してんのになぜ一杯…(ツアー客の予約だろうけど)。この後の予定も詰まってるし,また説明の言葉よりも眼に入る景色のほうが刺激的に違いないということで,やむなくチェコ語のツアーを選択。
しかしその先に待っていたのは望外の幸せ。集合場所に現れたガイドは深緑のコートに身を包んだヘザー・グラハムそっくりの女性。その容貌とこの先に待つ景色を想像したら『ツイン・ピークス』のアニー・ブラックバーンがオーバーラップ。しかもこの回のツアー参加者は我々2人のみ。あぁ皇太子,アニーを独占できる機会をありがとう…。ちょっとつたない英語(ドイツ語・イタリア語など5ヶ国語を話せるものの英語は苦手という彼女に無理を言って英語での解説をお願い)もまた可愛くてたまりませんことよ。
いよいよ城内へ。彼女の後ろについて階段を上がると早くもその壁にギッシリと小鹿の角。否が応でも増す期待感を胸に更に階段を上がり,そして広い廊下に出ると…。一昨年,小石川で開かれたMark Dionの展覧会「Microcosmographia-マーク・ダイオンの『驚異の部屋』」に行った人なら覚えているかもしれない,あの廊下の壁の一部にかけられた十数頭の鹿の角。あれをあらん限りの想像力で大規模にしてもらえれば少しはその異様さが伝わるかも(撮影禁止のはずなのに,どっかのサイトに画像あったんでリンクしてみる)。とにかくおびただしい数の鹿の角,そしてありとあらゆる獣達の剥製。ものの本によると,ヨーロッパはもちろんインドにまで狩りに出かけ,その仕留めた総数は30万頭にも上ったとか。それだけ殺せばサラエヴォであんな目に遭っても因果応報だよなぁなんてこともふと思ったり…。
ガイドの女性と時間を共有すること約1時間,ついにお別れの時。今度はチェコ語をしっかりマスターして再びあなたに逢いに来ます(城を見に来るわけではない(バカ))。
往路の予定通り,城から駅へと戻る復路は徒歩で。色づいた落ち葉を踏んだり舞い上げたりしながら(この時期のヨーロッパも綺麗なものね)30分ばかり歩いて到着。既にホームに入っていたPraha hl.n.駅の列車に乗り込む。
1時間後,Praha hl.n.駅に到着したら今度は反対方向へと進む電車に乗り換えて同じく約1時間のKutna Hora hl.n駅へ.。そこから歩くこと約15分,骸骨教会Kostnice(コストニツェ)へ。
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ここの存在を知ったきっかけは何だったか?。今ではちょっと思い出せないんだけど,とにかくこの眼で確かめたくて堪らなかった場所(ちなみにシュヴァンクマイエルのファンにとっては彼の短編作品のひとつでお馴染みの場所。でも自分は後から知ったからなぁ)。昂揚感と共に教会内へ足を踏み入れるとチケットを売っているのは10代半ばと思しき少女2人。放課後のアルバイト?。少女と骸骨,別の意味で昂揚…。
チケットを買って教会内部へ視線を向ける。たまらんすね…。ここまでの数(約4万体)になると怖いとか気持ち悪いとかおぞましいとか,そういった死を忌み嫌う感情の一切が消え失せて明るく楽しい心持ちに。っつーか,自分の遺骨もこの中にポンと無造作に置いてほしいもんです。それにしてもこの日のためにビオゴン 21/2.8(CONTAX G1用レンズ)買って良かったぁ。モノクロフィルムを用い,ここまで入るかって画角で前も後ろもカッキリのパンフォーカス撮影。時の経つのも忘れてバッシャバッシャとシャッター押しまくり。
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一旦休憩ということで階段に座る。そこでふと入り口のほうを見上げると,さっきの受付の少女2人がそろって真っ赤なチュッパチャプスを舐めている…。ゴスッ娘ここに極まれり。写真に撮りたかった…。
最後にひとつ気になったこと。人骨で作られた,かつてこの地を治めていたオーストリア貴族,シュヴァルツェンベルク家の紋章の第4クォーター。鳥が波平みたいなチョロチョロ髪(4本)をつけた髑髏の眼をつついてるんだけど,その小馬鹿にした風貌もあって,てっきりこの場所ならではのジョークだと思ってたところ,後日調べてみるとオリジナルの紋章そのままらしい。ググって見つかったあるサイトによると,弁髪のトルコ人(あのチョロチョロ髪はそういうことだったのか!)をついばむワタリガラスだそうで…。
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時間があればクトナーホラの街も見たかったけれどそれは叶わず,駅へと向かいプラハへ戻ることに。帰りはPraha Sumichov駅に到着。宿には直帰せず,そこから地下鉄でAndel駅へ。その上に立つジャン・ヌーベルによる商業ビル「Praha Andel」をじっくり。そのファサードには『ベルリン天使の詩』に登場する天使の姿がシルクスクリーンで描かれ,またチェコ語で天使に関する詩も記されている。
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最後にチェコの鉄道について覚え書き。
往復で切符を購入すると割引有り。例えば最初に乗ったPrague hl.n.駅からBenesov u Prahy駅の運賃は片道64Kc。しかし最初から往復で買うと74Kcとなり,片道x2の128Kcに比べると40%以上もオフ。頻繁に乗らないんだったらKarta Z(割引カード)を作るよりもいいかも。

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